痛快なことⅥ

• 雪辱

　昨日、「東京国際女子マラソン」があった。
２年前に１億３千万人を何とも言えない気分にさせたあのレースだ。
主催は例の「日本陸上競技運盟」＝リクレン・・・。
それと「旭新聞社」と「テレビ旭」の３者だ。
協賛は「ＮＴТトコモ」。
スポンサーも大変だよなあ・・・。
２年前は極悪人扱いだったし・・・。
　つくづく高橋直子ってエラいと思う。
頑張って、頑張って、頑張り抜いてるって印象だ。
今回のレースに勝っても次のオリンピックとは関係ない。
でも、ケガを押して走った。
そして見事に優勝した。
　すげーっと思う。
どういう精神構造なんだべ？
そして何を考えてたんだべ？
このレースに勝った意義は何なんだべ？
独立したチームで勝てると言う自信に繋げた。
単なる通過点としての位置づけ？
それとも名誉挽回？
素朴な雪辱？

• 元監督

　前日のインタビューが面白かった。
Ｑちゃんは実はケガしてるけど走ると話してた。
医者とも相談した。
肉離れの一歩手前とか言ってた。
痛くなったらリタイアする約束で出ると言ってた。
小市民は何もそこまでして走らんでも・・・っと思っちゃう。
　面白かったのはその後、登場した元監督。
故意出のとっつぁんである。
「絶対、大丈夫だよ！」と断言してた。
トップで両手を高く挙げてゴールするだろうとも言ってた。
Ｑちゃんのケータイに２回電話したそうだ。
でもＱちゃんは出なかった。
だから何も不安が無いってこったと笑ってた。
　やっぱすげーって思った。
言ってた通りになっちゃった。
誰よりもＱちゃんの事が良くわかってるんだべなあ・・・。
独立した事も評価してた・・・。
すげーヒトビトだよなあ・・・。

• 強化委員長

　何が痛快だったかって、やっぱＱちゃんの根性だ。
ビンテージども、見たかって！
本人は何も言わないけど１億３千万人は感じたんじゃない。
正確には１億３千万人からリクレン分を除くんだけど・・・。
　ニンゲンの記憶なんてうつろだと思った。
もうすっかり忘れていた。
故意出監督＆Ｑちゃんコンビがハメられた事。
誰もが釈然としないＱちゃん外し！
インモウカイカイだった。
２年前のあの砂を噛むような後味の悪さを思い出した。
　それもこれもＱちゃんが走ったからだ。
そして優勝しちゃったからだ。
オリンピック選考会でも何でもないレースだけど・・・。
レース後、詐脇強化委員長とかいうのがコメントしたらしい。
Ｑちゃんの走りを『円熟味』と評したとか。
何を言ってやがる・・・！

• 独立

　今年の５月にＱちゃんは独立した。
「チームＱ」とか家族に支えられて頑張って来た。
でも、故意出監督とケンカした訳じゃない。
何故、独立だったのか？
　想像だけど・・・。
やっぱアテネを外されたのはショックだったんじゃないべか？
しかもＱちゃん自身の問題じゃない。
あんな性格だから敵が出来るとは思えない。
Ｑちゃんが嫌いだって言うヒトにはお目にかかった事がない。
じゃ何でハメられちゃたの？
　実力は１億３千万人が認めてる。
誰よりも金メダルに近いと思われてる。
にもかかわらず外されなきゃなんないのは何故か？
Ｑちゃんもこの悩みの堂々巡りに陥ったんじゃないべか？
　そもそも協会とか連盟なんてロクなモンじゃない。
私利私欲のビンテージの集まりである。
だいたいがこの道一筋、脇目も触れずの偏狭なのがTOPだ。
この国でこんな連中ににらまれたらお仕舞だ。
それで涙を飲んだ有力選手は数知れない。
　これは１度独立すべきじゃないべか？
って思ったんじゃないべか・・・？
結果、ハメられる対象から外れた。
そして強化委員長とかいうのに「円熟味」と言わしめた。
これが痛快だった。