大阪文化のこと
- 東京駅
東京駅の丸の内側は様変わりしてる。
次々と瀟洒なビルが建って威容を競う。
こんなに次々とビルが出来て、誰が入るんだべか？
大きなお世話なんだけど・・・。
でも、ちゃあんと入るのである。
オフィスも店舗もどんどん入って、客もどんどん来る。
多分、その分どっかがどんどん寂れてくんだべな・・・。
人口は減ってんだから・・・。
この界隈は二極化の陽の面の象徴なんだべ。
大したモンである。
必然的に最近、丸の内はヒトが増えた。
観光客もたま〜に見かけるけど、ほとんどがこの界隈の住人。
圧倒的にビジネスパースン。
ここだけ見てると好景気と勘違いしそうである。
- 黒塗り
丸の内を歩くとちょっと独特の臭いがする。
ガサガサしたホコリっぽさがない。
っかと言ってファッショナブルな臭いって訳でもない。
どっちかと言うとオフィスも店舗も地味。
堅実な官僚っぽい臭いかも・・・。
道路もバカみたいに渋滞してない。
オフィスビルの合い間に信号機の無い交差点があったりする。
そして至るところに黒塗りがいる。
運転手がクルマを磨いたりなんかして・・・。
何となく優雅である。
全体的にゆったりしたムードでクラクションなんか聞こえない。
圧倒的に歩行者優先である。
ビルのガレージからクルマが出る時は大変。
歩道をOLなんかがおしゃべりしながらが優雅に歩いている。
立ち止まってケータイメールとか打ったりして・・・。
黒塗りはじ〜〜〜っと待つ。
この界隈の黒塗りは迂闊な事が出来ないんだべな・・・。
- 異端児
昼頃に丸の内オフィス街を歩いていた。
駅前の一番大きな横断歩道を渡った。
歩行者用信号が青になってみんな一斉に歩き出した。
ものすごい数のヒトが渡ってた。
ふと気づくと交差点の向こうから不穏なクルマが・・・。
明らかに信号をシカトしてすごい勢いで吹っ飛んで来る。
でも、大半のヒトは気づいてない。
ゆったりと団体さんで横断歩道を歩いてる。
何だべ？
暴走族って感じじゃない。
名前はわかんないけど国産の高級車である。
精神異常者だったら、あべっ！
ちょっと警戒する。
- 大阪流
不穏なクルマはさすがに横断歩道手前でスピードを落とした。
さすがにこれだけ団体さんを跳ね飛ばす訳にゃいかんべ。
そりゃ、そーだべな。
っと思った。
ところが、そのクルマは止まらない。
にじりにじりと人の列に侵入して来る。
見るとITベンチャーか何かっぽい若げな男が運転してる。
涼しい顔でハンドルを握ってる。
クルマは更ににじりにじりと人ごみに分け入る。
さすがに罵声が飛ぶ。
「何やってんだ？こいつは？」
みんなが運転手を睨む。
でも、ぜんぜん涼しい顔である。
遂にヒトの壁を越えた。
っと思ったら、又猛スピードで走り去った。
誰かが言った。
「ひでえな〜。まるで大阪みたいじゃんか」
なるへ！っと思った。
でも、大阪だったらこんなにあっさりしてないべ。
クルマを蹴飛ばすヤツがいたり、当たり屋もいそうだ。
きっとテッポが出て来て、撃ち合いにでもなってんじゃないべか？
何てったって大阪だもん。
