帰国のこと(2)【12/10】

  • 現送車

 そう言えば・・・。
北京の街中で、時々現送車を見かけた。
これが変わってた。
後ろに厳重にカギかけたハコがついてる。
そりゃ、ふつーである。
 前が面白い。
ドアが沢山ついてて、5〜6人乗れるようになってる。
そこにびっちりヒトが乗ってるんである。
みんな「テッポ」持ってる。
いざって時は銃撃戦になるらしい。
ぴゃ〜〜っ!
 制服姿はいっぱい見かけた。
でも、それがナニモノかは見分けがつかない。
警察官なのか、兵隊なのか、警備員なのかわかんない。
「ニンさん」はすぐにわかると言ってた。
日本人には区別が難しい。
いずれにしても、近寄りたくないべや。

  • パトカー

 警察官と言えば、新聞で見た話。
チュコクの警察官は優雅らしい。
いろいろ役得があるそうな。
基本的に支給されたモンは、すべて自分のモンである。
中でもパトカーは便利らしい。
 何せ、あの大渋滞である。
こういう時こそ、パトカーが役に立つ。
サイレンの威力は絶大である。
子どものガッコ、奥さんの買い物、使い道は多い。
チュコクでは家族を乗せて走るのは常識らしい。
 街中をサイレン鳴らして突っ走る。
「どけどけどけええいっ!」
そら、気持ちいいべな。
ひょっとして、これが大渋滞の原因じゃないか・・・?

  • 「イヌ」

 警察官と言えば、「イヌ」と言われる。
でも、チュコクの警察官には「イヌ」は似合わない。
そんな可愛いモンじゃない。
もっとずっと獰猛だし・・・。
 チュコクでは、「ワンコ事情」も変わったそうな。
10年っくらい前まで「ワンコ」飼うヒトなんかいなかった。
一部の金持ちの道楽だった。
今では、見境なくなっちゃったとか。
都会ではネコも杓子も「ワンコ」を飼うらしい。
 「ニンさん」いわく。
「チュコク人は『イヌ』飼うには早過ぎるね」
「ワンコ」を飼う為には、もっとニンゲンの質を上げなきゃダメだとか。
 ”大拍手〜〜〜〜〜っ!”
その通りだっ!
「ワンコ」を飼うには、絶対にそれに見合った資質が要る。
最低でも「ワンコ」以上の質を持ってないと・・・。
どっかの国のヒトビトに聞かせてやりたかった。

 「ワンコ」と言えば、狂犬病
チュコクでも猛威をふるってるらしい。
北京だけでも、年に数千人が被害に遭ってるとか・・・
おいおい、聞いてないぜ・・・。
日本で報道されてるのはホンの端っこの話か・・・。
 まさにニンゲンの質が問われる。
「ニンさん」は半ば憤ってた。
予防注射もしない、無責任飼い主がめっちゃ多いらしい。
まあねえ・・・。
想像に難くないべな・・・。
 日本では、今大騒ぎ。
正月休みを前に、狂犬病ワクチン希望者が殺到してるらしい。
日本では絶えてしまった病気である。
そんなにワクチンがある訳ゃない。
厚労省も困った。
 いい手があった。
狂犬病は噛まれてから1週間ほどで発病するんだとか。
発病しちゃうと命が危ないけど、その前ならセーフ。

狂犬病ワクチンの予防注射は禁止する!
海外旅行中に噛まれたヒトだけ、帰国後にワクチンを打てる事にする。

なるへ。
わかりやすい・・・。

  • 「死刑」

 命と言えば、チュコクでも「死刑」がある。
でも、これは最高裁だけの権限だとか・・・。
安易には判決が出せないようになってるらしい。
やっぱ、「死刑」廃止論争があるそうだ。
得意の”「殺人者」にも「人権」がある”ってえヤツでんな。
わかりにくい・・・。
 「ニンさん」いわく。
「チュコクでは絶対に『死刑』廃止したらタメね」
これはかなり力説していた。
「チュコク人、自由にしたらアプナイね」
何か、ヤな体験でもあったんだべか・・・?
 でも、ふと思った。
”わかってんじゃんっ!”
「ニンさん」が特別なんだべか?
チュコク人は、”13億の無神経”と思い込んでた。
ひょっとして変わりつつあるんだべか?
目の前にこんなヒトがいた。
自分たちのことを冷静に見られるチュコク人がいた。
何も考えない”うつろ”な日本人とは、近い内に逆転するかも・・・。
 写真を無料アルバムに入れてみた。

http://f.hatena.ne.jp/maosuke1225/