世代問題の雑感14

  • 「趣味市場」

 「趣味市場」ってコトバがある。
だんだん市民権を得て来た。
新聞や雑誌で盛んに取上げられるようになった。
2007年以降の大量リタイア組に狙いを定めての話らしい。
このヒトビトの動向をどう読むか?
日径産業新聞などによると市場は年間5兆円になる予想とか。
現在の1.7倍だそうだ。
 内容は旅行・教養・娯楽などなど・・・。
何しろカネに困ってない世代である。
何も問題が無ければ悠々自適なハッピーリタイア生活が待ってる。
何か問題があるとすれば失敗作のジュニアっくらいだべ。
パラサイトシングルとか、相続想定内生活者とか・・・。
ま、それはご自身の作品なので・・・。
 団塊世代の5人に2人は海外旅行を定年後の趣味と考えてるそうだ。
しかも付加価値のあるものが好み。
海外旅行市場は高級・知的・付加価値の方向に向かってるらしい。
特にビジネスクラスを利用する高額旅行なんかはすごい伸びだとか。
いい迷惑なんだよねえ・・・。
貧乏旅行志向の小市民にはトバッチリじゃん。

  • 知的好奇心

 団塊世代は知的好奇心が極めて旺盛なんだそうな。
5人に1人は定年後に語学学習を考えてる。
今でも60歳手前の熟年層がどんどん増えているとか。
しかも定着率が極めて高いらしい。
語学学習をテーマにした海外旅行も売れてる。
旅行会社は若い衆の需要を見込んで企画したらしい。
が、フタを開けてみると35%が50歳以上だとか。
ふえ〜っ。
 その他にも陶芸とか絵画、クラフトとか教室に通う。
平均で年間25万円を趣味につぎ込む用意があるそうだ。
優雅だなあ・・・。
何の憂いもないもんなあ・・・。
年金が無くなった時にどうやって喰うかを考えてる世代とは大違いだ。
 でも、さすがにこの世代らしいなあ・・・と思う。
常に右肩上がりで高度経済成長とともに生きて来た。
大量生産・大量消費時代を過ごしてきた世代だ。
趣味も好奇心も大量生産か・・・。
何だかなあ・・・。

  • シニア世代

 もうちょっと上のクラスとの比較もされるようになった。
現在、既に60代のハッピーリタイア生活を満喫してる世代。
これをシニア世代と定義していた。
いずれにしても羨ましい世代に違いないけど・・・。
 調査によってこの世代と団塊世代の違いが浮かび上がったとか。
但し、調査といっても偏りがある。
商売につなげる為の調査なので男性だけに訊いてる。
シニアは海外旅行に行くなら友人・知人と行きたいヒトが4割を占める。
んで、団塊男性は奥さんと行きたいヒトが4割。
その他、映画やコンサート、スポーツでも同様の傾向だった。
老後は奥さんと一緒に楽しみたいという考えが多いらしい。
奥さんが同じ考えかどうかはわからないけど・・・。
 シニア世代の男性はまだ明治・大正の頃の雰囲気を残してるのかな。
妻は黙ってひたすら夫を立てるものである。
夫は妻を女中のごとくアゴで使うのが当然みたいな・・・。
夏目漱石の小説みたい。

 近年中に年金の給付が変わる。
離婚した夫婦に均等に年金が支払われるシステムにするとか。
何年か前から出ていた話だけど遂に現実になるらしい。
いよいよ年金財政に火が着いてきたかな・・・。
 結構、喜んでいるヒトが多いらしい。
これで熟年・定年後離婚がし易くなる・・・。
ホントにいい事なんかね?
どうも役人の腹をうがうがしたくなる。
このシステムでどんどん離婚が増えてくれれば遺族年金を払わなくって済む。
破綻寸前の年金財政に少しでもプラスにしようって魂胆じゃないの?
 でも、そんな姑息な考えはムダだべ。
昔と違って今は停年まで我慢して連れ添うなんて発想はない。
そんな忍耐力のあるヒトはいない。
ホントに別れたきゃ、若いうちにとっとと別れてるって。
役人が期待するほど離婚は増えないと思うよ。
残念!