健康診断のことⅡ

  • 結果

 5月18日に受けた検診の結果が出た。
もったいぶってんのか、混んでんのかわかんないけど1ヶ月もかかった。
ま、大体予想通りの内容だったけど・・・。
尿酸、HDL、γ-GTP、心電図に何か印がついてる。
やっぱ前の晩に2:00までビール飲んでちゃダメよ。
何も喰わないから胃のレントゲンは大丈夫だけど・・・。
いい結果が出る訳がない。
姿勢が不謹慎である。
 でも、そうそう悪いことばっかりでもない。
ちょっと明るい項目もあった。
嫁さんに言われて初めて気がついた。
去年までの肺のレントゲン所見に「硬化巣」ってのが付いてた。
それが今年は付いてなかった。
禁煙して3年経って肺がキレイになって来たって事かな・・・。
ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ・・・。
 でも今回一番のショックはやっぱ血圧だなあ・・・。
あれ以来、血圧計買って来て毎日計ってる。
どうも高値安定みたいだ。
計ってるだけじゃ良くはならないんだろうけど・・・。

  • メッセージ

 ご丁寧にメッセージの付箋がついてた。
医務室の看護士さんだ。
「その後血圧は如何ですか?クリニックを受診して結果をお知らせ下さい」
やれやれ・・・。
この勢いだと絶対に医者に行くまで追っ駆け回されそうだ。
 もう1ヶ月近く計っているので大体平均値は見えて来た。
140/90ってとこかな・・・。
やっぱ高値安定だよなあ・・・。
もう1ヶ月、味噌汁・漬物と縁を切ってる。
寂しいモンである。
 でも、良く見たら去年も一昨年もおんなじくらいだった。
ビミョーに引っかかんなかったってことか?
138/89とかって・・・。
何だよ、大して変わってないじゃん。
 朝と夜でずいぶん違う。
全体に朝の方が高い。
寝不足&二日酔い状態で計ると特に高い。
150/100くらいの事もある。
上下ともに10っくらいずつ違う。
 逆に夜、ビールでも飲んでゆったりすると低い。
リラックスし過ぎなのか、110/70くらいまで落ちてる。
やっぱストレスなのかなあ・・・?
きっと元々がセンシティブなヒトなんである。
「ひえ〜くしゃい!」
嫁さんのざ〜とらしいくしゃみが・・・。

  • 老眼

 こればっかしはしょうが無い。
歳からは逃げようが無い。
今回の健診で視力はメチャクチャだった。
矯正してて0.7と0.3とか・・・。
老眼はずいぶん前から認識してた。
毎年毎年メガネを作り直していたがバカらしくなった。
 中国語で老眼のことを「花眼(ホアイエン)」と言うんだそうだ。
花がよく見える眼になったという意味だとか。
花は細部をじっと見るモンじゃない。
1つの全体性を味わうモンである、ということらしい。
うまい事を言うモンだ。
 っとは言っても結構あがいてる。
嫁さんのお奨めで毎日ブルーベリーなんか飲んでる。
通勤途上では遠くと近くを交互に見る眼の筋肉のストレッチ。
何となく効果が出てるような気がするんだけど・・・。
気のせいかテニスの時にボールの距離感が良くなったような・・・。
やっぱ気のせいか・・・。

  • 難聴

 健診では引っ掛からないけど実は難聴である。
これは今に始まった事じゃない。
昔のツケみたいなモンでずっと前から難聴気味だった。
嫁さんからもいつもいじめられてる。
最近はちょっと進んだような気もする。
 傾向はテレビの音の大きさに表れる。
嫁さんにいわせるとテレビの音がでか過ぎるそうだ。
ついつい音量を上げてしまう。
ちゃんと観たい番組になると尚更だ。
一字一句聞き逃したく無いと思うと音がでかくなる。
最近は観たいテレビが少ないのでそんな事も減ったけど・・・。
 こないだ、お留守番の時にちょっと考えさせられた。
テレビがつまらんのでラジオで「FM横浜」を聞いてた。
朝から「まおさん」「まおしゃん」「掃除」・・・とこなしてた。
ラジオも聞くとも無しに聞いてたんだけど、今日の運勢とかをやってた。
おとめ座のあなたは、人間関係でどうたらこうたら・・・」
って例のヤツ。
「次にペンギン座のあなたは、金運に恵まれて・・・」
えっ?
ペンギン?
そんな星座あったっけ?
どうも耳だけの問題じゃ無さそうだ・・・。

  • 「バンド難聴」

 難聴の原因は30年前にやってたバンドである。
それもギラギラのハードロックバンド。
貧乏学生のド素人だから始末が悪い。
大した器材も買えない。
PAなんてとんでも無いぜいたく品である。
とにかくでかい音が出る器材だけ。
でかい音出さなきゃロックじゃねえ!みたいな・・・。
 ドラムは生身である。
ドラムにマイクをセットするなんてぜいたくは許されない。
バカでかいギターの音に負けない音を出せ!
その為にドラマーは筋トレしたのである。
これが当時の常識だった。
 スタジオなんてぜいたくだ。
ガッコの地下が練習場になってた。
当然、吸音設備なんてありゃしないわよ。
ガンガン反響するコンクリートの壁だけだ。
練習を終えて外界に出ても暫くは何も聞こえない。
耳の中をアラレちゃんが束になって走り回ってる。
 今思えばよくあんなバカみたいなことをやってたモンだ。
野蛮な時代だったのである。
でも、人間臭いアナログの世界だった。
かくして見事な「バンド難聴」になってしまった。

  • いたわり合い

 老いには逆らえない。
いろいろボケた事をしでかす時もある。
そんな時はお互いにいたわりあって暮らそうじゃないか。
「これからは優しさが大切だよね」
嫁さんの言葉に妙にチカラが入ってる。
よっぽど身に覚えがあるんだろうなあ・・・。
 確かにそうかなって気もする。
最近はヘンなとこでぶつかったり、けっ躓いたりする。
思ってる事と口から出た言葉が全然違ったりする。
言いたい言葉がすぐに出てこない。
昔、親が名前を呼ぶ時に兄弟全員を一回りしてたのを思い出す。
ヒトの名前が出て来ない。
夫婦の会話も代名詞が増えた。
 お坊ちゃまも歳には逆らえない。
最近は後ろ足で耳を掻こうとしてひっくり返ったりする。
「おいおい・・・」
耳はほとんど聞こえないようだ。
特に興味のないことは・・・。
「ピンポ〜ン」が鳴ると玄関に吹っ飛んでくとこがど〜も怪しい。 
 歳を取ると個性が凝縮して来るという。
自分でもそう思う。
頑固ジジイに向かって一直線みたいな・・・。
身体の衰えは心理的にも影響するんだべな。
堪え性が無くなる。
そんなに我慢してど〜すんの?とか・・・。
「衰え」と「我」と「好奇心」で同居して暮らさきゃいかん。
夫婦とお坊ちゃまでいたわり合いが大事かも・・・。