「カルタゴ計画」のことⅤ

 虫たちがうごめき始めた。
暖かいもんなあ・・・。
もう、とっくに起きてたべな。
虫たちも「啓蟄」を待ってたかも知んない。
 いつの間にか、春の花がいっぱい・・・。
モクレン沈丁花も満開。
道端に目を落とすと、イヌフグリハナニラも満開。
カンヒザクラも色鮮やか。
もうすぐ恐怖のサクラの季節じゃん・・・。

  • 菜の花

 嫁さんが、JRの車窓から菜の花畑を見つけたとか。
相模川の河川敷である。
歩って行くにはちょと遠いけど、クルマならすぐじゃん。
ってんで、行ってみた。
 なかなか壮観だった。
一面、まっ黄っ黄。
花の香りも強烈だった。
むせるほどである。
北海道の芝桜を思い出す。
小山が丸ごと全部、一面芝桜ってな名所がある。
弁当持ちで出かけたんだけど、香りに酔ってメシが喰えなかった・・・。
 この街に越してきて9年半。
あんな立派な河川敷公園があるとは知らなんだ。
広々した芝生のあちこちに家族連れがひっくり返ってる。
「馬入の渡し」の跡地なんだとか・・・。
お坊ちゃまがいたら、さぞ喜んだべなあ・・・。

 この街での9年半の仕事もここでピリオド。
見事なまでの「カルタゴ」状態になる。
カイシャの合併、早期退職、事業所閉鎖・・・。
ま、お定まりのコースではある。
 合併ってえのは、「1+1=1」じゃなきゃ意味がない。
ま、そりゃそーだべな。
問題はどっちを残すか?
ふつーは価値の高い方を残すとか、便利な方を残すとか・・・。
そりゃ、ふつー過ぎるべや。
やっぱ、エラいヒトが好きな方を残すんである。
 9年半の仕事の集大成が「カルタゴ
造って、造って、造って、造って・・・。
潰して、潰して、潰して、潰〜すう〜・・・。
それも”あり”かな・・・。
 4月から東京まで通勤である。
7時前には電車に乗らなあかんべな。
いつも”気の毒に”思ってたヒトビトの仲間入りだ。
”明日はわが身”ってこってすな・・・。