珍しくもない本の雑感59(12)
【昭和史ー戦後篇 1945−1989】
あのアメリカがベトナムに負けた。
ベトコン執念の勝利だった。
「サイゴン陥落」のニュースも覚えてる。
最後はアメリカもヘロヘロだった。
でもまあ、懲りないヒトビトである・・・。
ってな訳で、明日から「ベトナムツアー」に行く。
ベトコンの戦った跡を見て来る事にした。
アリンコの巣みたいなトンネルもあるらしい。
「サイゴン陥落」から30年経ったベトナムはどうなってるべ?
南北1,650kmの長〜い国である。
北のハノイは初秋の雰囲気。
南のホーチミンは灼熱の暑さだと言う。
冬の日本から出かけるのに、とっても悩ましい。
空港に降りたら脱ぐっきゃないべや。
帰りは空港で着るっきゃないべ。
昨日から嫁さんと大騒ぎである。
- 得意ワザ
それにしても優雅なモンである。
正月も終わろうってのに・・・。
帰りは機中泊の5泊7日。
ってえ事は、帰国は1月10日の水曜日。
世間様はもうお屠蘇気分から脱却してる頃だべ。
1月10日は7:30頃に成田着の予定になってる。
その足で、東京で会議を企んだ。
”諸般の事情により”会議は10:00からにした。
これなら何とか間に合うべ・・・。
得意ワザである。
ホントはちょとしんどそうなんだけど・・・。
もう、若くないんだし・・・。
休んじゃえばいいんだけど・・・。
そこが社畜の辛いとこである。
ホンのちょとだけ、気ぃ使ってるんである。
何せ、早期退職募集の一時金は蹴っちゃった。
思案のしどころだったんだけど・・・。
でも、3年ぶら下がってれば、同じっくらいの金額が手に入る。
そっから先はプラスである。
ってな訳で、何とかあと4年は勤めなきなんない。
まずは、札幌のマンションのローンを終わらせなきゃ・・・。
- 「団塊の世代」
【昭和史】も「今」に近づいて来た。
もう、「歴史」とは言えない時代になって来た。
1970年近辺の話である。
この頃に大暴れしてたヒトビトは、まだ現役である。
2007年問題とか言われるけど、そんなのどこ吹く風・・・。
優雅なハッピーリタイアが待ってる。
このヒトビトが暴れだしたのは1968年頃から。
”ズンビズンバ〜っ、パッパッパヤ〜っ”
何故、暴れたか?
理由は何でも良かったらしい。
一応、表向きはベトナム戦争だったようだ。
「反戦・反政府運動」って言った方がカッコいいべってか。
でも、実は何の中身も無かったってことがわかった。
この世代の特色は”熱しやすく、冷めやすい”。
大半の学生はす〜っと熱が冷めちゃった。
反面、異常に熱して脳味噌が腐っちゃった輩もいた。
「よど号事件」や、「浅間山荘事件」を起こした連中である。
愚かで、未熟で、何も腹がなかった。
そして、この世代は”ゲバゲバ”に参加した事を誇りに思ってる・・・。
- 醜悪
最近、この世代の「亡命組」が帰国する。
往生際が悪い、なあ〜んってモンじゃないべや。
何故、入国を許すんだか・・・?
又、それをくだらないマスゴミがニュース扱いする。
当人はヘラヘラしながら英雄気取りである。
醜悪極まりないべやっ!
何故、こんな人種が出来たか?
一番の原因はベビーブームだという。
この世代は、子どもの頃から競争ばっかりだった。
ガッコも教室が足りなくって、2部制授業だったりしたそうだ。
大量生産はどうしても扱いが粗雑になる。
1人1人が粗末にされて育った。
これがオソマツな、何にでもすぐキレるニンゲンを作ったんだそうな。
んなるへ・・・。
でも、競争世代は見事に風に乗った。
「戦争景気」でがっつり儲けて、バブル前に財産を確保した。
「団塊ジュニア」を抱えても大丈夫。
家もカネも心配無用。
「喰い逃げ世代」と「パラサイト世代」である。
羨ましい限りだあねえ・・・。
- 激変
激しい時代だった。
世界中が変換期に軋んでた。
中国では「文化大革命」が起こった。
「文革」の傍らで、水爆実験もやっちゃった。
やってるこたあ、「キタ」と何も変わらないじゃん。
”粛清”っとか、”核保有国だ”っとか・・・。
日本は相変わらず別世界だったらしい。
自分ちのアタマのハエを追うんで精一杯。
それでも、はようやく「公害問題」が取り沙汰されるようになった。
「水俣病」、「イタイイタイ病」、「四日市喘息」、「川崎喘息」・・・。
今思えば、よくあそこまで放置したよなあ〜。
今の中国の方がまだましじゃないべか・・・?
1967年、6月に「6日間戦争」(第三次中東戦争)が勃発。
慌てて国連が調停に入ったけど、きな臭さは消えない。
キューバ革命の英雄「チェ・ゲバラ」が戦死。
ベトナム・ソンミ村で米軍による虐殺事件が発覚。
アメリカでも世論は大騒ぎになったそうな。
「我々に、もはやドイツや日本の戦犯を裁く資格はないっ!」
いいのっ!
勝てば官軍なんだから・・・。
- 「占領下」
【昭和史】を読んで、良くわかったこと。
それは、日本はず〜っとアメリカの「占領下」のままだったってこと。
今までも、ひょっとしたら・・・とは思ってた。
それは間違いじゃなかった。
現在進行形の現実だったんだ。
歴史に「if」は無いという。
ま、そーなんだけど・・・。
日本がしょーもない戦争に負けてから61年。
今の状態が果たして良かったんだべか?
「今」だけを考えたら、この上ない幸せだべや。
何1つ憂いの無い社会だべさ。
経済的には敗戦のどん底から驚異的な復興を遂げてしまった。
国民が勤勉だったから・・・?
い〜やあ〜、違うでえ〜っ!
アメリカの「占領下」だったからやでえ〜っ。
「不沈空母」として利用したいから、チヤホヤされたんだべさ。
勘違いしたら、あかんでえ〜っ。
アメリカの「占領政策」は「官僚」を利用した。
きっと、その時は有効だったんだべな。
でも、これがひどい禍根を残した。
結果として日本の借金は”800兆円”を超えた。
確かに経済的に豊かになった。
アメリカの「ご都合主義」のお陰である。
「冷戦構造」と「朝鮮戦争特需」が「神風」になった。
「ベトナム戦争」は更に「追い風」となった。
余所の国の戦争で、潤ってた訳だ・・・。
「戦争景気」に乗って、官民一体となって盲目的に突っ走った。
国も、銀行も、一体となってせっせとバブルを作った。
そしてバブルが崩壊しても”無かった事にしよう”とする。
不良債権処理は絶望的に遅れた。
著者は、この状況が「ノモンハン」に良く似てるという。
著者いわく。
「日本人は幻想、独善、泥縄的な発想から抜け出ていないのではないか。
でも、いいんである。
誰に何と言われようと、この平和を死守すればいい・・・。
少なくとも、キリギリス夫婦が生きてる間は平和であれ。
さあて、明日はベトナムだあ〜っ!