珍しくも無い本の雑感45
- お約束
ギリシアに行くことになった。
嫁さんがすぐにガイドブックを買ってきた。
このフットワークの良さには感服させられる。
早速、喰いモンを調べてる。
やっぱ、め〜め〜さんを警戒してるらしい。
また、どっさり和食を持ってくんだべな・・・。
せっかく行くんだから、少し予備知識が欲しい。
ガイドブックは熟読した。
幾つか関連本も読んでおきたい。
まずはお約束の直球勝負。
「私のギリシャ神話」である。
著者は「阿刀田高」
実は、この本読むのは2回目。
以前、トルコから帰って来てすぐに買ってきた。
どうもこの界隈の歴史に「ギリシャ神話」は不可欠に思えた。
結構それなりに面白く読んだ。
っが、登場人物がとっ散らかってて訳がわかんない。
ぜんぜん内容を覚えてなかった。
- 目的意識
やっぱ、ニンゲンは目的意識がないとダメだべや。
いざ、神話の世界に行くぞって思えばやっと集中できる。
複雑怪奇な系図も、ちったあアタマに入る。
ま、大まかなストーリーがわかりゃいいのである。
別に学者になろうってんじゃないんで・・・。
「阿刀田高」の「ギリシャ神話」は好評だったらしい。
元々はMHK教育テレビのテキストだったそうだ。
自ら「私の・・・」と断わってるとおり、自分流なんだべな。
でも、その方が要点をかいつまんでくれて有難い。
実に巧みに、軽やかに、読みやすく書かれてる。
びっくりした事がある。
解説で「阿刀田高」が子どもの頃に観た映画の話が出てた。
その映画は「トロイのヘレン」
ん?
どっかで聞いたことがあるなあ・・・。
そう、「塩野七生」が観てハマってしまったというあれである。
よっぽど良かったんだべなあ・・・。
一度、観てみたいなあ・・・。
- キャスト
ギリシャ神話ってのは膨大らしい。
めっちゃ幅広く、登場人物も多く、しかも脈絡は怪しい・・・。
几帳面に端から順番に読むと、結構疲れるらしい。
きっと読み方は自分流でいいんだべ。
この本を2回読んで、幾つかは断片的に記憶に残った。
それでいいんだべや?
とりあえずメジャーな神々は一度さらっておきたい。
【オリンポス十二神】 (ローマ名) 〈英語名〉
知ってる名前も多い。
如何に多方面に影響力があるか・・・。
これにあと数名足せば、ほぼオールキャストらしい。
【十二神以外のメジャー】 (ローマ名) 〈英語名〉
それぞれに逸話がくっついてる。
言ってみりゃ、みんな兄弟とか親子とか・・・。
近親相姦の固まりみたいな・・・。
- 「パンドラ」
ある面で、この話が一番面白かった。
「ゼウス」は「ギリシャ神話」の中で最大の権力を持つ。
神々のドンらしい。
その「ゼウス」でさえも一目置いていた神さまがいた。
反逆の神「プロメテウス」である。
この神さま、人類の恩人として現代になって株を上げてるとか・・・。
「ゼウス」は「プロメテウス」が面白くない。
ことごとく反抗するし、ニンゲンの肩を持つ。
ニンゲンも図に乗りやがって、思い知らせてやる。
ってんで、泥を練って「パンドラ」という美女を造ったそうな・・・。
そして彼女は壺を1つ預けられた。
そこには神々から全ての贈り物が委ねられてたという。
そして壺は”決して開けてはならない”ことになっていた。
- 「エピメテウス」
「プロ」は”先に、とか前に”、「メテウス」は”考える”っという意味だそうだ。
確かにそんな意味があった気がする。
「プロメテウス」には弟がいた。
「エピメテウス」という。
「エピ」は”後でとか、遅れて”の意味だとか・・・。
つまり”先見の明”と”下衆の後知恵”と言いたいらしい。
兄貴が出掛けてる間に、「パンドラ」が舎弟んとこに来た。
”おっ、美人じゃん”
ってんで、すぐに結婚しちゃったそうだ。
「その壺、何さ?」
「開けてみるく?」
「うん」
中から「疾病」「戦争」「貧困」「憎悪」「嫉妬」・・・。
ありとあらゆる「悪」が飛び散った・・・。
っという説と、逆に全ての「善」が雲散霧消してしまったという説があるとか・・・。
いずれにしても、全ての「悪」がこの世に広がった。
チョー有名なエピソードである。
「パンドラ」は慌ててフタを閉めた。
が、時すでに遅かった。
でも、壺の底に1つだけ取り留める事が出来た。
それは「希望」だった。
ゆえに、ニンゲンはどんなに「悪」に苛まれても「希望」だけは持てる・・・。
う〜〜〜〜ん。
なるへ・・・。
続きはまた・・・。