「アメリカナイズ」のことⅢ

  • 食事

 何かの雑誌で面白い記事を見つけた。
どっかの大学の講師やってる方の投稿だったと思う。
ある授業中の話だった。
 授業を始めてしばらくして、ふと気づいた。
教室の前の方で堂々とメシを喰ってるヤツがいる。
喰いモン、飲みモンを机一杯に広げて・・・。
 思わず傍に行ったそうだ。
「君、何をしてるんだね?」
そしたら、その学生らしきヤツが言ったそうな。
「授業中、食事しちゃいけないんですか?」
「・・・・・・」
 一瞬、二の句が継げなかったらしい。
そしたらテキの方が二の句を継いできたそうだ。
「食事しちゃいけないんなら、ちゃんとそう説明してくれなきゃ困ります!」
さすがにこのヒト、開いた口が塞がらなかったそうな・・・。
アメリカっぽ〜いっ!

  • 説明責任

 説明責任か・・・。
ちょっと考えさせられるなあ。
”そんな、常識ハズレな・・・。”
っとかで済ませちゃいけないのかも・・・。
今や、何が常識なのかわかんなくなってる。
何でもちゃんと説明が必要かも・・・。
 教室にも「注意書き」を貼っとかなくっちゃいかんね。
”授業中は飲み喰い禁止、歌・踊り禁止、マージャン禁止、サッカー禁止・・・。”
他にもいっぱいあるべ。
”タバコ禁止、焚き火禁止、キャンプ禁止、狩猟禁止、洗濯禁止・・・。”
 何だか、アメリカっぽ〜い!
アメリカの家電の説明書を連想させる。
”タバコは心臓病のリスクを高めます!”
”濡れたネコを電子レンジで乾かしてはいけません!”
よく似た話だべさ。

  • パーティー券

 戦後61年。
この国の「アメリカナイズ」は順調に進んだ。
センセイ方の世界も例外じゃない。
ちゃあ〜んと浸透した。
 究極はジュンちゃん。
「オレのココロの問題だっ!」
周りがどう思おうと知ったこっちゃない!
我が道を行く!
アメリカそのものだべさ。
 そのチルドレンとかおだてられた輩も同じ感覚らしい。
去年のチョンボ選挙で当選しちゃった静岡の女性センセイ。
「ハヤマ発働機」にパーティー券20万円を売りつけた。
この会社は、経産省が無人ヘリ不正輸出で刑事告発してる。
そして、このセンセイはその経産省の政務官・・・。
 大騒ぎになってもセンセイは涼しい顔。
「何か、規則に抵触したりするんですか?」
っとのたもうたとか・・・。
まさに開いた口が塞がらない・・・。
 さすが、日本人離れした感覚だべさ。
眼つきも居振舞いもヘンだとは思ってたけど・・・。
立派なアメリカ人だべさ。

  • 清涼剤

 ヤな話が多い。
アメリカの占領下ではしょうがないのか・・・。
もう、かつての日本人の感覚は消え失せたんだべか・・・?
っと思ったら、一服の清涼剤が・・・。
 「ボクシング」である。
2日にあったタイトルマッチ。
キャラ的にまったく興味が無かったので見てなかった。
でも、後で聞くと大変な視聴率だったらしい。
しかも見事な「ボクシング・ショウ」だったとか・・・。
 話を聞いて、昔の「プロレス・ショウ」を思い出した。
「刀道山」とか「ヂャイアント馬場」とか・・・。
日本人レスラーがバカでかい毛唐に散々痛めつけられる。
でも、最後には必ず勝っちゃう!
お約束なのである。

  • 「アンチ・アメリカナイズ」

 「プロレス・ショウ」は秀逸な娯楽だった。
家ではオヤジが血管キレそうなくらい興奮して観てた。
子どもたちはソク、プロレスごっこである。
プロレス技も随分流行った。
 あれで、どれだけ日本人が楽しめたことか!
明日の仕事の活力を得たヒトが多かったんじゃないべか?
そんな古き良き日本人の娯楽を復活させるなんて・・・。
ボクシング協会もやるじゃん!
 アメリカは個人主義実力主義の世界。
そんな価値観に正面から歯向かった「ボクシング・ショウ」だった。
「アンチ・アメリカナイズ」の快挙だべさ。
なのに、何故か「気分が悪いっ!」って言うヒトが多かった。
それだけ「アメリカナイズ」が進んじゃったってことか・・・。

  • 我が祖国

 明日から「北欧4国ツアー」である。
準備は万端。
何とかガイドブックも全部読んだ。
見どころもチェックした。
 最終日のフリータイムの作戦も練った。
ちょっとした冒険で「ロスキレ大聖堂」まで行ってみよう。
本来、こういうのが好きなんである。
NETで調べまくって、おおよその見当がついた。
 このバタバタも思惑どおり。
随分、忙しかった。
忙しさを求めてたみたいな・・・。
 10日間、非日常を堪能してこなきゃ!
異国の文化に触れて、生活を垣間見て・・・。
特にアメリカと何の縁もゆかりもない国々である。
むしろ、真逆の文化かも・・・。
外から「アメリカナイズ」された我が祖国を眺めてみましょっ!