挨拶の雑感Ⅹ

  • メルマガ

我が家にはマネックズ証券のメルマガが届く。
頼んだから来るんだけど・・・。
最近は若手実業家があっちこっちで活躍してる。
その中でも勝手に一目置いてる1人がこのヒト。
松本大(おおき)社長。
この会社は5月、日興ビ〜ンズ証券と合併した。
合併後はマネックズ・ビ〜ンズ証券になった。
メルマガをもらってる理由はコラムが読みたいから。
いろんなヒトが書いてるんだけど、必ず読む欄がある。
1つは平日の社長のコラム「松本大のつぶやき」
もう1つは毎週土曜日に掲載される工藤COOのコラム。
「艶(いろ)はにほへど・・・」
これがなかなか小洒落てて面白い。
なるほど、と思わせてくれる事も多い。
感心させられる事ばっかし。
やっぱ、出来るヒトは文章もデキる。

  • 「躾」

いやあ、まったくだと思うコラムがあった。
ちょっと格調高く書いてるけど、要するに「躾」だと思う。

【艶(いろ)はにほへど・・・】 

かノ巻 <型>

 マネックスにとっては第二期となる新卒の採用面接を行っています。ここのところ毎日学生に会っていて私自身も勉強になるのですが、自分からきちんと挨拶ができる人が少なく、驚いています。大抵は私の方から「工藤です、こんにちは。」と始まります。挨拶すべきことは当然わかっているはずですが、おそらくそれが身についていないため、想定外の場の設定にうまく間合がとれず、戸惑っているようにも見えます。  

 武道や伝統芸能の世界では、作法や技を型として伝承していきます。どんな凡人も型さえ忠実に身につければ、それなりの格好になるというわけです。そこから先はその人の心次第ですが、型を知った上での型破りと、最初から自己流の型なしとでは、天と地ほどの違いです。

 パブロ・ピカソ若き日のデッサンには、後年の、すべてが不均等にデフォルメされた画面からは想像もつかない、繊細で精緻な線と輪郭があります。ピカソの場合、型を学ぶまでもない才を備えていたのでしょうが、そんな天才はむしろ稀です。

 日本人の学力低下を受けて、ゆとり教育が全面的に見直されるようですが、学問や芸術に限らず、仁義礼智忠信孝悌といった人の道の基礎となる型には、初等教育でなければ体得できないものもあります。脳が柔らかい幼い頃に多くの型を身につけて、その土台の上で型を破り、さらにはそれをも離れて新型を創る、そんな成長のプロセスを「ゆとり」と称して減速させてしまった責任は大きいと感じています。

マネックス証券 COO 工藤恭子)

ホントだよなあ・・・。
脳の柔らかい幼い頃でなきゃダメなんだよなあ・・・。
ちょっと旬を過ぎたらもう手遅れ。
「ヒトの道の基礎」か・・・。
そんな言葉、今の世の中で通じるんだろうか?
「えっ?歩道の工事ですかあ?」
なんて言われそう・・・。

  • 「型なし」

18代目を襲名した中村勘三郎も同じことを言ってた。
当人は若い頃からいろいろ斬新なアイデアを持っていたそうだ。
結構やんちゃなんだろう。
でもオヤジに話すと「百年早い!」と一喝。
「そんなくだらん事を考えるヒマがあったら稽古しろ!」
っとやられてたらしい。
そのオヤジもやっぱ「型破り」が大好きだったとか・・・。
アメリカ公演で親子連獅子を披露したり・・・。
やんちゃな血筋だったらしい。
だからこそ勘三郎にも厳しかった。
若いうちに「型」を身に付けろと言われた。
「型」が身に付いてないと「型破り」が出来ない。
単なる「型なし」になっちゃう・・・。
後から思えばつくづく有り難かった、と言う事らしい。
これって本人の自覚云々じゃないんだよねえ・・・。
やっぱ、親の「躾」しかないよねえ・・・。

  • コンサル屋

この商売を志すヒトってえのは、やっぱ凡人じゃない。
少なくもフツーの勤め人には飽き足らないヒト。
何かヒトと違った生き方をしたいヒト。
サラリーマンとしては「型破り」
実力を付けてゆくゆくは起業したいってヒトが多い。
大変、前向きで結構なこった。
が、最近は首を傾げたくなるコンサル屋が多い。
コンサル屋ってのは期待されちゃう商売だ。
お客は今の仕事に付加価値を提供してもらう為に雇う。
それが無きゃ、自分ちで間に合うもん。
だからコンサル屋は「商売道具」をいっぱい仕入れて来る。
耳障りなヨコモジ、3文字英語のオンパレード。
でも、その前にもっと重要な事がある。
「挨拶」「居振る舞い」「世の中の基礎的な常識」
これをきちんと身につけてないと意味が無い。
どんな仕事でも同じだけどね・・・。
基礎があって、初めて付加価値が活きる。
初めてカネを取れると思うんだけど・・・。

  • 「Up or Out」

ウチの会社はコンサル屋が好きだ。
会社ってゆ〜かあ〜、きっと偉いヒトが好きなんだな。
多分、偉くなって勉強しなくなった分、頼りたくなるんだろうなあ・・・。
コンサルって聞いただけで後光がさして見えちゃうんじゃない?
ちょっと前だが、ウチの事業所にも送り込まれた。
えらそーな部署から連絡があった。
「何時何時、こういう方が行くから、よく話を聞くように」
しぶしぶ時間を作って待っていた。
当日、時間になってもその方は来ない。
ったく・・・。
30分ほど遅れてコンサル屋登場。
当方より1まわり以上若そうな「アンちゃん」だった。
案内されて部屋に入って来た。
第一声が「へえ〜、思ったより随分IT化されてんじゃん」
遅刻を詫びるでもなし、まともな挨拶もなし・・・。
さすがにキレた。
子どもじゃないので、その場は抑えたが・・・。
当り障りの無い世間話程度しかしなかった。
後からえらそーな部署にしこたま文句言ってやった。
流石にそこのコンサル会社も担当を交代させて来た。
後任者は極めてまともだった。
ビジネス経験も豊富で随分いろんな話をした。
コンサル会社も厳しいそうだ。
当然だが、頼れるのは自分だけの世界。
自分の実力をつけて上に上がるか、飛び出すか。
「Up or Out」
この2つの道しか無いらしい。
周りは全員が敵なので、会社の「躾」なんて考えられない。
やっぱ、親の「躾」しかないんだよなあ・・・。