世代問題の雑感16

 日本経済は回復しつつある(って事になっている)。
ホントかね・・・?
単にアメリカ病で2極化が進んでいるだけってな声もある。
貧富の2極化だけじゃない。
機会の格差もどんどん大きくなってるという。
誰でも一発当てることが出来る時代になった。
アメリカンドリームを可能にする土壌だとか言われる。
でも、絶対ウソである。
 確かに俄か大金持ちは増えている。
でも、ホンの一つまみにもならない数だべや。
単にITと金融ビジネスのホンの一部で異常に伸びたヒトがいた。
ITと金融技術の進歩に行政がついて行けなかった。
部分的に青天井の隙間があっただけ。
他は規制だらけでそんな機会なんて滅多にありゃしないわよ。
ったくい〜加減だと思う。
 景気が良くなったといいながら職の無い若い衆が増えてる。
総務省が02年から都道府県別・年齢別失業率ってのを発表してるそうだ。
最初に高知県が見事、若年失業率ナンバー1の座に輝いたとか。
15歳〜24歳の男性失業率22%でワースト1。
男女合わせると19%で沖縄県に次いでワースト2だった。
 高知県は焦ったらしい。
カウンセリング、合同就職面接会、職業紹介などを始めた。
効果は出ているらしい。
受講者の2/3が就職出来たとか。
でも、ほかの県でやってるって話も聞かないなあ・・・。

  • 各国共通

 ひととき随分盛り上がってた失業率
0.1%上がったら地球がひっくり返るくらいの騒ぎだった。
メディアもこぞって過去最高だのヘチマだの・・・。
でも、下がり出したらすぐ飽きちゃった。
あっという間に次のオモチャに飛びついて行っちゃった。
今や失業率の事なんか誰も見向きもしない。
 んで、今失業率はどうなっちゃったのか。
4%台で安定しているようだ。
日本全体の失業率は4%台でも、若年層だけ見ると全然違う。
ず〜っと右肩上がり。
今は10%くらいになってる。
 世界の先進各国はどうか?
アメリカ、ドイツ、イギリス、スウェーデンが10〜15%チーム。
フランスは20〜25%チーム。
イタリアは25〜30%チームとお国柄が表れている。
いずこも同じ・・・。
 モノ・カネで苦労を知らない若い衆は簡単に働く意義を見出せない。
どこの国も政府が職業訓練やコンサルタントなどの支援をしてる。
イギリスのブレア首相は98年から支援策を開始。
「若者向けニューディール」って言うんだと。
ドイツでは「デュアルシステム」って職業訓練制度があるそうだ。
何だかブラウンのヒゲソリみたいだ。

  • 失業の背景

 先進国では若い衆の働き口が減ってる。
当ったり前だと思う。
企業の成長には効率化が欠かせない。
少しでもコストを安くして商品を安く沢山売ろうと考える。
他の企業と競争するにはこれっきゃない。
一番高いコストは人件費。
企業は日本人より少しでも人件費の安い外国人を求める。
でも、無制限に移民を受け入れる国は少ない。
 ちらっと周りの国を眺めてみる。
何も、何も、ご近所に安い労働力がいっぱいあるべや。
日本の近隣、東北アジア
欧州の隣の中東欧諸国。
ちょっと足を延ばせば南米諸国。
 日本は既に東北アジアにバンバン進出してる。
欧州諸国の企業は地つながりの中東欧に拠点を移す。
安い労働力を求めて企業が出てっちゃう。
国の中は空洞化する一方になる。
 でも、企業が進出した国はすぐに経済成長する。
その内、人件費も高騰して進出してる意味がなくなる。
企業は又、次の国を探すか自国に戻るか・・・。
材料や製品を運ぶ距離やコストも考える。
ま、その内戻って来るんじゃない?

  • 日本の策

 じゃ日本の若年層失業率対策は?
先月、ジュンちゃんちが「骨太の牛乳方針」をまとめた。
若い衆は牛乳を飲めってか・・・。
そ〜じゃ無くって・・・。
この方針に初めて「NEET」って言葉が使われたらしい。
若年失業率対策強化が盛り込まれたとか。
詳しいことは書いてなかった。
ってゆ〜かあ、詳しいことは考えてないんじゃない?
那珂耶麻文部科学相ってのも動き出したそうだ。
中央教育審議会ってヤツに「青少年の意欲を高める方策」を諮問した。
意欲ねえ・・・。
「方策」って何だべ?
どうでもいいけどそもそもこのオッサン大丈夫なのかな・・・?
「『NEET』は極めて憂慮すべきこと」
っとか如何にも他人事のような言い方だ。
ま、他人事なんだけどね・・・。
このオッサン、どうもあらゆることに全然外してるように見える・・・。
 とりあえず実態調査にも乗り出すことになった。
千葉県の「雑居福祉村」も調査モデルに選ばれたらしい。
あまりに名前が売れてしまった。
そりゃ、役人も関心を持ってるフリをせざるを得ないやね。
 これからぼちぼち調査して、報告書をまとめて・・・。
10年くらいしたら実態がわかったので、対策を考えようって・・・?
死んじまうわ。