珍しくもない本の雑感48(2)
【朝の論語】
- 「パウロ」
西の聖人の徒、「パウロ」も登場する。
「目のあたりの汝の兄弟を愛せぬ者が、どうして目に見えぬ汝の神を愛することができようか」
なるへ・・・。
「孔子」は万世の師、人類の師だという。
偶像じゃあなかった。
目のあたりの兄弟のために、いかに苦心努力したか・・・。
とても、ニンゲン臭かったらしい・・・。
「論語」には喰いモンの記述もあるそうだ。
腹八分がいいとか、臭いの悪いモンは喰うな、とか・・・。
唯酒は量なし、乱に及ばず
飲んべが喜びそうである。
「孔子」も酒好きだったらしいけど、酒乱ではなかったらしい。
食ふに語らず。寝ぬるに言わず
喰うときは喰え!
寝るときは寝ろ!
大賛成である。
結構、ニンゲン臭かったらしい・・・。
- 「敏」
”機を見て「敏」”って良く言われる。
サラリーマンの社会じゃ、あんまりいい意味では使われない。
世渡り上手・・・。
コスッ辛くて、忍法「手の平返し」が得意・・・。
ま、こんなイメージかな・・・。
子曰く、君子食飽くを求むること無く、居安きを求むること無く、事に敏にして言に慎み、有道に就きて正す。学を好むと請ふべきのみ。
「孔子」の言う「敏」はぜんぜん違う。
腹いっぱい喰って、安住してたらいかんざき!
ニンゲンは本能のおもむくまんまじゃロクなこたあない。
「克己」「自制」「鍛錬」「陶冶(トウヤ)」・・・。
こう言った自らを鍛えることが必要だと言ってる。
そうすると、問題に対してきびきびと「敏」に処せる。
何事も深くわかってくれば発言を慎むようになる。
ものごとのわかった(有道)ヒトにつける。
それでこそ、学を好むというモンじゃい・・・。
う〜〜ん・・・。
「克己」ねえ・・・。
懐かしい言葉である。
今や、絶滅したべや・・・。
- 「義」と「利」
「利」ってえのは自己に都合のいいこと。
だから、必ずどっかで他とぶつかる宿命にある。
ヘタすると、自分自身ん中で矛盾が起こったりする。
すべて自然は自律的統一体だという。
各己が他己と相関連して、全体に奉仕するように出来てるそうだ。
自己のわがままは許されない。
結局、「利」だけ追っても「利」にならない。
そういう風に出来てるモンだという・・・。
子曰く、君子は義に喩(サト)り、小人は利に喩る
凡人は算盤をはじいて得になることしかわからない。
できたヒトは、”人はこうあるべき”っていう「義」がわかる。
すべてヒトの理解の度はそれ相応である、って意味だとか・・・。
政治家は「義」がわかるヒトでなきゃいかんざき。
”「利」は「義」の和”っと言われるとか・・・。
結局は正しいことをする事が、「利」を生むってなこって。
面白かったのは「唯物史観的知識人」のこと。
こういうヒトビトは単純に「経済=利己的・享楽的」と煽る。
世間を毒する所業だと言ってる。
「経済」と「道徳」、「義」と「利」は両立させるもの。
っでないと、ホントの幸福にならないという。
なかなかニンゲン臭い・・・。
- 都会
近代都市文明の特徴は・・・?
- 大都市の出現。
- 機械技術の進歩。
- ニンゲン生活の利便享楽。
近代文明都市人の特徴は・・・?
多くの先覚者が第一次世界大戦の頃から心配し始めたそうだ。
千年の歴史を持つ西洋の精神文化が消えてゆく・・・。
代って、皮相、浮華、浮調子な物質文明になってく・・・。
生活も魂のない、無機的・機械的なモンになってゆく・・・。
心配してるだけじゃダメだべさ。
わかってたら喰い止めてくれないと・・・。
だから、その通りになっちゃったじゃんか・・・。
- 東洋と西洋
「安岡会長」は力説する。
ニンゲンの健全な発達の為には、常に自然に恵まれなきゃいかんざき!
都会は自然にそむきがち・・・。
特に西洋は自然に恵まれない。
まず、日ざしに恵まれない。
北欧なんか、お天道様がご馳走である。
水も恵まれない。
ミネラルウォーター無しでは生きて行けない。
食糧も恵まれない。
料理の種類が乏しい国が多い。
その点、東洋は喜ぶべきだ、と言っている。
日出づる国である。
天然水も豊富にある。
魚介類・農作物も豊富に手に入る。
豊富過ぎて、食糧自給率は40%ってか・・・?
恵まれると、有り難みが麻痺してくるんだよなあ・・・。
続きは又・・・。