ホーチミンのこと(2)【1/9】

  • 南国

 晴れたっ!
やっとお天道さまを拝めた。
こんなにも、有難てえモンだったんだ・・・。
気分が全然、違う。
 南国の刺すような陽射しである。
昼間は軽く30℃を越えるそうな。
それでも乾季で涼しい方なんだべな。

【教訓】 ベトナムは多分、2〜3月がベスト

ま、もう一度来る事はないと思うけど・・・。
 今日は、午前中に市内観光。
そして午後はフリータイムである。
夕方、ホテルで集合して晩メシに行く。
んで、そのまま帰国というスケジュールである。

  • 「統一会堂」

 象徴的な建物である。
何となくテレビでも見た事があるような・・・。
ベトナム戦争終結のシンボルだったんだべなあ。
旧南ベトナム大統領官邸である。
大統領つったって、完全な傀儡だったけど・・・。
 100以上の部屋がある南側の軍事施設だった。
地下には通信施設や、大統領司令室もある。
あちこちに非常脱出口が用意されてる。
映画館やバー・ダンスホールまであった。
 「ファ〜さん」の説明は面白かった。
解放軍の戦車が入場した時、当然幹部は逃げた。
アメリカ軍が助けるっきゃなかったべな。
1975年4月30日。
ほんの30年っくらい前の話である。
最近は、亡命した幹部が時々帰国したりしてるとか・・・。
もう、いいじゃん・・・って事かな・・・。

  • 土産物屋

 ま、覚悟はしてた。
今日は、”よ〜いどん”じゃなかっただけましだべ。
元々はお茶屋だという。
惜しげもなくお茶・コーヒーを試飲させてくれる。
 明らかに客の数より店員の数の方が多い。
どこに行っても逃げ場はない。
「お菓子、おいしね」
「フォーは、どですか?」
「お茶飲んでみて」
「ここ、すわて、コヒ味見して・・・」
 みんな、うんざりしてる。
開き直って、ず〜っとお茶の試飲してるヒトもいる。
イスにどっかりと腰を下ろして動かない。
店員が何か言ってきても無視。
もうそろそろ、こう言う商売もねえ・・・。

  • 「フォー」

 今まで見てきて、ほぼ腹は決まってた。
お茶も、コーヒーも見るべきモンがない。
チョコレートはロウみたいな食感で失格。
菓子も、パッとしない。
 今んところ、「フォー」か「ドライフルーツ」
「フォー」はお湯を入れるだけのインスタントもん。
「ドライフルーツ」は「ジャックフルーツ」が一番かな・・・。
他には食指が動くモンがない。
 たまにはスケープゴートになってやるべか。
ってんで、「フォー」を購入。
3ヶパックで$2(約240円)だという。
1ヶ80円か・・・。
5パック買うと、1パックオマケだという。
1ヶ67円になった。

 これも、良くパンフレットに出てる。
外壁の赤レンガやステンドグラスはフランス製。
すべてフランスから運ばれた材料だという。
1877年から6年がかりで完成。
 「統一会堂」と同じである。
こちらも1866年にフランスが造った。
街のあちこちにフランスの香りが残ってる。
この香りがホーチミンの特色なんだべな。
ハノイの中華風の臭いと大きな違いである。
 ちょうど、結婚式の写真を撮ってた。
花嫁・花婿がカメラマンの指示でポーズをとる。
バックは、花と大聖堂である。
撮影が終わると花嫁はさっとドレスをたくし上げた。
ドレスの下はGパンだった・・・。

  • 「中央郵便局」

 教会前のロータリー横にある。
これは素晴しい建物だった。
やっぱ、19世紀末にフランスが造った。
ヨーロッパの鉄道駅のような屋根。
細かな石細工や装飾。
外壁の色使いなんかは、うなっちゃう。
 一番感心したのは床。
石のモザイクがとってもいい。
公衆電話もレトロな雰囲気で、建物とばっちり合ってる。
切手を貼るカウンターにはゴーフルの缶みたいなモンが・・・。
何だ、こりゃ?
良く見たら、中はノリがびっちり詰まってた。
誰がこんなに切手貼るんだべ?
 ま、バツグンのセンスだあね。
ちょと簡単に追いつけるシロモンじゃない。
この一角だけは「仏領インドネシア」のまんまなのかな・・・。
「やっぱ、欧米か・・・?」