通勤路の雑感22

 東京まで通勤を始めて2ヵ月半。
何だかんだって言いながら慣れて・・・来ない。
苦痛は毎日新鮮である。
アカの他人と触れ合う機会なんか、そうあるモンじゃない。
ひたすら耐える毎日。
 ”入梅”も過ぎて、湿度はウナギノボリ。
他人と接してる部分はじわ〜っと汗ばんでくる。
Yシャツがじと〜っと湿ってくる感覚は何とも言えない。
少しでも接点を減らそうともがく。
東京に着いた頃には、身体中ガジガジだべや。

  • 動物園

 実にいろんなヒトがいる。
ジャンル分けなんかしたら、枠が幾つあっても足りないべな。
最近、幾つか気がついた事がある。
 まずは、ケータイで電話する輩が増えた事。
圧倒的にオヤジが多い。
通勤帰りの電車の中、もうすぐ我が家・・・。
思わずはしゃいで電話しちゃうらしい。
片手で口をふさぎながらコソコソ・・・。
電話の相手がウンザリしてるのも知らずに・・・。
 次に多いのが若気な女性。
こっちはでっかい声で遠慮もヘチマもありゃしない。
傾向的にはデブが多い気がする。
身体に合わせて神経も太くなるらしい・・・。

  • カキ氷

 混んだ電車の中にカキ氷みたいな音が響く。
「シャリシャリシャリシャリ・・・」
これが結構耳障り。
携帯オーディオを大音量で聞いてる。
これは圧倒的に若い男性が多い。
 良くあんな音で満足出来るモンだ・・・。
チャッちい音は、いくらでっかくしたってチャッちいと思うんだけど・・・。
ありゃ、きっと難聴になるべ。
ヒトゴトながら心配になる。
 ある時、キレたオヤジがいた。
「ちょっと、うるさいんだけど!」
”おっ!モメるど”
一瞬、車内に緊迫感が漂う。
次の瞬間、若者はおもむろにヘッドホンを外した。
「すみません・・・」
”何だ、根性なしっ!”

  • 作戦?

 先日、奇妙な体験をした。
東京で飲んだ帰りの電車の中。
いつも通り、1本待ってから座って帰宅。
酔いも手伝って、舟漕いでた。
 突然、周りの騒ぎで眼が覚めた。
”ん?何だ?”
男のヒトが騒いでる。
「あなた、大丈夫ですか?」
顔を上げると妙齢の女性がつり革にぶら下がってる。
「気持ち悪くって・・・」
「座らせてもらった方がいいですよっ!」
 ”そら”じゃないけど、ゼンマイ仕掛けみたいに立ち上がった。
「どーぞっ!座って下さい・・・」
その女性は無言で座った。
座るとすぐに寝始めた。
しばらくして、眼を覚ますと途中駅で降りて行った。
ナニゴトも無かったかのように・・・。
単なる酔っ払い・・・?
作戦・・・?
ま、何でもいいんだけど・・・。