人口減少時代のこと

  • 沈黙

 何となくヘンに思うことがある。
最近、「人口減少」についての報道が妙に減ったような・・・。
昨年、一昨年あたりは本もバンバン出てた。
ちょうど1年前には、マスゴミも騒いでた。
”いよいよ人口増加が減少を下回った!”
”マイナスに転じるのが予想より早いっ!”
みたいな調子だったのに・・・。
 何でだべ?
いろんなチカラが働いてるんだべな。
「人口減少」が注目されると具合の悪いヒトも多いんだべ。
公共事業で喰ってる衆は死活問題だべ。
幾ら、豪腕を振るっても牛んべの為にトンネルや橋を造れないべ。
コバンザメの業界は干上がっちゃうべな。
 ”あんまり騒ぐんじゃねえっ!”
数字は間違いなく把握出来てるはず・・・。
でも、言えねえ、言えねえ・・・。
沈黙は金・・・。

  • 自衛策

 大学の合併が進んでる。
やるこたあ、素早い。
将来を見越して先手を打ってるらしい。
ヒトの数がダイレクトに響く業界だもんなあ・・・。
 大学だけじゃないべな。
一般企業だってバカじゃない。
機を見て敏。
ユートピアなんかアテにしちゃいらんない。
ムダな部分をどんどん削ってる。
ムダの最たるモンが政治献金だべな。
財界は何だかんだ言いながら政治献金を減らそうとする・・・。
 ”ちょっと待ったあ〜っ!!”
よっしゃ、法人税を下げちゃる。
目減り分は消費税で穴埋めするから大丈夫。
これで文句あっか?
ちゃんと今までどおり、献金せえよっ!
それで法人税減税の話が盛り上がってんだべか・・・?

  • 繁盛

「変化はチャンスである」

まさにその通り。
何かが変わるってこたあ、いろんなチャンスが生まれる。
「人口減少」で生まれるチャンスは・・・?
 あんまりない・・・。
何てったって消費が減っちゃうんである。
まして、世の中の格差がどんどん大きくなってる。
好景気は、ごくごく一部の階級でしか実感出来ないんだべな。
 「人口減少」をチャンスに出来る商売って何か?
ワリとわかりやすかった。
人口が減るってこたあ、生まれるヒトより死ぬヒトの方が多い。
医療関係、介護関係、葬儀関係・・・。
これからはこういう商売がオイシイ・・・。
でも、もうとっくにこういう業界にはワンサカ群がってるらしい。

  • 霊柩車

 新聞に1つの事例があった。
霊柩車の業界である。
1965年には、781業者だったそうな。
それが2004年には、4,140業者になったとか。
5倍増だべさ。
トラック、タクシー、仕出屋業界なんかからも進出してるとか・・・。
料金はほぼ10kmで2万円程度だそうだ。
 「全国霊柩自動車協会」っとかいうのまであるそうだ。
出たっ!
得意の”ナントカ協会”!
よっぽど、オイシイんだべな・・・。

  • 死亡率

 人口千人あたり死者数ってなデータも載ってた。
かつて日本は先進諸国の中で、最もヒトが死なない国だった。
ま、そりゃそーだべな。
敗戦後、急激に出生率が伸びたし・・・。
 終戦当時の死亡率は、千人あたり14人、1.4%だったそうな。
それが、1982年には死亡率は史上最低をマークした。
千人あたり6.0人、つまり0.6%。
そして、これからその反動に襲われるんだそうだ。
 すでにじわじわと上昇中。
これからすごい勢いで死亡率がアップするらしい。
2050年には再び、1.4%になるという。
グラフにすると、見事な「V字開脚」である。
 実際に去年の死亡者は107万7千人だったそうだ。
戦後の最低期より、40万人も増えたとか。

「大量死時代の到来っ! 」

何だか、新聞の見出しもあずましくな〜い。