パソコンのこと15

  • 出陣

 パソ子Ⅰ世を積んでいざ出陣。
「Kジマ電機」である。
3年10ヶ月前のレシートやら保証書も持参。
ⅠBMの保証書は1年で切れてる。
でも、「Kジマ電機」の発行した保証書は5年間有効となってる。
カタチだけだけど・・・。
 保証書ってのもしみじみ読むことはあんまりない。
この保証書も実はあって無いようなモンである。
何せ、修理代3万円までは免責。
んで、それを超える分について一部負担するという。
その一部がクセモノ。
年々、負担率が下がってく。
4年目に入ると30%とか・・・。
 仮に修理に5万円掛かったとする。
補償されるのは6千円。
44,000円はしっかり取られる。
何だかなあ・・・。
あんまり保証書ヅラして欲しくないね・・・。

  • 勝敗

 大型家電量販店の闘いも勝負が見えてきた。
同じこの街の郊外でも東と西で景色がまったく違う。
地区の発展の度合いも違う。
東は国道沿いにどんどん開けている。
沿線に「Yマダ電機」や「Kズ電機」が隆々としてる。
規模もバカみたいにでかい。
店内もサングラスが必要なくらい眩しい。
 それに反して西は田畑ばっか。
唯一「Kジマ電気」が地味にやってる。
こじんまりと薄暗い。
店員も何となくヒマげである。
周りも農家とか怪しげなのばっか。
扱いも電球や電池なんかに力が入っている。
値段もそれなりに安い。
ま、それはそれでいいんだけど・・・。

  • 地域性

 「Kジマ電機」に着くと駐車場にヘンなクルマがいた。
駐車場の出入口の真ん中にで〜んととまっている。
一瞬、意味がわからない。
これから出るところなのかと思って左側に寄って待つ。
が、動く気配がない。
よく見たら怪しげなのだった。
見るからに如何にもってのがタバコふかしている。
 目を合わせないように気をつけてとっとと除ける。
触らぬカビにタタリなしである。
離れた場所にクルマをとめて店内に入った。
いたいた・・・。
白いジャージの上下にトウキビの毛。
外のラピンチズクはこのンパンアラスウを待ってるんだ・・・。
見るからにそれらしき風体である・・・。
ま、わかりやすくていい。
この辺りは収集モレが多いんだよなあ・・・。
 これじゃこの地域も発展しない。
吹き溜まりになっちゃうべや。
もっともっと焼却炉を増やさなきゃ・・・。
街ぐるみできちんと掃除しなきゃ・・・。
ま、この地域の特性ではあるけど・・・。

  • 交渉

 店員はしょーもなかった。
何だかさえないし、やる気を感じない。
見た瞬間から8割方諦めていた。
一応、事情を話して修理出来るか打診した。
コードをつないでデモもしてやった。
「こんな具合でスイッチが入らないんだよ」
 店員が言う。
「これはOSとかの問題じゃないですね」
”バカか、お前は?だからスイッチだって言ってんべや!”
っと言いたいのを我慢して冷静を装う。
 「直したいんだけど、幾らかかってもいいって訳じゃないのさ」
「そりゃ、そーですね」
「1万円くらいまでなら修理したい。それ以上かかるなら戻して欲しい」
「じゃ、修理見積もりを取りましょうか?」
「それが出来るならそうしてもらった方がいいな」
「じゃ、この伝票に記入して下さい・・・」
「ほいほい・・・」
「但し、修理しない場合はキャンセル料がかかる事があります」
「えっ?何?」
「確かⅠBMはキャンセル料を取ると思いました」
 危ねえ危ねえ・・・。
そーいうことは早く言え!
後からそんな事言われたらキレるぜ!

  • 決裂

 「キャンセル料って幾らなのさ?」
「ちょっとお待ちください・・・」
店員は奥に入って行った。
多分、ⅠBMに電話してたんだべ。
しばらくして戻って来た。
 「ⅠBMは12,500円だそうです」
「何じゃ、そりゃ?」
「とにかくサービスセンターに出せば12,500円はかかるそうなんです」
「直っても直らなくってもか・・・?」
「そうなんです・・・」
「そんなサービス体制で修理に出すヒトっているかい?」
「そうなんです・・・。ⅠBMとかソーテックとか、外資はひどいんですよ」
「早く撤退させた方がいいな・・・」
「済みません・・・」
 ”別にお前が謝ったってしょうが無いべ”
っとか思いながらパソ子Ⅰ世をケースにしまった。
「ドクターS々木」が言ってた通りだ。
このアフター体制はひどいモンである。
ⅠBMって元々こんなんだったんだべか・・・?
いずれにしてもとっとと日本から排除しちゃった方がいいな。