世代問題の雑感28

  • 流行

 「感動した!」
宰相のヒトコトは影響力が大きい。
流行語にもなっちゃった。
今や日本中、感動流行りだそうで・・・。
至るところで「感動」の大安売りらしい。
 「セカチュー」とか「消しゴム」が大ヒット。
泣かせ映画の横綱だという。
ハナッから見る気もしないので、内容はまったく知らないんだけど・・・。
でも、タイトルだけは良く耳に入って来る。
チョー有名な純愛物語らしい。
 本の世界でもちょっとそれらしきのが目に付く。
妙に情に訴える本がチョロチョロ・・・。
クローバーのマークの本とか・・・。
こう言うのが新聞の広告欄をドカンと占めてる。
幾つか引っ掛かって後悔した・・・。

  • アンケート

 天下の三菱創研がアンケートを実施したそうだ。
若者の感動について・・・。
10〜20代は5人に1人が週に1度以上は感動するとか。
それってすごいべや。
感動ってそんなに簡単に出来るんだべか?
 3人に1人以上が、もっと感動する為に動く。
映画を見に行ったりする。
89%のヒトが来年はもっと感動したいと言う。
「感動したい症候群」だべか?
 アンケートでは「感動の理由」も訊いていた。
「共感」が26%だそうだ。
「期待以上」が40%以上とか・・・。
 えりゃあ研究者の先生いわく・・・。
「感動は、感情が未知の領域に達し、閾値を越えてこそ起きる」
ってえ事は、若者は未知の領域が広いんだべか?
期待のハードルがめっちゃ低いんだべか?

  • 記憶

 そう言えば・・・。
ここ最近で感動した記憶って無いなあ・・・。
トシだべか・・・?
未知の領域がどんどん減ったとか・・・?
モノゴトへの期待のハードルがめっちゃ高くなっちゃたとか・・・。
ちょっとやそっとじゃ感動出来なくなっちゃった・・・。
 感動・・・。
感情が動くこと・・・?
強く心が揺り動かされること・・・。
感銘を受ける・・・。
感激する・・・。
 去年、一番感動した事って何だべ?
やっぱポーランドかなあ・・・。
ポーランドやバルト3国はしみじみしていてとっても良かった。
でも、感動したのは帰国してからだった。
お坊ちゃまがえりゃあ元気になってた。
バクバクとメシを喰ってた。
これは「感動した!」

  • 「打算」

 面白い説があった。
日本人の「感動したい症候群」のそのココロ。
安っぽく感動したがる理由。
それは「打算」だという。
 映画やドラマを見て涙を流す。
スポーツを見て感激する。
これは純粋な感動で、利害や打算に汚れていない。
そう信じている「私」がいる。
感動している「私」に感動して、自己を相対化してるという。
これって面白いべや。
 打算的と見られないために「純愛」に託される「感動」がある。
これは明らかに「打算」だべさ。
現代感動社会は「打算」に支えられている。
んなるへ・・・。