珍しくもない本の雑感69(3)

 【憲法9条世界遺産に】

 「太田」は「日本国憲法世界遺産」にすべきと言う。
「中沢」はこの表現がもはや芸術だと言う。
何か、気持ちはわかる。
こんな成り立ちは二度とあり得ないべ。
 「太田」はお笑い芸人。
モノゴト、「面白い」か、「つまらない」かを判断基準にしてるそうな。
憲法9条」を持ってる日本。
これは、掛け値なしに「面白い」という。
憲法9条」はニンゲンの限界を超える挑戦だと・・・。
 無茶だって声もある。
でも、無茶な方に進む方が「面白い」
「中沢」も「太田」と通じてるのはそのあたりだと言う。
ただ、立場上「面白い」とは言えないけど・・・。
ま、そりゃそーだ。

  • 拠り所

 2人とも共通の感覚らしい。
憲法9条」は、たった1つ残った日本の拠り所。
外野からどんなに非難されてもシカト。
弱気、弱腰とか言われてもカンケーないべや。
絶対に他国と戦わない。
これは日本人の誇りだと言う。
 一部、同感。
まさに奇跡の憲法
これを作った相棒のアメリカも困ってる。
あんな憲法作っちゃったから、不沈空母が出来ない。
あんなに苦労して占領したのに・・・。
 せめて精神的に占領するか・・・。
ってんで、徹底的にアメリカナイズした。
この占領政策は見事に成功。
本国同様に、ガサツで野蛮なニンゲンがどんどん増えてる。
この状態で「憲法9条」を除いたら、完全な属州になっちゃうべな。

 日本は「ドン・キホーテ」でいいじゃないか。
現実的じゃないところに向かって突進していく。
面白くて、魅力的だ。
感動的でもある。
 っと会話は盛り上がる。
「中沢」がそばにいる「サンチョ・パンサ」も大事だと言う。
「旦那!言ってる事が常軌を逸してますぜ!」
っと冷や水ぶっかけるヒト。

「旦那はああ言ってるけど、とにかく武器を全部捨てるというのは危険だから、ちょっとこういうものを作っておきましょうぜ」

かくして自衛隊が出来た。
この2人3脚だから今までやって来れた。
さすが、「思想家」・・・。

  • 幕間

 「太田」の独り言。
護憲を訴え続けずにいられない。
周囲にはいろいろあるらしい。
 奥さまは体調を崩して入院したとか。
精神的にもかなり参ってたらしい。

「あなたは何になるつもりなの。青臭いあなたの言葉こそが一番危険なのよ!」

「外では格好つけて世界平和を訴えて、その結果が、自分の家族や周りの人達が身の危険を感じることになる矛盾をどう考えているの」

「家族や周りの人間を守れない人が、世界の平和など口にする資格はない」

きびし〜っ!