メディアの雑感24

  • 市民権

 最近、我が家で完全に市民権を得たテレビ番組がある。
珍しく満場一致である。
嫁さんもお坊ちゃまもお気に入り。
「ワールド・ピジネス・サテライト」という番組である。
毎日、時間になるといつの間にか自然にこの番組が流れている。
我が家のテレビとしては、大変なヒット率である。
 テレビ局は東京12チャンネル。
あの、困った時の12チャンネルである。
実は、我が家は昔から結構な12チャンネルファンである。
地味ながらなかなかいい視点の番組を作る。
切り口が冴えてる。
でも、ちょっと当るとすぐ他局にパクられる・・・。
可哀想な12チャンネルなのだ。
 「W・B・S」はその名の通り、ビジネスネタで構成される。
脱力系っぽくて地アタマの良さそうなキャスターがいい。
ゲストもいろいろ変わりダネが出て来る。
レポーターもギャルながらバカっぽくなくていい。
何より、取り上げるネタが面白い。
唯一、残念なのはスッポンサーが「日径新聞」なんだよなあ・・・。

 さすが「W・B・S」だと思った。
特集で「LOHAS」を取り上げた。
この言葉は半年っくらい前に初めて耳にした。

LOHAS=Lifestyles Of Health And Sustainability

 テキトウな日本語は無さそう。
「健康と持続性を重視した生活様式」っとでも言うんだべか・・・。
有機栽培食品、省エネ電化製品、低燃費車などの商品を選ぶ。
つまり健康や地球環境を意識してるヒトビト。
こういう生活様式のヒトビトを指すそうだ。

  • 6千万人

 発端はあのアメリカだという。
ちょっと俄かには信じ難い・・・。
京都議定書にそっぽ向いてるアメリカ?
地球温室化ガス垂れ流しのあのアメリカ?
化石燃料を湯水のように使って経済成長一辺倒の・・・。
どうも野蛮人の集まりみたいなイメージと噛み合わない。
ってな先入観で見ちゃイカンザキ。
ま、3億人もいればいろんなヒトがいるのかも・・・。
 提唱者は社会学者の「ボール・レイ博士」
「子孫に美しい地球と健全な社会を残そう」と訴えたそうだ。
当然、アメリカ企業はこんな考えを受け付けなかった。
「へっ、冗談じゃね〜よ」
ってなモンである。
でも、消費者の間にこの考え方がじわじわと浸透。
LOHAS」信奉者は6千万人にもなったそうな・・・。
そうなるといつまでもシカトしてらんない。
企業側も渋々認めざるを得なくなってきたという。

  • GDP

 大量消費・環境破壊社会の代表。
あのアメリカでさえ、こんな動きが出て来た。
これは注目に値するんじゃないか、って思うべや。
 カネとモノが溢れて、何でも使い捨てが常識。
ジャブジャブのすんごい豊かな社会を作ってきたアメリカ。
ところが飽食になればなるほど幸福感が薄れてるんだそうだ。
何となくわかる。
選択肢は無限にある。
何でもすぐに手に入る。
ってえのは達成感もないし、感動もしない。
 アメリカの大学の偉いセンセイが調査したそうだ。
アメリカのGDPは過去30年間で2倍以上になった。
ところが「幸せ!」と感じるヒトは5%減ったそうな。
 ある面、アメリカは日本の宗主国
お手本にする事が多い。
カネとモノに溢れた生活もそろそろ飽きたべや。
そろそろ何か変えたくなるべや。
でも、今さらジュンちゃんが言う「もったいない」はちと違うべ。
それは絶滅危惧種
そんな古き良き伝統芸能みたいな・・・。
成田空港で売ってるキモノとおんなじだべさ。
 「質素・倹約」なんてのも死語。
「欲しがりません、勝つまでは!」と大差ない。
もっと現実的な考え方があるべ。
そろそろ「LOHAS」に関心を持ってもいい時期かも・・・。
「W・B・S」が「LOHAS」の浸透に貢献するかも・・・。