旅行の後始末のことⅢ

  • 返信

 「A田夫人」からメールの返信が来た。
なかなか筆マメな方らしい。
今回の旅の感想も含めて立派なお手紙を頂いてしまった。
「パスポート受取忘れ事件」があったので大きな事は言えないけど・・・。
っと断わりながらも、やっぱヒトによって旅行は左右されると書かれていた。
数年前に行ったイタリアで一緒だったヒトはすごかったそうだ。
気配りから、いろんな説明まで最高の評価だったとか。
説明がすごく面白くて、思わず歴史が好きになってしまう。
その後そのヒトのブランド・ツアーが出来たらしい。
今は「C・Tリズム」になった会社である。
 写真も添付してく頂いた。
これはちゃんと写した〜って写真だった。
誰かにお願いして4人を写してもらったヤツだなあ・・・。
ちゃんとした写真である。
それに引きかえ、ウチが送ったのは申し訳ない写真である。
仕方ないんだけど・・・。
郵便で焼き増しした写真も送って頂いたそうだ。
いやあ、ご丁寧に申し訳ない。
写真が着いたら又、お礼のメール送らなきゃ。

  • 来信

 「Hヤシさん」からメールが届いた。
高画質の写真を2枚も添付してくれた。
さすが、写真が好きというだけあってキレイな写真だった。
中世風の造りのレストランで「A田さん夫妻」と4人で写ってる。
ローソクの灯りだけで撮ったヤツだ。
雰囲気があっていい・・・。
でも、一歩間違うと防空壕の中みたいに見えなくもないけど・・・。
やっぱ被写体次第か・・・。
 「Hヤシさん」も今回のツアーの感想を書いてきてくれた。
結構しんどかったそうだ。
元々、団体ツアーは苦手だとか。
そりゃ、そーだんべな。
35歳は一番、若手だった。
タダでさえ1人参加って、いろいろ気苦労があるべや。
特に今回みたいに周りがツワモノどもばっかじゃビビるべな。
ちょくちょく、ツアーを離れて単独行動をしてた。
息抜きだそうだ。
それを許してくれる添乗員だったので助かったと書いてあった。
 いつもは極力1人で個人旅行に行っちゃうそうだ。
1ヶ国で、交通手段がある程度整備されてるところならそれもいい。
でも、このツアーのように4ヶ国を縦断するような旅は個人ではシンドイ。
どうしてもパッケージに頼ることになっちゃう。
ま、それはそれで仕方ないべな。
 写真を現像しに馴染みの写真屋に行ったそうだ。
そしたら、おっちゃんに言われたとか。
「こんなに旅ばっかりしてたら、ダンナの世話してる暇なんか無いね・・・」
大きなお世話だと思いつつ、自滅の反撃をしてしまったそうだ。
「世話するダンナがいないから、旅行にばっか行ってるんです!」
幸せな結婚を心からお祈りしてます。

  • テーマパーク

 帰りの機中で嫁さんが「Hヤシさん」と話していた。
又、例の直球を投げたらしい。
アウシュビッツ」を見てどう感じたか?
「Hヤシさん」もきちんと直球で答えて来たとか・・・。
主旨としてはこんな感じかな。

  1. 第二次世界大戦が意識の底に残っているのは自分達の世代が最後であろう。
  2. 自分達の世代より下は戦争の事なんかまったく知らない。日本がアメリカと戦争したなんて聞くと映画の世界の話かと思う。
  3. まして「アウシュビッツ」の事なんかまったく知らない。テーマパークか何かの名前かと思われる。
  4. 自分達の世代はこういう史実を何とか後世に繋ぐ義務があると思う。その為にも現場を見ておく事が重要だと思った。

 嫁さんからの又聞きなので全て正確じゃないかも知んない。
でも、えりゃあと思った。
自分達が戦争の事を語れる最後の世代だという認識。
こういう認識のヒトビトばっかりだったら話は早いべなあ・・・。
 でも、確かに彼女の言う通り35歳は微妙な世代だ。
「ポスト団塊世代」からは随分離れている。
「ポスト団塊〜新人類」と言われた括りの尻尾の方かな・・・。
早ければ「団塊ジュニア世代」に入るかも・・・。
微妙な世代かも・・・。

  • 博物館

 会社の若い衆に話してみた。
若いって言っても33〜34歳である。
「Hヤシさん」と大して違わない。
ポーランドアウシュビッツに行って来たんだ」
「何すか?それ?」
「何かの博物館かなんかっすかあ?」
「・・・」
「Hヤシさん」は特異的なのかも・・・。
 嫁さんもプールの仲間か何かに話したらしい。
やっぱ若い世代は「アウシュビッツ」と言っても通じなかったとか・・・。
ま、元々がマイナーな話ではある。
テーマパークと思われてもしょうがないかも・・・。
 嫁さんも少なからずショックを隠し切れない。
だんだん自分達の話が通じない世代が増えてゆく・・・。
これは不気味である。
だんだん語りべになりつつあるってか?
「・・・こんな事があったそうな〜っ」
♪ぼおや〜っ、いい子だ寝んねしなあ〜っ・・・♪