珍しくもない本の雑感49(5)
【サイレント・マイノリティ】
- 筆舌
相変わらず「七生おばさん」の筆舌は鋭い。
ほぼ、言いたい放題。
更にやりたい放題である。
ま、それがこのヒトらしさなんだけど・・・。
イギリスは好きな部類の国だそうだ。
EC(今はEUか・・・)に欠かせざる国だとか。
35歳以上なら、イギリス男が最高だと思うそうだ。
多分、経験で言ってるんだべな。
そのイギリスの嫌らしさも知ってるそうだ。
野蛮な「ブリタニア」から始まった。
中世はヒトの頭をボールにしてラグビーで遊んでた。
海賊が植民大帝国時代を経て、現代に至った。
紳士ヅラしなさんなって事か・・・。
- 毒舌
舌の回りが絶好調になると毒舌になる。
毛皮と宝石は、17歳の女の子には絶対に似合わないのだから、世の中はうまくできている。25歳もまだダメ、35を越えてから、はじめてサマになるものだ。どんなに美女のモデルでも、これらをつけて写真にとられるまではよいが、実際に眼前で動きはじめると、もういけない。はっきり言うと、彼女たちはまだ、官能の何たるかを知らないのである。わかっていないのに、官能的快感の最たるものを身につけたところで、着こなせるはずがない。
ヨーロッパでユダヤ人が憎まれ軽蔑された理由の1つは、ユダヤ人は、他人を守るためにわが身を犠牲にするような危険を、1度も冒したことがない民族だったからである。ただしその代わりに、特別税を払わされたが。しかし、他を守るために一身を危険にさらす人間と、それをしないで代わりに金を払う人間を、ちがう感情で遇したとしても、それを単純に非難するのもまたむずかしい問題であるように思える。
無能な味方よりも有能な敵のほうが、役に立つことが多いものなのである。
私も、悪人であっても能力のある者に支配されるのならば我慢もするが、善人であっても、アホに支配されるのは、考えるだけでも肌にあわが立つ。
あ〜、気持ちいい・・・。
- 6不思議
2,500年も昔。
この時代の7不思議とされていた事があった。
「そして、もう1つがどうしても思い出せない・・・」
”おいおいっ!”
「七生おばさん」らしいって言えば、らしいのかな・・・。
思い出せないまんま本出すなよ。
読んでる方が気持ちが悪い。
- 巨大
「七生おばさん」は言う。
何故、7不思議と言われたか?
共通してることがあるそうだ。
みんな巨大だった。
古代人の若々しい知性は、哲学・科学・技術が同居してた。
何故、巨大が「不思議」なのか?
それは、当時のテクノロジーの枠があったからだべ・・・。
ごく最近の技術の枠は巨大より極小の方向に転じた。
っと言っている。
なるへ・・・。
古代西洋哲学から学ぶものは多いという。
オススメだそうだ。
何かと答えを急ぐのが現代。
でも、その時代に問いを発することの重要性を説く。
「マイノリティ」の極みだべ、とか言ってる。
- 「篠田先生」
「七生おばさん」が尊敬するヒトらしい。
この世界の慣行として新たな作品はヒトに贈る。
大半が義理で贈る。
でも、ごく少数は”是非読んで欲しい”と願いつつ贈るという。
その少数に必ず入るヒトらしい。
その「篠田先生」が新聞に評を書いてくれたそうな。
「海の都の物語」についてだった。
んで、「七生おばさん」狂喜乱舞したとか。
”あの「篠田先生」が誉めてくれたっ!”
ってなモンである。
なかなか可愛いとこもあるんだ。
「篠田先生」の評には続きがあった。
文章力にいまひとつという不満はないではないが・・・
ご本人は、誉められた後は何を言われても響かない性格だとか。
嬉しさには一向に変わりなかったらしい。
思わず吹いてしまった。
やっぱ、思う事は一緒なんだ・・・。
「篠田先生」と一緒にしたら失礼かも・・・。
でも、1小市民もまったく同じ感想だった。
簡潔で、的を射て、小洒落てて、読みやすい・・・。
そんな文章とはほど遠い。
なんだけど、それをカバーして余りある・・・。
面白いんだよなあ・・・。