「ハロン湾クルーズ」のこと(2)【1/5】

 土産攻撃に辟易して、デッキに避難。
その内、三々五々デッキにヒトが集まって来た。
何だか悪い気もするけど、我が家には我が家の事情がある。
今年は「カルタゴ計画」第2弾の年なんである。
 このツアーから帰ったら、早速スタートだ。
モノを徹底的に減らすんである。
嫁さんのアタマには「カルタゴ計画」がしっかり出来上がってる。
サイドボードを2本捨てる計画である。
中の書籍類、飾り物、文具、カセットテープ、CD・・・。
可及的速やかに処分するよう、厳命を受けている。
 ただ、捨てるだけなら簡単なんである。
簡単に捨てられないから今まであったんだべな。
でも、環境はどんどん変わってる。
3年前に必要だったモンが、今ホントに必要か?
”これが無いと絶対に困る”モンだけ残す。
この心構えで見直しをしなきゃいかんざきっ!
すごいプレッシャーである。
 ま、ニンゲン、身体1つで生まれてきたんだべや。
又、だんだん身体1つに戻して行くんである。
去年の「カルタゴ計画第1弾」は主に仕事関係に集中した。
そっちはほぼ完璧にメドがついた。
今年は家庭の方に集中すんべ。
ってな訳で土産モンなんか眼がいかないんである。

  • 昼メシ

 「ランチタ〜イム♪」
キャビンからお呼びがかかった。
ランチは船の中である。
いつの間にか、テーブルクロスがセットされてる。
なかなか本格的じゃん・・・。
 まずはお飲み物。
ここんちのビールは「3・3・3(バー・バー・バー)」だった。
ベトナム語で「3」は「バー」なんだとか。
ガイドブックによるとベトナムで人気ナンバー1だそうだ。
330ml缶で、$2(約240円)。
多分、現地市場価格の10倍だんべな。
 味は悪くなかった。
昨晩の「ハノイ・ビール」よりパンチがある。
キャビンの奥に厨房があって、バタバタやってる。
揚げ物の匂いが漂ってる。
何てったって狭い船の中である。
きっと戦争状態だんべな。

  • メニュー

 「ベトメシ」第2弾もイケてた。
海鮮料理は新鮮そのもの。
次々と運ばれてくる料理が、ついさっきまで泳いでた雰囲気である。

 【揚げ春巻き】
んめえ〜。
ぷりっぷりっの海老ががっつり入ってる。
不思議な事にアブラがベタつかない。
ついついビールが進んじゃうよなあ・・・。
 【キャベツ炒め】
これ、ファンになった。
実にシンプルなキャベツ炒めである。
味は塩とガーリック。
どこに行っても基本になってる味付けみたいである。
 嫁さんは、イマイチ箸が伸びない。
”ガーリックが余計だ!”っと言いたいらしい。
でも、キャベツが甘くってホンットに美味い。
ま、もうちょっとガーリックを抑えてもいいんだけど・・・。
何せ、ベトナムなんだからねえ・・・。
 【ワタリガニ・フリャア】
昨晩の「シャコ」とおんなじ揚げ方。
天ぷらでも、フリャアでもない、素揚げだんべな。
これも、新鮮で美味い。
大して喰うところは無いんだけど、みんなしゃぶりついてた。
 【海老・イカのフリット
これは天ぷらと言ってもいい。
アブラがいいんだか、結構さっぱりしてた。
塩・レモンってな味つけで美味しかった。
天つゆってのもいいかも・・・。
 【サカナのグリル】
サカナの種類がわかんない。
でも、タイみたいなサカナの丸ごとグリル。
おにーちゃんが親切に切って分けてくれた。
淡白なサカナらしく、身はパサパサしてた。
 この感じ、嫌いじゃない。
「トロ」より「赤身」を好むヒトである。
美味しくいただいた。
これも塩でもいいけど、やっぱ醤油が一番かな。
 【大振り野菜スープ】
正確に言うと、ポトフに近いかも・・・。
大きくカットされた野菜がたっぷり。
ジャガイモ、トマト、ベビーコーン、インゲン・・・。
嬉しくなっちゃう。
そして、ダシ中心のさっぱり味である。
めっちゃ美味かった!
特にトマトの酸味がクセになりそう・・・。
 【おこわ】
名前がわかんないけど、豆入りの「おこわ」
この豆が黄色い。
何とも不思議な彩りである。
「赤飯」ならぬ、「黄飯」である。
もち米は美味しかった。
 一緒に白いご飯も出て来たけど、こっちは「タイ米
「おこわ」はすぐ売り切れ。
でも、「タイ米」はやっぱ売れなかった。
そりゃ、両方並べたらそーなるべな。

 どれもこれも美味かった。
今回も、「☆3つ」出しちゃう。
ああ、幸せっ!

  • 隣人

 テーブルは4人掛け。
同席したヒトは、母と娘の親子連れだった。
最初の頃はみんな静かだった。
メニューがメニューだけに、しゃべってるヒマがない。
まさに、”宴会にカニはタブー”っである。
 ようやく落ち着いて、話し始めた。
ま、キッカケはお約束の話題。
「どちらから・・・?」
「ええ、神奈川県の・・・」
「あら、お隣じゃないのっ!」
「へえ〜っ、茅ヶ崎なんですか?」
ってなモンである。
 聞けば、昨日の朝、同じ「NEX」に乗ってた。
ま、狭いモンである。

  • メンバー

 今回のメンツは16名。
やっぱ、中心は「団塊」と「団塊ジュニア」近辺である。
この茅ヶ崎の親子もまさにソノモノ。
もう1組、同世代の親子連れがいた。
あとは、「団塊」近辺の夫婦連れが4組。
 イレギュラーは我々と1人参加の2名っくらいかな・・・。
1人参加は、81歳のおじーさんと、18歳の大学1年生。
81歳のおじーさんは元気だった。
1年ほど前に奥さんを癌で亡くしたばっかだそうな。
それもすごい・・・。
 18歳の大学生は、いいオモチャである。
東京外語大の1年生だとか。
第2外国語がベトナム語なんだそうだ。
「お勉強の為に行ってらっしゃい・・・」
ってなモンなんだべな。
いい時代なんである。
 もちろん、「ポスト団塊」は我々だけ。
正月をとうに過ぎたこの時期。
現役のサラリーマンが参加出来るツアーじゃない。
何となく、”ナニモノだ、あいつは?”っという視線が・・・。