テニスがらみの雑感12

  • 60−30

 我々のテニスの合言葉。
究極の目標である。
60歳でも、最高のタマでラリーを30本!
これを目指して老体にムチ打ってレッスンを受けてる。
目下のところいいストロークが打てれば満足である。
 テニスにもいろんな価値観がある。
テニスするヒトから良く聞く言葉。
「あのヒトとは求めてるモノが違うから・・・」
多分、ホントは違わないと思う。
結局はテニスが好きだってとこに収斂されると思うんだけど・・・。
 ま、でも確かにやり方は千差万別。
とにかく汗をかく、とにかく強いタマを打つ、難しいワザを覚える・・・。
一番多いのはやっぱ試合に出てとにかく勝ちたい。
それも手段を選ばず、とにかく勝ちたい。
60−30なんて言ってる枯れたプレーヤーは少ないかも・・・。

  • 試合シーズン

 ホントは枯れてるんとも違うのである。
封印してるってのがホンネ。
我々は長いこと、我流でゲームばっかりやり過ぎた。
ゲーム勘だけは身体に染み付いちゃってる。
誰でもチャリンコの乗り方は忘れないみたいな・・・。
だからたまにゲームやってもそこそこ出来ちゃう。
そこが落とし穴。
我流のヘンなワザが顔を出す。
せっかく習ってる基本が壊れちゃう。
 秋は試合のシーズン。
一緒にレッスンを受けてる仲間も試合にエントリーしてる。
そうなると基本よりゲームに役立つレッスンを受けたい。
これが人情である。
サービス、リターン、ストローク、ボレー、スマッシュ・・・。
一通り全部練習したい・・・。
こうなると「求めているモノが違う」のである。

  • 不完全燃焼

 「A賀コーチ」も気遣いが大変である。
片や60-30志向のロートル夫婦。
片や試合間近のゲーム志向。
このバランスを取らなきゃなんない。
 しかも、今日は振り替えの「H枝さん」が2本連続受講。
このヒトもバリバリのゲーム志向である。
この時間帯には「S々木さん」のご主人がいる。
いいタマを打つ男性がいるってんで味をしめちゃったようだ。
もうすっかり振り替えの顔をしていない。
どうやらもう完全に市民権を獲得しちゃったらしい。
 ここんとこ不本意ながら我々が身を引いてる。
本来は15:15がベースの時間。
でも、わざわざ時間をずらして16:30に受講してる。
ま、暑い事もあるし・・・。
元々の受講者仲間も「多いよねえ・・・」っと言ってたし・・・。
みんながお互いにメリットあるべ・・・。
「お〜っとなあ〜!」
 ってはずだったのに何で2本連続受講するかなあ・・・?
両方の時間ともに市民権を得ちゃったのかなあ・・・?
せっかく我々が気を使って時間をずらしてるのになあ・・・。
絶対メンツオーバーだんべ。
 案の定、レッスン内容は燃焼不良気味。
ゲーム志向の練習はどうしてもタマ数が減っちゃう。
待ち時間も増える。
つなげようって打ち方と勝とうって打ち方はぜんぜん違う。
何とも中途半端な燃焼感だった。

  • 追い炊き

 レッスン終了。
嫁さんが不服そうである。
「30分レンタルコートしない?」
「はい。仰せのままに・・・」
欲求不満がたまったと見える。
ま、気持ちは良くわかる。
追い炊きということで・・・。
 「私達も少し打っていこうか?」
「M橋さん」と「S々木」さんの姉妹もレンタルするという。
やっぱ、燃焼不良だったと見える。
当然ながらレッスンの中ではストロークとボレーしか出来ない。
更にメンツオーバーで待ち時間も多い。
姉妹ペアはサービス、リターンの練習をしてた。
 我々は60-30に絶えうるタマ質造りに専念する。
30分間集中するってのは大変である。
嫁さんも鬼の形相でボールを打ってる。
ストロークも熟練してくれば、相手の立場に立ってボールを打てる。
我々のストロークは自分のことで精一杯。
自分の打てる一番いいタマを打つ事に集中する。
ほとんど相手の事なんか構ってらんないレベルである。
 30分でレッスンの3倍以上の汗がかけた。
追い炊き成功である。
「あ〜、すっきりした!」
「うっしゃあ、これでビールが美味い!」
大満足だ。
ウサ晴らしかって噂もあるけど・・・。
 クラブハウスに戻ると「A賀コーチ」が苦笑い。
我々や「M橋さん」姉妹の気持ちもわかってる。
コーチも大変である。
「頑張りましたねえ・・・。すごい打ち合いでしたねえ・・・」
 はたから見ると壮絶な打ち合いになってたらしい。
それだけ打ってる姿が必死なんだべなあ・・・。
優雅なテニスのイメージからはかけ離れてる。
まだまだ遠い道のりだべね・・・。
だからこそコーチはカネがもらえるんだべさ。