北京郊外観光のこと(3)【12/8】

  • 「王府井(ワンフーチン)」

 ここだけは「ニンさん」も日本語読みしない。
「ワンフーチン」と言ってた。
北京一のブランド・ショップ街である。
大きなデパートがドカンドカンと建ってる。
西洋文化の看板もいっぱい見える。
 さすがにここいらを歩ってる若い衆は雰囲気が違う。
タンツバも手バナも飛ばさない。
立小便もしてない。
化粧も、ファッションもずいぶん上手になってる。
ヘタすりゃ、日本人と区別がつかない。
 でも、タバコはダメである。
くわえタバコでプラプラしてるのが多い。
ま、日本も同じだからなあ・・・。
ますます区別がつかない。
もう少しすると、逆転してわかりやすくなるかも・・・。
”半ケツ出して、ポイ捨てしてるのはきっと日本人だべさ”

  • 「東華門美食夜市(ヨミカタフメイ)」

 「王府井」の並びに屋台村があった。
「夜市」っと聞いて、台湾の「夜市」をイメージしてた。
あの、何とも怪しげな雰囲気。
ばっちいと言えばばっちい。
でも、何だか喰いたくなっちゃう・・・。
 ちょとイメージが違た。
すんごくキレイなんである。
立派に整備された道路沿いにキレイな屋台がズラッと並ぶ。
すべて同じステンレス製のデザインで統一されてる。
売り子もすべてシャレたユニフォーム。
厨房器具の展示会みたいである。
 売ってるモンはいろんな串焼きがメイン。
食材は何だかわかんないモンもある。
鳥、牛、豚、羊、魚介類、カイコ・・・。
見たところ、魚介類なんか新鮮で美味そうである。
これを”買い喰いする”のがイキなんだべな。

  • フリータイム

 旅程表では「王府井」でフリータイムがある。
1時間ほどブラブラ出来ることになってた。
でも、「ニンさん」から提案が・・・。
「今日は下見で一緒に歩いてみましょよ」
明日の昼に、もう一度フリータイムを取るという。
 何かとお目当てのあるヒトビトもそれで納得。
「この後、近所で夕飯だからね」
要するに”買い喰い”は控えるようにってこった。
「だいたい、『夜市』で食べると1割か2割くらいのヒトが下痢するね」
 へえ〜。
優秀じゃん。
屋台の”買い喰い”としては優秀な成績だべや。
ま、見るからに清潔そうだし・・・。
今なら「ノロウィルス」流行の日本の方が危ないかも・・・。

  • 晩メシ

 今日の晩メシは「火鍋」である。
つまり「しゃぶしゃぶ」である。
ホントは他人さまと、鍋は喰いたくない。
タイミングが違ったりとか、いろいろ面倒い。
何か、あずましくな〜い。
 っとは言ってもしょーがない。
円卓には大きな鍋が2台ど〜んっと乗ってる。
10人のテーブルで、箸を伸ばすのは大変そうだ。
具には「白菜」、「水菜」、「冬瓜」、「豆腐」、「ネギ」、「シラタキ」・・・。
肉は大きな皿に2盛り置いてある。
 片っぽは「牛」、もう片っぽは「羊」だという。
げっ!
「羊」は「ジンギスカン」だべや!
っとか思う間もなく、店員が肉を投入。
遠くの鍋に「牛」が、眼の前には「羊」が入っちゃった。
あ〜あ・・・。

  • 遠征

 嫁さん、器を持って立ち上がった。
当然、遠征しないと喰うモンがない。
遠くの鍋に「牛」と、野菜を仕入れに行った。
とりあえず飢えはしのげそうだ。
早速、マネして遠征した。
 店員の娘っこたちは意味がわからんない様子。
でも、彼女たちも働かなきゃなんない。
いろいろ手助けしようとする。
大きなお世話なんだけど・・・。
 「あ゛〜〜〜〜っ!!」
突然、嫁さんが叫んだ。
「やられたあ〜〜っ」
器が空いたところに「羊」を放り込まれたらしい。
「灰皿に捨てちゃえば」
「羊」を取り除いたけど、アフターフェスティバル・・・。
もう、タレがしっかりアブラぎって、メエメエ臭くなっちゃった。
あ〜あ・・・。

 仕方がない。
何とか、「牛」を確保して腹を満たそう。
再度、遠征に出かけた。
遠い方の鍋から、がっつり取ってきた。
2人分である。
 っところが・・・。
「やられたあ〜〜っ」
何と、遠くの鍋にも「羊」が投入されてた。
完全なコンタミ(混入)だべや。
もうダメだ。
鍋にしっかりアブラが浮いて、臭いもしっかり・・・。
 娘っこは悪びれた様子もない。
チュコクじゃ、肉なら何でも一緒なのか?
仕方がない。
肉は灰皿行き。
野菜だけを、残ったタレで洗って喰う・・・。
何だか情けないなあ・・・。
あ〜〜あ・・・。