世代問題の雑感11
- 人口減
ちょっと前だけど、「日経ビジネス」で面白い特集があった。
「人口減に勝つ会社」というタイトルだった。
何でも人口減に関するアンケートを実施したそうだ。
15〜16歳のお坊ちゃま・お嬢ちゃまが対象だったらしい。
まずは、もうすぐ人口減少社会になるのを知っているか?
これは8割が知っていたそうだ。
へ〜〜〜、意外。
次に人口減少社会は良くなるか、悪くなるか?
約6割が悪くなると答えたそうだ。
理由は、経済が伸びず活気が無くなると言うのが大半。
ま、生まれた時から溢れるモノに囲まれて育ったからなあ・・・。
モノ・カネの価値が圧倒的に高いんだろうな。
ってえことは、ワカモノの約半分が将来に不安を持ってる。
それが極めてフツーの小市民だよなあ・・・。
- 「ワタミ」
この特集のトップに出て来たのは「ワタミ」。
我が敬愛する「渡邉美樹」社長がで〜んと登場。
3月30日に帝国ホテルで全社会議を開いたそうだ。
1,500人を前に熱い演説をぶったらしい。
4月からは社名から「フードサービス」を外した。
居酒屋もやってる「ワタミ」に生まれ変わるんだそうだ。
渡邉社長が教育に強い関心を持っているのは知っていた。
千葉で「ワタミファーム」を経営してるのも知っていた。
介護事業に本格的に参入する事で社名を変えた。
「ヒトビトの笑顔、ありがとうを集める会社」を目指している。
強い信念に裏打ちされている。
外食で培ったノウハウが介護に活かせると言う。
店舗作りで培った建設ノウハウで介護施設をローコストで作る。
居酒屋の食事ノウハウと食材を共有するコストメリットも活かせる。
何よりサービス業のノウハウは最大の強み。
サービス業はヒトが命。
理念研修により人材育成を怠らないからヒトがついて来る。
記事を読んでると頼もしいかぎりだ。
- TV特集
何の番組だったか忘れた。
が、最近テレビでも「ワタミ」の特集があった。
やはり同様の内容だった。
社長が介護施設で試食する姿を映していた。
「ん、美味い。これなら居酒屋の料理にも負けない」
嬉しそうに話していた。
レポーターへの話で印象深い言葉があった。
「我々は非常識です。介護の常識を知りません。試行錯誤しながらこれから常識を作って行くんです」
んな〜るほど。
わっかり易い。
相手が選んでくれる事業に育てていけば自然に収益はついて来る。
多分、その通りだべ。
公的なところや、判で押したようなサービスの企業は淘汰される。
ま、競争にならないべ。
- 市場
介護の世界も大市場であることは間違いない。
いろんな業者が参入している。
中途半端な介護保険の導入で現場は混乱したまま。
不正あり、不公平あり、矛盾あり・・・。
ま、まだまだ何でもあり。
新聞に背筋が寒くなるような投書があった。
ある30歳の主婦の投書。
ホームヘルパー2級の資格取得のために病院実習に行ったそうだ。
そこは寝たきり患者ばかりの療養棟だった。
驚きの連続だったという。
職員ははるか年上の患者を「ちゃん」付けで呼ぶ。
患者の目の前で事も無げに言った。
「このヒト、疥癬だから素手で触ると感染するよ」
患者の羞恥心や尊厳などまったく無視した言動ばかりだったそうだ。
若い職員が意識の無い患者の頬を叩きながら言っていたそうだ。
「でっけー顔」と笑っていた声が今も耳から離れないという。
・・・。
やっぱそうだったか・・・。
全ての施設がこんなだとは思わない。
が、大同小異であることは間違いない。
これから介護市場に職を求めるヒトは増えるべ。
でも、決して優しい気持で集まって来るヒトばかりじゃない。
単にカネを得るためだけの職員だって結構いると思う。
医師や看護士でさえ危ういんだから・・・。
- 淘汰
救われてるのは政府が無策なこと。
民間にぶん投げて放ったらかし。
でも、その分混乱しながらも淘汰が進むだろう。
ヘンに国がしゃしゃり出てたらもっと悲惨だったと思う。
今も結構大手企業が参入している。
人材派遣会社なんかが主体なんだけど・・・。
「ヂュリアナ」の次は介護だとか言ってるヒトもいたなあ。
脈絡がよくわからないけど・・・。
どうも胡散臭く思えてしまう。
いずれもまだ収益ははかばかしく無いようだ。
オイシクないと自然にサービスに力が入らない。
撤退するところは早く撤退してもらった方がいい。
何とか我々がお世話になる時までに整備されてるといいな・・・。
「ワタミ」の株主優待で介護を受けたりして・・・。