「ハロン湾クルーズ」のこと(1)【1/5】

  • 朝メシ

 ここんちも、朝メシは「ブッフェ」だった。
朝メシ会場に行って、びっくり。
何だか訳のわかんない毛唐がワンサカいる。
ちょっと見はラテン系っぽい。
 「イタリア人かな・・・?」
「う〜ん、ちょと違うような気がするねえ・・・」
「スペイン人かな・・・?」
「う〜ん、この品の無さは何か違うなあ・・・」
 正体不明である。
それにしても、凄まじい団体である。
料理は皿にてんこ盛り。
パンもてんこ盛り。
トーストなんか、1人で10枚っくらい取ってく。
料理はあっという間に品切れ・・・。
 しかも、大声で騒ぎながら喰いっ散らかす。
テーブルの上はぐっちゃぐちゃ。
更に、取ってきた料理は半分っくらいは残してある。
とにかく品がないんである。
 世界は広い。
こんな毛唐もいるんだ・・・。
質が落ちたとは言え、日本人の方がまだましじゃん。
こんな人種は必ず滅びるべな。
あとで聞いたら「イスラエル人」だった。
なあるへ・・・。

  • 「シン・チャオ」

 さて、本格的に観光開始だ。
気持ちのいい朝である。
空はどこまでも鉛色で、抜けるような曇天。
何だか、最近このフレーズが多い気がするなあ・・・。
「ヤッホー」の天気予報はウソつきだっ!
光をっ!もっと光をっ!
 「イェンさん」は今日も元気だった。
「シン・チャオっ!おはよごぜますっ!」
いきなりコケそうになる。
又、おでーかん様かいっ。
今日も、意味不明の言葉がたくさん出て来る。
 「きょのスケズルは、まず船に乗ります」
「1つの島で降りて、しょにゅろに行きます」
「その後、お昼ごはんでごぜます・・・」
でも、良くしたモンでだんだん慣れるんである。
語学はネイティヴに限る・・・。

  • 売り子

 1分で船着場に到着。
バスを降りると、お約束の方々が・・・。
わっと群がってくる。
「イチドルっ!イチドルっ!」
「5つで1ドルっ!6つでもいいよっ!」
 絵葉書から始まって、帽子、刺繍、偽ブランド時計まである。
多種多様である。
民芸品みたいなモンが少ない。
日用雑貨みたいなモンが多い気がする。
郷土色が無くってちょと寂しかった。
 桟橋に出ると、小船がいっぱい。
こっちは船で商売してる。
フルーツや、飲み物なんかを積んでる。
クルーズ船に横付けして観光客を呼ぶ。
「1ドルっ!1ドルっ!」
バナナは美味そうだったなあ・・・。

  • 「海の桂林」

 「ハロン湾」は世界遺産である。
人知の及ばない景観が「海の桂林」と呼ばれてるそうな。
ベタ凪の海面を進むと、あちこちに奇岩が見える。
モノトーンの景色も悪くはない。
水墨画の風情である。
 でも、やっぱ光いっぱいの海がいいやね〜。
きっと海の色がぜんぜん違うべな・・・。
海好きとしては、水墨画より洋画の海の方がいい。
しゃーないべな・・・。

【教訓】 ハロン湾は夏がいい

 夏場は、この辺りはリゾッチャになるらしい。
リゾッチャホテルが林立し、個人の別荘も開発中だとか。
道路や、橋が日本のODAでバカスカ出来る。
インフラ整備にともなって、どんどん開発が進んでるそうな。
ここは世界遺産だべや・・・。
無節操なODAもいいような、悪いような・・・。

  • クルーズ船

 ってえほどじゃないけど・・・。
一応、「ハロン湾クルーズ」である。
ま、家族経営の漁船みたいなモンである。
キャビンには、3〜40人が掛けられるテーブルがセットされてる。
いっちょ前に2階デッキもある。
 キャビンでじっとしてると、何だか寒い。
船底から冷えが伝わってくるみたいな・・・。
散歩に出た。
コート着て、デッキにいる方が気持ちがいい。
みんな続々出て来た。
あ〜、陽があればなあ・・・。
 30分ほどで沖合いの島に到着。
ここに大きな「しゅにゅろ(鍾乳洞)」があった。
これが観光コースになってる。
でも、正直言って、しょーもなかった。
ライティングの趣味が悪いのと、噴水なんか造ってある。
無理矢理、竜だ、亀だ、お釈迦様だ、とこじつけてる。
もっと自然のまんまでいいじゃん。

  • 土産

 「しょにゅろ」から船に戻る。
乗船の時におしぼりを手渡される。
「お茶をどぞ」
ベトナム茶が振舞われる。
至れり、尽くせりだべさ・・・。
 でも、タダじゃ済まないことになってる。
いつの間にか、各テーブルに土産モノが並んでる。
これから商売タイムらしい。
刺繍の小物、レースもの、壁掛け・・・。
アクセサリー、木彫りの置物・・・。
 何でだべ?
いつも以上に食指がまったくいごかない。
見てても、みんなイマイチ興味無さそうである。
ひょっとして、何か外してんじゃないべか?
ヒトの良さそ〜なおっさんが1人、付き合いで買いまくってた。
おっさん、いわく。
「どうせゴミになっちゃうんだけどねえ・・・」
そりゃ、環境に優しくないべや。