五十肩のこと

  • ガタ

 ここ暫く、我が家はガタの連続である。
去年からあらゆるモノにガタが来てる。
あれもこれもいっぺんである。
 発端はクルマだった。
スーパーの前の路上でエンコした。
ウンともスンとも言わなくなっちゃった。
結局、レッカー移動で修理。
原因は燃料ポンプだった。
ウチのクルマの年式は89年である。
この時15年だった。
ま、寿命なんかな・・・。
 でも引き取りに行ったらメカのヒトに言われた。
「古いクルマですが、大事に乗って頂いて有難うございます」
プロだと思った。
 次はテレビ。
ある日、突然火を吹いた。
嫁さんはひっくり返ったらしい。
急いで業者に連絡した。
業者は涼しい顔で部品交換して帰っていったそうだ。
無料である・・・。
ひょっとしてリコールの届けか何か出てたのか・・・?
 それから暫くは元気だった。
でも、やっぱだんだんおかしくなって来た。
最終的には画面が歪み出した。
観ていて気持ちが悪くなる。
結局、買い換えた。
16年使えば元取ったとか言われたけど、そんな事はない。
いつも断腸の思いである。

  • 家電保険

 次はエアコン。
残暑厳しい折に温風が出るようになった。
そりゃ無いざんしょ?
修理を頼んだら基板交換が必要でえりゃあ高いという。
新しく買った方が安いとか言ってる。
これも釈然としなかった。
業者はさも寿命みたいな態度である。
わずか5年である。
どうも新しいのを買わせたいらしい。
何でも使い捨て・・・。
こんなことやっててきっと地球は滅びるど。
 「Yマダ電機」で画期的なシステムが出来た。
要するに家電保険みたいなモンだ。
冷蔵庫、洗濯機、テレビ、電子レンジ、マサジくん・・・。
部品さえあれば何時でも修理してくれる。
しかも、他の店で買ったモンでもOK。
 飛びついた。
値段は3,500円ほど・・・。
しかも加入すると3,000円の買い物券が付いてくる。
実質、500円っくらいの保険。
これはオイシかった。

  • 奏効

 保険に加入した翌月だった。
マサジくんが壊れた。
スイッチを入れるとウンウン唸って、まったく動かない。
こいつも13年モノである。
 サービスセンターに電話した。
おじさんがやって来た。
「うん、これはいい機械なんだよねえ・・・」
嬉しそうに修理した。
「長く使ってもらって有難うございます。これからもよろしく・・・」
なあ〜んて言われてしまった。
しかも無料である。
 実はマサジくんは4〜5年前にも一度壊れた。
症状はほぼ同じだったけど、修理代は1万円以上取られた。
それだけで加入して良かったと痛感。
 つい先週、洗濯機が壊れた。
これはまだ、8年くらい。
何だか急に音がうるさくなった。
っと思ったらドラムが回らなくなってきた。
空回りしてる雰囲気だ。
 得意のサービスセンターに電話。
はいはいと業者がやって来た。
ちょっと見てふんふんとかやってる。
ものの2分。
「は〜い、直りましたあ〜」
何でも洗濯槽の底に付いてるスクリューみたいなヤツ。
「パルセーター」って言うらしい。
こいつが磨耗して空回りしてたそうだ。
そっくりその部品を交換して帰った。
えりゃあ得した気がする。

  • 対象外

 GWの時にパソ子がダウン。
これは対象外だった。
パソ子を買った「Kジマ電機」の保証書がついてた。
でも使えない。
3万円までは免責で、保証額も年数に応じてダウン。
しかも幾らかかるのか想像もつかない。
結局、「ドクターS々木」にお願いしちゃった。
 7月末に電子レンジが壊れた。
これも19年モノだった。
ある日突然、天板から火が出た。
サービスセンターに電話した。
「もう部品がありません。電子レンジは6年が限界です」
さすがに諦めた。
これは寿命と言ってもいいべ。
今や電子レンジは1万円から買えるし・・・。
 お坊ちゃまも保険対象外。
以前はゼンマイ仕掛けみたいだった。
とっても保険なんて入る気にならんかった。
そんな事ならペット医療保険に入っとけば良かった・・・。
アフターフェスティバルである。

  • 五十ガタ

 最悪なのは人間である。
今年も5月に検診があった。
今年はいろいろ引っかかってあ〜だこ〜だ言われた。
血圧が高い。
中性脂肪も高い。
視力はガチャガチャ・・・。
でも、気を取り直して食生活に気をつけたりして・・・。
トシもトシだからしゃーない。
 って思ってるウチに肩が痛くなってきた。
何だべ?
五十ガタか・・・?
肩が痛くて眠れなくなって来た。
こらいかん!
ストレッチを始めた。
ギシギシいうのを無理やり伸ばす。
 以来、3ヶ月。
やっと最近痛みを忘れてるようになった。 
長えなあ・・・。
なっかなか復活出来ない。
そういうトシなんかな・・・。
負けんぞ!
百万回でも千万回でも伸ばしてやる!

  • 年齢不詳

 「壇ぶみ」の面白いコラムがあった。
「年齢、生年表記を廃絶する会」の会長だそうだ。
会員は2名だとか・・・。
もう1人の会員はきっと彼女だ・・・。
本人はトシを数えなくなって久しいようだ。
ところが最近、身体が勝手にトシを数えてるらしい。
 五十肩である。
上着を着るだけでひっくり返るほど痛いんだとか。
あるパーティの席で料理に手を伸ばした。
「痛たたたっ!」
周りがびっくりする。
「ど、どうしました?」
「いえ、あの、五十肩で・・・」
四十肩って言ってもOKかも知れない。
でも、五十肩って言葉がある以上、言えなかったそうだ。
気持ちはよくわかる・・・。