ユートピアのことⅨ
- 民間給与
国税庁の調査結果が発表された。
民間企業に勤めるヒトの平均給与の発表である。
2004年の1年間でいくらもらえたか?
平均439万円だった。
去年より5万円ほど減ったそうだ。
これで7年連続で減ったらしい・・・。
男女別も出てた。
男性は平均541万円、女性は274万円だそうだ。
ちょうど倍じゃん。
何だかんだ言ってもジェンダーの構図はまったく変わってないんだ。
去年の民間給与所得者は4453万人だそうだ。
前年より13万人減ったらしい。
何でだべ?
起業するヒトが増えてる?
NEETやプーも増えてる?
労働人口が減ってる?
全部ありそう・・・。
給与の総額は195兆4千億円だと。
前年より2兆9千億円ダウン。
でも、源泉徴収額は増えたそうだ。
8兆8千億円で前年より3,340億円増加した。
主な原因は配偶者特別控除の廃止だったそうだ。
やりたい放題やねえ・・・。
- 税吏
何だか想像しちゃう。
税吏が冷たい薄笑いを浮かべながら話してる姿・・・。
当然、昼メシで特上うな重か何か喰いながらである。
「又、民間人の稼ぎが減ったぜ」
「ったく、しょ〜がねえなあ・・・」
「やっぱ民間には無能なヤツが多いんだよなあ・・・」
「又、上からハッパかかりそうだな」
「ま、いいじゃん。増税は簡単だもん」
「そうそう、否認を増やすだけだし・・・」
コクゼイって言えば泣く子も黙る。
カタギの世界のヒトは避けて通りたい。
ヘンに絡まれたくない。
はっきり言ってそのスジのヒトより始末が悪い。
その昔は賤しむべき仕事だったんだよなあ・・・。
今でもおんなじか・・・。
- 特権意識
ま、楽な商売である。
その時々の都合でテキトーにカネが集められる。
便利なモンだ。
なかなか正面切って逆らうヒトも少なかんべ。
一度、逆らうとねちっこい。
蛇蠍の如しとは良く言ったモンである。
税吏は民間人を「お客さん」と呼ぶ。
深い・・・。
呼ばれると一瞬、ひく。
薄笑いなんか浮かべられたら背中が寒くなる。
「さあさあ、ごっそり税金払いなさいよ・・・」
って言ってるように聞こえる。
不快・・・。
税吏に限った事じゃないけど、特権意識は強い。
「コーボク」なんて言葉は知らない。
多分、ビャクダンとかの事と思ってるべ。
新人には最高の環境だべなあ・・・。
恐いものなし。
あっという間に勘違いする。
社会は僕らの集めたカネで運営されてるんだ。
これは選ばれた仕事なんだ。
みたいな・・・。
民間給与が減ろうがヘチマだろうがまったく関係ない。
必要な税金は搾り取ればいいのである。
言ってみりゃユートピア全体の金ヅルだもんなあ・・・。
- 労働局
同じ日に労働局の不正経理の報道があった。
こっちは会計検査院の調査である。
何故か去年の11月から調べ始めたそうだ。
全国47の全ての労働局が対象。
今年8月までに25局の調査が済んだとか。
でも、わずか25局にしか不正経理は無かったそうだ・・・。
不正の内容は毎度お馴染みの手口だ。
物品の架空購入。
カラ出張による裏ガネのプール。
非常勤職員カラ雇用による飲食代捻出。
業者との癒着による私的流用。
金庫からの公金横領。
伝票操作による自分の口座への公金振込み・・・。
まったく新鮮味がない。
いまだに古典的な手法しかないんだ。
進化を止めてる世界なんだなあ・・・。
しかもそれが毎日毎日ごく当ったり前に繰り返される。
明日も必ず今日と同じ・・・。
ま、それでこそユートピアである。
別に労働局に限った事じゃあないけど・・・。
これが全国共通の役人魂だんべ。
端から端まで見事に浸透してる。
こんな木っ端役人の巣窟に民間人は足を運ぶんだ。
「何かいい仕事ありまへんか・・・?」
木っ端役人は鼻で笑う。
「ある訳ゃねーだろ。いい仕事ってのは役人だけだ」
って腹ン中で思ってるに違いない。
- 「地宝幸夢員」
ちょっと前に面白い記事を見つけた。
例の旭新聞だけど・・・。
大分県に臼杵(ウスキ)市っつーのがあるそうだ。
市長がちょと風変わりらしい。
後藤国利(クニトシ)氏、65歳だ。
後藤市長は「地方」という言葉が嫌いなんだとか。
「中央」と「地方」という括りがヤだとか。
画一的で多様性を認めない響きが嫌いらしい。
市長は名刺に「地宝幸夢員」と書いてある。
幸せと夢を育む仕事人だという。
言葉だけの話じゃないそうだ。
8年前に市長になるとすぐにバランスシートを作った。
経営感覚で役所を見直した。
ホンキだったらしい。
最近の市報に市財政の「地獄」を書き連ねたそうだ。
- 右肩下がり時代の借金地獄
- 退職者激増時代の退職金支払い地獄
- 国債の償還地獄
だからって住民だけに覚悟しろって言ってる訳じゃない。
職員の給与は今の1/3になるかも・・・っと公言してはばからない。
ホントは全国の市町村だって皆おんなじ状況だべ。
荒野に咲いた小さな花一輪・・・。
もつかな・・・?