珍しくもない本の雑感49

  • 地中海

 ギリシャ旅行以来、地中海モードが抜けきれない。
何となく地中海関連ネタに惹かれる。
でも、しょせんミーハーである。
あんまり専門的なややこしいネタはダメ。
カジュアルじゃないと・・・。
 地中海と言えば、やっぱ「塩野七生」だしょ!
お世辞にも読み易い文章じゃあない。
でも、猛烈なパワーが伝わってくる。
本を書くのに使ったエネルギーはハンパじゃないべ。
パワーに押されて勢いで読んじゃうのである。
コンスタンチノープル」「ロードス島」「レパント」・・・。
圧巻だった。
さぞ、くたびれたべなあ・・・。
 反動で、エッセイは脱力系・・・。
・・・でもないか・・・?
でも、まあ肩のチカラは抜けてる。
どうしてもアタマの良さが邪魔しちゃうみたいだけど・・・。
それでも何でも、揺るぎない一家言は痛快。
十分に楽しませてもらえる。
今回読んだのは、「サイレント・マイノリティ」

  • ポスト「焼跡派」

 「声なき少数派」
っと自ら任じてるらしい。
昭和12年生まれならではの時代背景がある。
確かにビミョーな年代かも・・・。
終戦の年には8歳だった。
群馬県疎開してたそうだ。
 当時、「焼跡派」と言われる世代の声が大きかった。
終戦を境に、一夜にして権威が崩壊した。
教科書は墨で塗りつぶされた。
そして飢餓感が常態化していた。
 そんな中、ポスト「焼跡派」はサイレントだったそうな・・・。
美味いモンを知らないから、喰いモンに不満も持たない。
教育勅語も軍事教練も知らない。
そんな世代だった。
自ら「サイレント・マイノリティ」と宣言してる。
んなるへ・・・。

  • かけ持ち

 実はかけ持ちで「塩野」作品を読んでいた。
もう1つは「ルネサンスの女たち」
このヒトのデビュー作らしい。
この作品の第一部の副題が面白い。
”夢もなく、怖れもなく”・・・。
 これは「イザベッラ・デステ」生涯のモットーだった。
それ以前に古代ローマの格言だったそうな・・・。
2千年前の格言が、1,500年後にルネサンス人を共鳴させた。
さらに500年後に「塩野七生」の旗印になった。
古代ローマ、恐るべし・・・。

 ”夢もなく、怖れもなく”って何だべ?
っと思ったら、ちゃんと解説してくれてた。
メトロノームに例えていた。
例えれば、針の振幅が夢と怖れなんだそうだ。
最初は左右に振れ幅が大きい。
でも、だんだん振れ幅は小さくなる。
最後に、中央で針が止まった時の心境だそうだ。
それが原稿用紙に対した時の状態なんだとか・・・。
 この心境を、醒めていると言ってもいい。
すべてを相対的に見ると言い換えてもいい。
”行動的ペシミスト”と名づけてもかまわないそうだ。
作品を書く時のいつものスタンスだそうだ。
何か、わかる気がする・・・。

  • ゴルフ

 ヘタクソなゴルフにも似てるかも・・・。
ゴルフを始めたばっかしの頃は、全部ドスライスだった。
どんなに頑張って打っても右に曲がる。
OBゾーンに向かってまっしぐら・・・。
 しばらく練習を重ねる内にタマはフックし始めた。
打っても、打ってもタマは左に曲がる。
OBゾーンに向かってまっしぐら・・・ってところは同じ。
 ゴルフはこれを繰り返す。
右に曲がって、左に曲がって、又右に・・・。
それでも長いこと続けてると左右の振幅が小さくなる。
でも、ついぞ真ん中で止まった事はない・・・。
 ”ゴルフなんかと一緒にしないでちょーだい!”
「七生おばさん」に怒られるかな・・・。
おばさんのシャレたフレーズを幾つか拾ってみよう・・・。
っと思ったら、えりゃあ沢山あった。
丸一冊、書き写す訳にもいかんざき。
チョー厳選してピックアップしてみよう・・・。
続きは又・・・。