北京情報のこと(2)【12/7】

  • 晩メシ

 最初の晩メシは「広東料理」だった。
円卓に、キャベツやキュウリの浅漬けが乗ってる。
やっぱ、まずはビールだしょ。
ビールは地ビールが20元(約300円)。
青島(チンタオ)ビールと、キリンビールは30元(約450円)だった。
どちらも大ビンサイズで良心的ではある。
 地ビールは「燕京(イェンチン)ビール」だった。
良く言えば、優しい茫洋とした味である。
コクも無ければ、キレも無い。
バドワイザーのもうちょっとフ抜けたみたいな・・・。
アサヒスーパードライとは較べモンになんない。
ま、地ビールだから・・・。
 料理がガンガン出て来る。
すごいペースである。
写真なんか撮って、取材してる余裕はない。
”お代わりは幾らでもどうぞ”っである。
・・・なんだけど、どうも気忙しい。
何だかゆっくり味わう雰囲気じゃないんだよなあ〜。

  • メニュー

 種類は豊富だった。
日本でもお馴染みの皿が多い。
「麻婆豆腐」とか、「青椒牛肉糸」とか・・・。
味は悪くない。
そこそこ薄味だった。
 但し、全部同じ味みたい・・・。。
目をつぶって喰ったら、何だかわかんないかも・・・。
日本人向けに作ってるんだべなあ・・・。
そして、だんだんクチに残る妙な甘さ・・・。
 ん?
まさか・・・。
ヤ、間違いないっ!
グルタミン酸だっ!
これは、グルタミン酸のあと味の悪さだっ!
とうとう、こんな所まで進出して来てたか・・・。

  • 様変わり

 「ニンさん」いわく。
「前にもチュコク、来たことあるヒトいますか?」
数名が手を挙げる。
「もし、ジュネンも昔だたら、様変わりね。明日、ぴくりすると思うね」
 確かに、車窓の景色が違う。
たった6年前だけど、様変わりの印象である。
道路も、建物も立派だった。
しかも道路っ端にゴミが落ちてないんである。
うそっ!
ゴミのない中国なんて、ネギ抜きのネギトロみたいな・・・。
 ふと気づいた。
清掃車の数がハンパじゃない。
そこいら中で、ブンブン走り回ってる。
それと、いたるところに清掃員がホウキ持って働いてる。
ホンキなんだべな。
オリンピック目指して、国を挙げて美化キャンペーンやってんだべな。

 「ニンさん」いわく。
「何故、これたけ短期間に変われたか?」
理由は簡単だった。
考えてみりゃ、その通りなんだけど・・・。
中国では、全ての土地が国有地
どうにでも出来ちゃうんだという。
 「三峡ダム」の事例を挙げてた。
善し悪しは別として、世紀の大事業である。
この為に、数百万人が引っ越さなければならなかった。
そう思えば、都市のインフラ整備なんてオチャノコ。
どうにでもなっちゃうらしい。
 そう言えば、新聞で読んだなあ・・・。
上海に進出した日本企業がこれで泣かされてるらしい。
ちゃんと許可を取って社屋を建てたのに、ソク立ち退き命令が出る。
こんなんが日常チャメシゴトらしい。
らしい、と言えばらしい・・・。

  • 使用権

 土地は全て国有地
でも、「使用権」の売買はあるらしい。
中国の不動産取引は「使用権」売買と、貸借って事になる。
「使用権」の基本は70年だとか。
つまり、ヒトの一生って意味らしい。
 自分の城を持って、暮らして、死んだら国に返す・・・。
それも悪くないなあ・・・。
ぜんぜん、後腐れないべや。
等身大の城作って、生きてる間だけ所有する・・・。
悪くない。
リバースモーゲージ」も、似たような発想かも・・・。
 田畑の「使用権」は30年だそうだ。
これはやっぱ、ヒトが働ける年数ってことらしい。
なるへ。
契約とか約束とかに縁の無い国なのに、理に叶ってんじゃん。

  • 風呂

 「ニンさん」が教えてくれた。
ってゆ〜かあ、ウチらはいつもやってるけどね。
「風呂にお湯をはて、寝たほがいですよ」
そしたあるね。
 実は今週、腹の調子を壊した。
旅行前の得意ワザで、風邪を拾ってきたらしい。
昨日も、会社で一切飲み喰いしないで治そうと頑張ってた。
その甲斐あってか、やっと腹が落ち着いてきた。
でも、用心に越したこたあない。
 風呂にはちょー熱のお湯を張って暖まった。
器用に身体をたたんで、何とか全身をバスタブに沈める。
日々のストレッチの成果か・・・?
海外に来て、湯船に浸かるなんて久し振りだべや。
やあ、いいモンである。
身も心もくつろいだ気がする・・・。