住宅事情の雑感22

 訳がわからない事件である。
一般消費者へのインパクトはでかい。
マンションの耐震強度が如何に疑わしいモンか・・・。
世の中にはこんな建築士がゴロゴロしてるのか・・・。
後からやってる「耐震診断」だってわかんない。
都合によっては「合格」したりして・・・。
素人には何も見えない・・・。
 更に訳がわかんない。
「アネハ」は偽装の代名詞にまでなった。
イミダス」あたりに当確だべな。
不思議なのは、これだけ大騒ぎになってるのに誰も謝らない。
誰も”悪かった・・・”ってな顔してない。
やっとコジツケの罪で逮捕者が出た程度である。
挙句、別件逮捕だとか騒いでる。
何なんだべ?

  • 建築三法

 実にわかりやすい記事を見つけた。
「選拓」っというちょとマニアックな雑誌である。
この巻頭インタビューで耐震偽装騒動が取り上げられてた。
受け手は「大腰俊男」というヒト。
知らんなあ・・・。
「社団法人・日本建築講造技術者協会」の会長だとか・・・。
 いわく、日本にはこの事件を罰する法律がない。
関係するのは、「建築基準法」「建築士法」「建設業法」
いわゆる建築三法である。
でも、肝心の「建築基準法」は基準、目安を示したもの。
違反しても犯罪になんないそうだ。
 「根本は『憲法29条』に財産権は、これを侵してはならない、とある」
本来は個人の土地に何を建てようと、カラスの勝手。
あまり細かな介入は「憲法違反」になるかも・・・。
っとか涼しい顔でのたもうてた・・・。
ったく・・・。
ナンとか協会って名のつくモンに、ロクなモンがあったためしがない・・・。

  • 「犯人」

 今回の事件には「犯人」がいないという。
建設業者は図面通りつくっただけ・・・。
販売業者はマイホームを売っただけ・・・。
しかも建築確認申請も構造審査も済んだマイホームだし・・・。
一級建築士は構造計算の下請けをしただけ・・・。
それでも、「アネハ」が一番責任がありそうである。
っとは言え、公的審査機関はOK出してる・・・。
見事なまでの一貫した責任の素通り体制である。
 この会長いわく、
日本は「設計者」と「施工者」の独立性がない。
こんな国は他にない。
ゼネコン、ハウスメーカーで全部抱え込んでるのが原因だという。
すぐに馴れ合いになっちゃうに決まってる。
そこでこの会長さん、25年前にこのナントカ協会を作ったんだそうだ。
・・・25年も前だって・・・。
如何に役に立たないか、見事に証明されちゃったべや。

 もともと素人に建築の中身はわかんない。
家を買う時は白紙委任状である。
昔っから信頼関係だけでやってたべや。
施主は大バクチである。
街で評判のいいでーくと契約する。
毎日、お茶なんか入れながらでーくの仕事振りを見に行く。
いろいろ、細かいことろにも口出しする。
 請けてるでーくも職人の誇りを持って仕事をしてる。
そこにはそれなりの真剣勝負みたいなモンがあった。
お互いが真剣だから信頼関係が生まれた。
そんな気がするなあ・・・。
 もう、時代が変わった。
日本人の質そのものが地に落ちた・・・。
信頼関係なんて絶滅危惧種である。
全て個人責任の社会になった。
会長さんも家を買うなら性悪説に立って行動すべきだと言う。

  • うつろ

 そこに来て、このうつろな世の中である。
何も考えてない、うつろなニンゲンが多い。
何も疑問に思わないヒトビトがえりゃあ増えてる。
悪徳業者の思うツボ。
ってゆ〜かあ、大した悪徳じゃない業者でもオイシイべな。
聞けば、被害者もなるべくしてなってる。
よく、相場から外れた安値の新築マンションに飛びつくよなあ・・・。
 イギリスでも似たような偽装事件があったそうな。
1980年のことだという。
その後、建物構造の安全基準をどうするかで大激論になった。
結果的に安全基準は全部外されちゃったそうだ。
私有財産の為に、国が税金を使って安全のサービスするこたあない!
こういう結論になったそうだ。
な〜るへ・・・。