ハノイの夜のこと(1)【1/5】

  • 5つ星

 17:30っ頃、ハノイに到着。
早めに着いたので、とりあえずチェックイン。
ハノイの宿泊は「ソフィテル・プラザ・ハノイ
立派な5つ星だという。
 確かにキレイなホテルだった。
ロビーにはピアノバーもある。
ホントはもったいないんだけどねえ〜。
観光だから、ホテルライフを楽しむってこたあない。
ホテルも寝るだけってパターンである。
 ホテルの施設も使うこたあない。
プールやテニスコート、フィットネスもあるんだけどねえ〜。
部屋にも、スリッパやバスロブも用意してある。
充実したアメニティだべや。
 運動でひと汗流してから、ゆったりと部屋で過ごす。
ルームサービスでのんびり晩メシ。
夜中にピアノバーでちょいと1杯・・・。
なあ〜んてのがホントだべさ。

  • 完璧

 とりあえず部屋に荷物を入れるだけである。
自分で荷物運んでもいいんだけど・・・。
ポーターに強硬に拒否された。
要するにチップが目的なんである。
しまったあ・・・!
バスの荷物入れに、小っちゃなキャスターバックも入れてしまった・・・!
 ”トントンっ”
来たっ!
ドアを開けると、満面の笑みが待っていた。
「Which baggage?」
荷物がキャリヤーに山積みになってる。
 「This one.and・・・」
小っちゃなバッグは一番下に押さえ込まれてた・・・。
絶対に自分で持って行かれない・・・。
「・・・this one・・・」
「Oh〜Key〜!Oh〜key〜!Just moment!」
 絶望的である。
果たして、わざわざ2人で荷物を運んできた。
1人1つずつ持って、満面の笑みを浮かべて・・・。
もちろん、それぞれチップを受け取るまで出て行かない・・・。
完璧である。

  • 晩メシ

 再度、バスに乗ってレストランへ。
店の名前は「LE TONKIN」
名前は仏メシ屋っぽい。
ずいぶん、シャレた雰囲気のお店である。
 まずはビール。
ここんちは「3・3・3(バー・バー・バー)」だった。
330ml缶が$2(約240円)。
ま、無難である。
料理が出始めた。

 【生春巻】
今回のツアーで初登場。
一気にかぶりついた。
「ん・・・?」
これは・・・。
出たあ〜〜〜っ!
パクチーだあ〜っ!
 不思議はない。
でも、今までまったく出て来なかった。
”最近は、ベトメシも日本人向けに工夫してんかな・・・?”
って思ってた。
現実に引き戻された思いだべや。
 丁寧にパクチーを取り除けば、他は美味かった。
 【フォー】
「ん・・・?」
何で・・・?
このタイミングで「フォー」なんだべ?
スープ代わりって事なんかな・・・?
 っとか思いながら喰った。
これにもたっぷりとパクチーが・・・。
ダシの味もハロン湾に遠く及ばなかった。
あんまりビールのつまみにはなんないべな・・・。
 【野菜炒め】
多分、それぞれ料理の名前があるんだべな。
でも、良くわかんない。
見た目で勝手に名前をつけてるだけである。
これは、いろんな野菜を炒めてあった。
シンプルで美味かった。
時々、混じってるパクチーがうっとうしいだけ・・・。
「ベトメシ」って基本的に薄味らしい・・・。
 【エビ炒め】
これもシンプル炒め。
何も邪魔しないから美味い。
これも、ご丁寧にパクチーを使ってくれてる。
好きなヒトにはこたえらんないべな。
 【チャーハン】
ガイドブックを読むと、「チャーハン」もいろいろある。
「コム・何たらかんたら・・・」ってえのが数種類紹介されてた。
いずれも「タイ米」でパラパラ仕立て。
ま、野菜が多いからイケちゃう。
 【草もち】
デザートはバナナの皮に包んだ菓子。
観たところ、「草もち」風だった。
嫁さんがパクリとひと口。
「げっ!」
一瞬、何モノかが糸を引いたという。
「髪の毛」だった。

 味もヘチマもない。
にーちゃんを呼んで、文句言った。
「Oh、I’m sorry!」
っとか言いながらも、笑ってる。
ホンネは”どーってこと無いじゃんっ!”って思ってるべな・・・。
 でも、一応お詫びと言う事で「フルーツ」が出て来た。
マニュアルはちゃんとしてるらしい。
メンバーみんなでつついて喰った。
「『髪の毛』のお陰で、いい思いしちゃったわ・・・」
星は、資格がないけど、強いて言えば1つ半かな・・・。

  • チップ

 元々、ベトナムにチップなんて習慣は無かったそうだ。
今では一部にヤらしく定着したらしい。
明らかに観光客が目当てである。
特に日本人。
 今回、「ベトナム・ドン」を両替しなかった。
添乗員の「玲子さん」に、ドルさえあれば必要ないと言われた。
でも、これは良くない。
持ってる一番小さな通貨が$1(約120円)である。
自然に、チップの最低が$1になっちゃう。
 これはヒトを狂わすんだべな。
この店のにーちゃんも狂ってた。
飲み物代の集金に来た。
釣り銭を返す時に、ヤらしいマネをする。
1ドル札を1枚ずつ返しながら、最後の1枚でヒトコト。
「ワンダラー、チップOK?」
 最悪である。
(どーでも)いいヒトはそのまま払っちゃう。
試しに、わざとビール代を釣り銭が出るように払ってみた。
案の定、にーちゃんヘラヘラしながら言った。
「ワンダラー、チップOK?」
「ノーッ!」
逆に慰謝料を払えっ!