珍しくもない本の雑感67

 【王妃 マリー・アントワネット

  • 3大支柱

 「自由」、「平等」、「博愛」
って教科書的には習った。
これが「フランス革命」の思想的な柱。
って事になってる。
 でも、「七生おばさん」は厳しかった。
ついこないだ読んだ「再び男たちへ」に書いてあった。

・「自由」・・・?
一般大衆はそんな事、望みもしない。
・「平等」・・・?
格差のない国なんか、すぐ滅びる。
・「博愛」・・・?
これは完全な誤訳で、フランス革命にそんな思想なんか無かった。

 新鮮だった。
んで、確かにその方が説得力がある。

  • 通勤対策

 家の近所の「リボン館」が潰れちゃった。
ちょっと遠くの「Book Off」まで行かなきゃあかん。
ま、それも楽しみ・・・。
 4月以降、本を読む時間が増えた。
当然っちゃあ当然。
毎日、ヤでも本を読む時間が出来る。
通勤時間という今まで考えたことも無い膨大な時間。
ふつーに考えたら、あまりにもったいない。
無きゃ無いでいい時間である。
 有効に使う方法は他に思いつかない。
ひたすら本を読む。
見回すとと大半のヒトが同じパターン。
半分本を読んで、半分寝て・・・。
良くやってるよなあ・・・。

  • 検証

 家にも、会社にも在庫がヤマのようにある。
通勤対策で買い集めた在庫である。
ふと見ると、これが目に留まった。
「王妃 マリー・アントワネット
遠藤周作」の作品である。
 題材としてはちょー有名だし・・・。
オペラなんかにもなってるし・・・。
何を今さら・・・って気持ちもあった。
でも、検証してみたかった。
「七生おばさん」の言う「3大支柱」は描かれてるか?
どう表現されてるか・・・?

  • 歴史ロマン

 面白かった。
意外っつっちゃあ失礼だけど、面白かった。
数々の史料から、歴史物語を作ってる。
ってえな意味じゃ「七生おばさん」と同じ手法である。
まるで、その場に居合わせたような・・・。
 でも、「おばさん」の文章とは全然違う。
流動性が高いっつーか・・・。
フラットと言うか・・・。
ほとんど引っ掛かる事がなかった。
約400ページの上下巻、あっという間に読んじゃった。