パソコンのことⅡ

  • 合掌

 思わず嫁さんと2人で北の方に向かって手を合わせた。
北の方には後光が射している。
合掌。
もう、感謝感激。
雨あられ。
久しくこんなに有難い思いをしたことは無かった。
心底、甘えてしまった。
 今、こうやってパソコンに向かえていることが奇跡だ。
小市民のぼや記も、つぶや記も、暫く書けないと思ってた。
メールもインターネットも休養を覚悟してた。
また、銀行に足を運ばなきゃならんなあ・・・。
合併したマネックス・ビーソズ証券も初日からアウトか・・・。
メールアドレスしか知らない知人もいたなあ・・・。
海外旅行先で知り合ったヒトはメールのやり取りが多かったなあ・・・。
ほぼ絶望的な気分だった。
 でも、お蔭様で今こうしていられる。
先方からメールが来れば何とか繋げる環境が出来た。
有難えこってすだ。
あらためて合掌。

  • 「ⅠBMサービスセンター」

 昨日から気分的にはブルー。
朝も妙に早くから目が冴えてしまった。
今日の段取りを考えてしまう。
「ⅠBMサービスセンター」に電話して何を話すか?
何を確認しとかなくっちゃいけないか?
湘南ケープルテレビにも電話しなくっちゃいかんなあ・・・。
ほぼ1ヶ月近くもつなげないなら休止してもいいなあ・・・。
いっそ量販店に行って買い換えちゃう手もあるなあ・・・。
下取りって幾らぐらいなんだろう?
故障した状態じゃ下取りしてくれないかなあ・・・。
もしくは修理はしといて、2台目を買っちゃう手もあるかなあ・・・。
あれこれ考えてると寝てらんなくなっちゃう。
 9:00の開店と同時に電話。
女性の声で案内が流れる。
「ご用件の番号を言ってください。修理申し込みはイチ・・・」
修理の問い合わせは「2」だそうだ。
バカみたいに電話に向かって「に!」とか言う。
女性が答える。
「ニでよろしかったでしょうか?よろしければ「ハイ」と言って下さい」
また、バカみたいに「はい!」とか言う。
答えが返って来た。
「申し訳ございませんが、込み合っていますのでお掛け直し下さい」
てんっめえ〜。
 それでも従順な小市民は抗う術を知らない。
あ〜だ、こ〜だ、と4回ほどチャレンジ。
散々、バカみたいに受け答えさせといて最後にお決まりの文句。
「・・・込み合っていますのでお掛け直し下さい」
遂にキレた。
やってられるか!ばあ〜か!
放り出して朝メシを喰い始めた。
嫁さんも「ⅠBMサービスセンター」の雰囲気はわかったようだ。
「もう1台買った方がいいかもね・・・」
なかなか太っ腹だ。

 嫁さんがお友達に電話。
信販売がど〜たら、美味いメシ屋がこ〜たら・・・。
その内、満を持してパソコンの話を出した。
完璧にアウトで暫く使えそうもない・・・。
あつかましくもお友達のダンナさんに状況を聞いてもらう。
今更ながら嫁さんの凄さを痛感した。
 ダンナさんと電話を代わってもらう。
ダンナさんはシステム関係のお仕事だという。
その道の専門家だ。
昨日の状況を説明するとすんなりと全部通じた。
うまく行くかどうかわからないけど、リカバリーのFDがあるそうだ。
ワラにもすがる気持ちで、あつかましくもお借りしたいとお伝えする。
どうせ修理に出すならダメモトで試してみたい。
FDを取りに伺う積りでいたが、来て頂けることになった。
「ちょっとみてあげましょうか?」とまで言って頂いた。
感謝感激だ。
地獄に仏とはこの事だ。

  • 往診

 嫁さんのお友達ご夫婦到着。
思わずお二人に後光が射して見えた。
わざわざ往診までお願いして恐縮の至りだ。
ダンナさんは手にパソコンとFDと筆記具を持っている。
早速、診察してもらった。
訳のわからない画面がいっぱい出て来た。
プロの仕事は手早い。
メモを取りながらいろいろな操作を進める。
ド素人にはさっぱり理解出来ない。
予想以上に重症のようだ。
 結局、入院することになった。
ダンナさんはその間使えるようにとパソコンを持って来て頂いた。
ひえ〜〜っ、有難えこった。
微に入り細に入り濃やかなお心遣い。
とりあえずお借りしたパソコンでNET環境を整えて頂いた。
これはホントに有難かった。
銀行、証券、まおの「アガリクス」・・・。
つきまとっていた不安が消し飛んだ。
是非、スーパードライを一杯差し上げたかったが、クルマだった。
ろくにお構い出来ずでお帰ししてしまった。
後日、必ずや・・・。

  • プロフェッショナル

 夜、ダンナさんからお電話を頂いた。
プロフェッショナルだ。
痒いところに手が届く・・・。
どうも一部ファイルが壊れているらしい。
ダンナさんの会社にあるFDを使ってチャレンジ出来るそうだ。
連休明けになるが、どうしようか?とのこと。
「ダメモトですから是非お願いします」
ってえことはこのパソコン借りっ放し・・・。
この際だから徹底的に甘えちゃおう。
せっかくの休日に恐縮だったが、とっても有難かった。
 災厄には襲われたが、想定出来る最高の状況を作って頂いた。
さすがはプロフェッショナル。
「PCヘルプセンター」のマニュアルトークとは訳が違う。
きっとダンナさんは社内外から信望厚いだろうな。
60歳だという。
信じらんない若々しさだ。
ウチの会社の半年前に定年退職した先輩を思い出す。
同級生ってことになるなあ・・・。
この先輩が良く言ってた。
「人間は3性が大事。3性ってのは品性と感性と方向性だ」
後光の射したご夫婦を見ていてこの言葉を思い出した。