メディアの雑感31

  • 挑発

 デンマークの風刺漫画問題は燎原の火の如しだった。
あっという間に世界中に広がった。
各国で「言論の自由」論争が巻き起こった。
言論の自由は時としてヒトを傷つけてしまう事もある」
っとか言ってる。
 他の新聞はよくわかんない。
でも、旭新聞の記事は明らかに挑発的だった。
その書き方がいやらしい。
如何にも第三者っぽいフリをしてる。
何か、あずましくな〜い。
 旭の記事はこの論争と全然違う視点で書かれてるように見える。
見出しは「イスラム逆なで 風刺漫画以外にも」
つまり全然違う話を持ち出して来た。
意図は何だべ?
やっぱ、挑発以外のナニモノでもないべや。

  • 国籍取得テスト

 その逆なで記事の1つがこれ。
ドイツの話である。
国籍取得を求める外国人にテストを実施する動きがある。
口火を切ったのは南西部バーデン・ビュルテンブルク州。
今年の初めにこの制度が導入された。
この地区は外国人労働者が多いらしい。
 民主主義に対する宣誓を求めるのが目的とされる。
が、実際は筆記テストだという。
計30項目について見解を求めてるそうな。

  1. 「米国同時多発テロやスペイン列車爆弾テロの犯人をテロリストと考えるか、自由を求めて戦う人とみるか」
  2. 「不貞を防ぐため、妻や娘を軟禁状態にするような男性を許容するか」

 こんな内容らしい。
テストの動きは他州にも広がってるらしい。
こんなテストが役に立つのかどうかわかんないけど・・・。
「ドイツ人になるにはドイツの文化や価値観を共有すべきだ」
ま、それも理屈ではある。
でも、今回の風刺漫画とは何の関係もないべや。
 イスラム教徒団体は反発してるそうな。
イスラム教に対する侮辱だ」
子どもじゃないんだから・・・。
いちいち過剰反応しなくってもいいのに・・・。
ヤならよせばいいんだべさ。

  • 「プレイボーイ」

 もう1つの記事がインドネシア
世界最大のイスラム教徒人口を抱える。
ここで、あの雑誌「プレイボーイ」の創刊計画が浮上。
3月に発売予定だという。
でも、これも風刺漫画とぜんぜん関係ない。
 イスラム系団体は一斉に抗議。
「女性の裸が載る反宗教的な雑誌は禁止すべきだ!」
「ポルノは青年の道徳を乱し、性犯罪を助長するだけだ!」
抗議してる団体はどうして女性の裸って決めつけてんだべ?
普段、こっそり見てるって事か・・・?
 出版社代表は言ってる。
「アメリカ版のようなヌード写真は掲載しない」
「記事中心の雑誌になるだろう」
そいじゃ「pray boy」って名前にしたらどうだべ・・・。
ま、いずれにしても全然視点が違う。

  • メディア魂

 今回の騒ぎに世界中のメディアが反応してる。
思惑はそれぞれだと思う。
一般的な感覚はやっぱ「言論の自由」論争に向かう。
その漫画がいいか悪いかは別問題。
でも、この視点からやむを得ずに風刺漫画を掲載せざるを得ない。
意図が通じるかねえ・・・?
過剰反応の連鎖を生みそうな・・・。
 フランスの漫画週刊誌は「特集」を組んだ。
きわどい漫画を多数載せて発売した。
発売の午前中でたちまち売り切れになったそうだ。
すぐに倍量が増刷された。
これがホンマモンの純粋な「逆なで」って言うんだべさ。
如何にもフランスらしいヤらしさだべさ。
 まともなメディアは慎重に構える。
でも、これだけの暴動に発展した国が容認した責任は大きい。
何であれ、暴力で解決しようとするスタンスは許し難い。
それはメディア魂が許さない。
ってんで、問題提起のために続々掲載してる。
その内、世界中でイスラムと非イスラムの戦争になるんじゃないべか?