世代問題の雑感21

 昨今は合併流行りである。
猫も杓子も合併する。
猫のタマと杓子が合併すると「オタマジャクシ」になる。
ならねえって・・・。
 合併のしかたもいろいろある。
最近増えてるのが持株会社方式。
何年か前に、第ー歓銀と冨士銀が合併した時にもそうだった。
みすほHDとか言っちゃって・・・。
共同出資会社を作って段階的に合併する。
やんわりした雰囲気がある。
何となく日本人向けなんだべね。

  • 吸収

 本来、合併は喰うか喰われるかだんべ。
存続する会社と吸収される会社がある。
買ったか、買われたかとも言える。
シロクロははっきりしてる。
 以前はそう言う話を結構聞いてた。
吸収された方の従業員の悲哀とか・・・。
結局、全員追ん出されたとか・・・。
銀行の合併なんかは結構ハードだったらしい。
吸収された側の従業員は人間扱いされなかったとか・・・。
 最近は環境が変わった。
ってゆ〜かあ、価値観が変わりつつある。
会社と個人の付き合い方が激変してる。
会社との関係は雇用契約だけだ。
もう、今どき忠誠心なんてのは死語。
言葉を出すのも恥ずかしい。
って言う意味では吸収される側の悲哀なんて無い。
ヤならよせ!
辞めちゃえば済む話である。

  • 過渡期

 っとは言え、現実はそう簡単じゃない。
今は過渡期だべなあ・・・。
成果主義雇用契約だけで会社に勤める。
長く勤めても別に給与は上がらない。
成果に応じた給与だけ。
ヤならすぐ会社を変える。
どこの会社でもそのヒトの能力に応じた給与をもらえる。
望まれれば価値は高くなる。
 って理屈じゃわかるんだけどねえ・・・。
なかなか一朝一夕には仕組みは変わりませんよ。
成果主義ったって所詮はヒトがやってる。
公平でも合理的でも何でも無い。
相変らず日本人的情緒的な仕組みで無理やり運営されてる。
長年勤めたヒトがいきなり感覚を変えられないって。
 若い世代は随分感覚が変わったかも知れない。
入社した時からその仕組みの中で生きていればどうっつーこたあない。
将来はそう言うドライな合理的な社会が来るかも・・・。
でも、あと数十年はかかりそうな気がする。
ま、次の世代の方々でよろしくやってちょーだい。

  • タナボタ

 合併騒ぎではいろんな事が起きる。
世の中にはドサクサに強いヒトってのがいる。
混乱期に一旗揚げちゃうタイプだ。
得てして訳のわかんないタイプの方が向いてるかも・・・。
混乱期には混乱タイプに限るってこった。
ま、何でもありである。
 こう言う時にキッチリタイプは大変。
混乱に動じない実務派。
今までの秩序をきちんと守ってくれる貴重なタイプだ。
混乱タイプが暴走してもきちんと後始末をしてくれる。
でも、決して報われない。
常に割り喰っちゃうタイプだ。
 得てして混乱タイプにタナボタがやって来る。
思わぬ大抜擢があったりする。
足跡が汚かろうが何だろうが関係ないのである。
こうして今回社長になっちゃったヒトがいる。
いやあ〜、何でもありだ。

  • メッセージ

 会社が合併の為に持株会社を立ち上げた。
今の社長はそっちの会社の社長になっちゃった。
その後任の社長ってのがタナから落ちて来た。
ボタ社長の誕生である。
別に兼務しても良かったのに・・・。
 合併の相手先社長は兼務である。
持株会社の会長と元の会社の社長って事で・・・。
それがフツーって気がするんだけど。
何故、あえてそんなややこしい事をするのか・・・?
 何故かはわかってんだけど・・・。
極めて日本人的情緒的好き嫌いの世界である。
功労とか順番とかも絡むし・・・。
経営者レベルでもこれだけ変われないのである。
そりゃ、一般のおじさん達が変われる訳ゃないよ。
 後始末は大変だべなあ・・・。
混乱期にボタ社長誕生は更に混乱の元だべ。
それでもこんな事やらざるを得ない・・・。
次世代の若い衆に期待するっきゃないねえ・・・。
 持株会社の立ち上げで騒ぎはお仕舞いじゃない。
そもそもは合併の為である。
ワンクッションを噛ませただけだ。
最終的に1年半後、2007年春には1つになると言ってる。
 ボタ社長から就任のメッセージが届いた。
「最終的な合併まであと500日です」
っと書いてあった。
思わず吹いてしまった。
ボタ社長は500日間の命だってわかってるんだ・・・。