ユートピアのこと25

  • 規則

 また、である。
また、奈良である。
やっぱ、ここは独特だわ。
何かと話題に事欠かない土地である。
何だべ・・・?
 歴史的な背景だべか?
聖徳太子の頃から、周辺と交流をやめたとか・・・。
時間が止まっちゃったとか・・・。
日本国とは、一歩距離を置いてるんじゃないべか?
 ”日本の法律なんて、知ったこっちゃね〜よ。”
オレたちゃ、勝手流でやらしてもらうぜ。
ってか?
どうも治外法権って思ってんじゃないべか?

  • 療養休暇

 今度の”お題”は療養休暇。
6年間っくらい休暇を取ってる市職員の話。
何度も診断書を提出して休暇を続けてたそうな。
もちろん、給料は満額払われてた。
 でも、まったく出勤しない訳じゃない。
8日間っくらいは出勤扱いの日もあったとか。
多分、その日は宴会でも入ってたんだべ。
優雅なモンである。
 他にもチョコチョコあったらしい。
「官製談合」の寄り合いとか、カネ儲け話には出て来たとか。
そういう時は病気もふっ飛んじゃうらしい。
フェラーリ」に乗って来るって話もある。
そいで、宴会やって酔っ払い運転で帰るってか・・・。
素晴らしい市職員を養ってる土地なんだべな。
どうせ税金だし・・・。

  • 医療機関

 この土地の病院も独特である。
救急医療には目も向けない。
脳出血の妊婦が18軒たらい回しで殺された土地だし・・・。
救急医療は大変だしねえ・・・。
血ぃ見なきゃなんないかも知んないし・・・。
あんまり、オイシクないんだべな・・・。
 でも、診断書を書くのは熱心と見える。
ふつーは3ヶ月ごとっくらいに診断書が必要なんじゃないべか?
それを6年間も続けた。
多分、この職員の言う通りに書いてたんだべ。
 ま、ボールペンとハンコさえありゃ、OKだし・・・。
簡単ではある。
ひょっとしたら、診療した事もないかも・・・。
何通、書いたか知らんけど、いい小遣い稼ぎになるんだべ。
でも、ホントは立派な「詐欺幇助」だべさ。

  • 仲間

 何故、この話が報道されたのか?
多分、チクリだんべ。
他に誰も、そんな内部の話を知りようがない。
やっかみ半分だべさ。
 ちょっとやり過ぎたって程度の認識だろうけど・・・。
”みんな似たような事やってるとは言え、ちょっとなあ・・・。”
”ちょっと、あいつはいい思いし過ぎだ。”
”同じユートピアの住人なのに、フェラーリなんか乗りやがって・・・”
 でも、いざとなれば仲間は絶対にかばう。
イモヅルに引っ張られちゃかなわない。
コメントも想像がつく。

【役場の上司の話】
「いやあ、不審には思いませんでしたねえ。規則どおりに診断書が提出されてましたから、何も問題ないと思っていました」
【同僚の話】
「病欠って聞いてましたから、全然気にしてませんでした。何か問題があるんですか?」

ま、こんなとこだべ・・・。