珍しくもない本の雑感70(2)

 【ダ・ヴィンチ・コード

  • 宗教象徴学

 「ロバート・ラングドン」の専門である。
よくわかんない。
宗教的な象徴を分析する学問・・・。
ま、ハイテク産業とは縁の無い分野だべな・・・。
 象徴と暗号はいっぱい出てくる。
ウィトルウィウス的人体図
これは誰でも一度は目にしてる。
レオナルド・ダ・ヴィンチ」の作品である。
 「モナ・リザ」も出てくる。
「岩窟の聖母」も、「最後の晩餐」も・・・。
そして、それぞれに隠された象徴の分析。
これが物語の推進役になってる。
分析出来ないと先に進まない。
多分、著者の奥さまの研究から生まれたネタなんだべな。

  • 五芒星(ゴボウセイ)

 5つの頂点を持った星の事だそうな。
”☆”ってふつーに星だべや。
ま、置いといて・・・。
館長は死の間際に、自分の腹に血でこの絵を書いた。
 何じゃ、そりゃ?
ここからウンチクが始まる。
世界で最も古い象徴のひとつだとか・・・。
象徴学的な意味はいろいろあるらしい。
「異教」、「聖なる女神」、「金星」・・・。
ギリシャ人は金星の魔法に敬意を表わしていたそうな。
 金星の周期は8年。
その半分の基準で「オリンピア競技会」をやるべえじゃ。
ってんで、オリンピックの公式マークは五芒星に決まりかけてたとか・・・。
それが土壇場で変わったらしい。
だから事件と何の関係があるんじゃい?
って言いたくはなる。

  • 暗号

 ウンチクはまだあった。
フィボナッチ数列」、「黄金比」・・・。

フィボナッチ数列
直前にあるふたつの数字の和を並べる数列
1-1-2-3-5-8-13-21・・・

黄金比
フィボナッチ数列」の隣り合うふたつの項の比はある数に近づいてゆく
それは、1.618=「黄金比(神聖比率)」
この「黄金比」は自然界に不気味なほどに見られる。

 このあたりは著者の父親からのネタだんべな。
でも、半信半疑で読んでた。

  1. ミツバチのオスとメスの比
  2. 植物の茎に葉がつく配列
  3. 昆虫の体の分節
  4. 人間の身長とヘソから下の長さ
  5. 同じく肩から指先までと、肘から指先までの長さ
  6. 同じく腰から床までと、膝から床までの長さ

ホンマかいな・・・?
それと、やっぱ事件とは直接関係ないべやっ!

  • キーワード

 この物語のキーワードは2つ。
1つは、「マグダラのマリア
もう1つは「聖杯(サングリアル)」
現実に「聖杯」を研究する学者は多いらしい。
 確かにいろんな物語にも登場する。
キリスト教社会ではメジャーな話なのかも・・・。
何とか「聖杯」を手に入れたい。
いろんなニンゲンがうごめく。
 結果、ずいぶん多くのニンゲンが殺される。
テッポもバンバン撃っちゃう。
この辺は、如何にもアメリカの若者。
いつでもどこでもテッポが転がってる国らしい。
このドタバタぶりはちょっと興が冷めるんだよなあ・・・。