気の毒な雑感Ⅸ

  • 「子癇(しかん)」

 あんまり馴染みがない。
ってゆ〜かあ、まったく知らない。
分娩中のけいれん発作のことなんだとか。
出産という大イベントにはこんな事もあるらしい。
 「脳内出血」がこの「子癇」と誤診されたそうだ。
医師が分娩誘発剤を投与したあとだったそうな。
妊婦が頭痛を訴え、そのまま意識不明に・・・。
医師は「子癇」と判断した。
けいれんを緩和する薬を投与したとか・・・。
 やっぱ、あり得ない誤診だべな。
脳血管イベントは一刻を争う。
1分1秒でも早く処置しなきゃ・・・。
 タイミングも悪すぎた。
きっとスタッフも出産の為にテンパってる時だったんだべ。
それか、逆にまったりしてたか・・・。
”お産は病気じゃないわ”っくらいで・・・。
「脳内出血」なんてアタマに浮かばないか・・・?

  • 受入れ拒否

 場所は奈良県、「町立太淀病院」
もちろん町立病院じゃ限界ってモンもあるべ。
医師はけいれんの緩和剤を投与してから受け入れ先を探した。
ま、誤診してるからのんびりしてたのかも・・・。
 まず、「県立医大付属病院」に依頼した。
が、すげなく断わられた。
その後がすごい。
何と18病院に打診したという。
大阪府内の病院もあたった。
でも”空きベッドがない”とか、何とかで全部断われた。
 この間に6時間が経過。
19番目にやっと受け入れてくれたのが「国立循環器病センター
「脳内出血」と診断され緊急手術。
男児を出産したけど、母親は亡くなった・・・。
生まれた子の顔も見ることなく・・・。
これは気の毒を通り越して、犯罪だべさ!

  • 救急

 まずは、また奈良県か?って思った。
何かと話題が多いとこだ。
どうも独特の文化があるように感じちゃう。
知る限り、ニンゲンも個性的。
たまたま知ってるニンゲンだけがそうなのかな・・・?
 小児科、産婦人科の医師が足りないらしい。
全国的に人気がないんだけど・・・。
どうせ医者になるなら、楽して稼げる診療科がいい。
これが昨今の風潮らしい。
 救急体制もどんどんオソマツになってる。
救急車はなかなか来ない。
こっちは大変人気があるらしい。
あっちこっちでタクシー代わりに使われてる。
「タクシーより早いしぃ・・・、タダだしぃ・・・」
 やっと救急車が来ても、受け入れ先がない。
たらい回しの話は良く聞く。
それにしても18軒もシカトって何だべ?
この地区の救急医療体制ってどうなってんだべ?
やっぱ、さすが奈良県って思っちゃう。

  • トシ

 別にまったりと長生きしたいとは思わない。
でも、何かん時ゃあ頼れる医者が欲しいべや。
苦しみたくは無いもんなあ・・・。
そんなことを考えるトシになっちゃった・・・。
 その点、あまりにもこの国の医療体制は不安だべさ。
危なくって迂闊に病院なんか行けやしないわよ。
何でこんなにオソマツになっちゃったんだべ。
既得権益だけで医療行政をやってきたツケだんべな。
ロクでもない医者が野放し状態になってる。
 ”楽して稼ぎたいなら、医者はちっともオイシクないっ!”
そう思わせる医療行政じゃないと・・・。
医師免許は絶対に更新制にすべきだと思う。
ヤブでも終身、医者が出来ちゃうのは危ない。
更新試験でヤブをフルイにかけなきゃっ!
ヤブは強制的に蕎麦屋にするとか・・・。

  • 仕組み

 元々、矛盾だらけの医療制度である。
それが輪をかけてどんどん、おぞく(オソマツに、の沼津弁)なってる。
”医は仁術”とか”ヒポクラテス・・・”なんてこたあ言わない。
ニンゲンの質が急降下してるのは医者も同じ。
例外は無いべ。
 そりゃ、それなりに仕組みでカバーしないと・・・。
公立病院主体で医療体制をカバーしないと・・・。
医師は国がコントロールして僻地もカバーしないと・・・。
ジャブジャブと税金使えばいいじゃん。
救急を受けられない私立の病院なんて、潰せばいい。
 救急車は絶対有料だべさ。
1回、3万円っくらい取ればいい。
ホントに必要なヒトには保険で償還すりゃいいべや。
 海外で話を聞くと興味深い。
どこもいろいろ医療制度を工夫してる。
やっぱ、命にかかわるから真剣なんだべな。
特攻隊精神の国じゃ、あんまり興味ないんかな・・・。