そらのこと14

  • そらさん

 ”そら”の課題である。
なるべく外界の刺激に晒すこと。
他のワンコと交流させること。
あと、ウンコやオシッコをさせること。
今んとこ、絶対に外ではしない。
 必然的に”そらさん”は遠出になる。
それと、なるべく公園に滞在して他のワンコを待つ。
結構、時間がかかる。
それでも何でも、労を惜しまない。
温室で育てる気はない。

  • イヌ見知り

 ”そら”はヒト見知りしない。
むしろヒトは大好き。
誰にでもシッポ振ってじゃれついてく。
誰に似たんだか、節操がない。
 ところが結構イヌ見知りする。
ってゆ〜かあ、興味がなさそうに見える。
よっぽどお気に入りのワンコでないと知らん顔。
飼い主のほうが気ぃ遣っちゃう。
 でも、最近気づいた。
そーゆーワンコが圧倒的に多いらしい。
やっぱ、都会の殺伐とした環境の所為なんだべか?
北海道はまったく違った。
人類もワンコもみな兄弟だった。
都会に育つワンコは可哀相かも・・・。

  • 野生児

 目指すは野生児。
”まお”はたくましい道産子だった。
北海道の大地を駆け回ってた。
リードもヘチマもあったモンじゃなかった。
少しでもそんな機会を与えてやりたいなあ・・・。
 なるべくヒトのいない公園を狙う。
そこでリードを外して走らせる。
ところが都会のワンコの哀しさ・・・。
半径3m以上離れらんない。
 仕方なく、オヤジが走る。
老体にムチ打ってダッシュを繰り返す。
”そら”も脱兎のごとく、草むらを跳びまわる。
やっぱ、ワンコにはそんな姿が良く似合う。
オヤジは体力が持たないけど・・・。

  • 得意ワザ

 最近、気づいた。
”そらさん”の時も、すれ違うヒトに笑われる。
・・・?
”まおさん”の時は慣れっこだった。
”まお”の「アウトサイドイン・ウォーク」は好評だった。
抱腹絶倒。
女高生なんか指差して笑ってた。
 実は、”そら”も受けるワザを持ってた。
「モンロー・ウォーク」ならぬ、「モンジロー・ウォーク」
何故か、道端の小枝や葉っぱをくわえたがる。
端正な顔と、でっかい葉っぱのアンバランス。
 すれ違うヒトの頬が緩むのがわかる。
笑いをこらえてヒクヒクしてるヒトもいる。
「ぶっ!」
吹き出すヒトも結構いる。
それぞれ得意ワザがあるモンだ・・・。