「スカンジナビア」の回想のこと
- 「スカンジナビア」
びっくりした。
「スカンジナビア」が沈んでしまった。
あの、馴染みの深い「スカンジナビア」が・・・。
やっぱ、老朽化が進んでいたらしい。
確かブリンス系列の経営だったと思う。
子どもの頃から我が故郷のメジャーな遊び場所だった。
「三津の水族館」と「スカンジナビア」は双璧だった。
「スカンジナビア」は高級レストランだった。
滅多なこっちゃ行けなかった。
最近は経営が芳しくなかったらしい。
ブリンス系列全体のリストラだったんだべ。
「スカンジナビア」はスウェーデンに売られたそうな。
スウェーデンまで運ぶ為に上海で補修する事になった。
その上海に運ぶ途中で浸水。
そのまま、魚のホテルになっちゃった。
何とも、寂しい話である・・・。
- 「ヴァイキング」
北欧で「ヴァイキング」は外せない。
現地ガイドの話の中にもちょくちょく登場した。
土産で「ヴァイキング」の帽子とかも売ってるし・・・。
キャラとしてなかなか存在感が大きい。
そもそもはバルト海沿岸の出身らしい。
9世紀頃っから遠征を始めた。
遠征ったって、一般市民を襲ってるだけ・・・。
単なる野蛮人だった。
決して誉められた存在じゃなかった。
10世紀には「ハーラル青歯王」がデンマークを統一。
今、話題の「ブルートゥース」である。
王自信は965年に洗礼を受けてたそうだ。
「ハーラル」の孫太郎の「クヌート王」ってのも頑張った。
11世紀に英国まで遠征。
デンマーク、英国、スウェーデン、ノルウェーの王となった。
「北海帝国」の完成である。
- 改宗
宗教のチカラはすさまじい。
11世紀の終わりにはキリスト教が行き渡った。
この辺りから雲行きが怪しくなったらしい。
「ヴァイキング」も変身した。
もうちょっとアタマを使わなきゃいかんざきっ!っと思ったらしい。
改宗は決定的だった。
キリスト教の普及が大きく野蛮路線を変えた。
「ヴァイキング」時代の終わりである。
子孫たちは周りと友好的に付き合う事になった。
それまでの宗教は原始的なアニミズムだった。
そう言えばノルウェーでその証を見た。
この融合期に造られたのが例の「スターブ式教会」である。
- 覇権争い
でも、アタマを使ったのは一瞬だった。
野蛮な「ヴァイキング」魂は時代を越えて生き続けた。
12〜13世紀には一旦、各王国が成立した。
デンマーク、スウェーデン、ノルウェーの3国である。
でも、14世紀になってすぐに覇権争いが起きる。
やっぱ、主役はデンマークとスウェーデンだった。
デンマークは16世紀に絶頂期を迎える。
が、その後はスウェーデンに押されっ放し・・・。
欲望ってのは際限がない。
「ヴァイキング」魂はず〜っと変わらない。
余所んちを侵略して、オイシイ思いをしよう。
「ヴァイキング」どころじゃない。
欧米諸国はその血をしっかり受け継いでる。
つい、最近まで植民地政策を続けてたべや。
所詮、ニンゲンって野蛮人なんだ・・・。
- 「ヴァイキング」料理
日本でお馴染みの「ヴァイキング」料理。
一流ホテルでも良く使われてる。
「ランチ・ヴァイキング」とか、「デザート・ヴァイキング」とか・・・。
もちろん海外じゃまったく通じない。
日本の固有種らしい。
この料理の名付け親は「帝国ホテル」だそうだ。
時は1957年。
戦後10年ほどのまだまだ復興期である。
この頃に、シャレこました料理長がいたらしい。
北欧の「スモーガスボード」を取り入れることにした。
日本人が喰うことに必死だった頃の話である。
”喰い放題”は大好評だったらしい。
名前の由来は諸説あるらしい。
”単なる北欧のイメージだ。”
”あっちこっちのシマから略奪してくるイメージだ。”
”喰いっ散らかす野蛮なイメージだ。”
どれも説得力あるなあ・・・。