通勤路の雑感Ⅸ

  • 「道交法」

片道40分歩くといろんな場面を見る。
フツーは歩行者とチャリンコとクルマのせめぎ合い。
何つっても歩行者が一番肩身が狭い。
クルマにはしょっちゅうクラクション鳴らされる。
チャリンコもベル鳴らしながら猛スピードで脇を抜ける。
ひえ〜っ、こえ〜よ〜。
でも「交通安全週間」の時だけちょっと肩身が広くなる。
取ってつけたように警官っぽいヒトがいっぱい出て来る。
笛の機能の付いたハイテク棒を持って歩行者を守ってくれる。
ホントは子どもの為に出動してるんだろうけど・・・。
おじさんも便乗させてもらう。
大人もいろんなのがいる。
平気で信号無視してカワイゲのカケラも無い輩も多い。
警官も時々、キレてる。
「そこのヒト!まだ赤信号ですよ!」
すると又、逆ギレする輩もいる。
ゴタゴタいちゃもんつけて口論してる姿をよく見かける。
警官の権威が落ちたのかなあ・・・。
もっと毅然としてていいと思うんだけど・・・。
「道交法」も抜け穴だらけなんじゃない。
ゴタゴタ言ったらソク「公務執行妨害」で逮捕。
それっくらいで丁度いい。

  • 「ゴネ得」

先ごろ、遂に警視庁がキレた。
もう、勘弁出来んと捜査本部を設置した。
特に悪質な輩を逮捕した。
交通違反を繰り返しながらシカトしてるヤツ。
「常習否認者」というんだそうだ。
これが結構いるらしい。
何でもっと早くしないのかね?
今や、「否認すれば逃げきれる」伝説がまかり通っているらしい。
現実に否認事件の立証には膨大な手間がかかる。
「否認常習者」は事実上野放しになっていた。
「否認を通せば起訴されない」
インターネットにも書き込みが氾濫してるとか・・・。
「ゴネ得」のススメか・・・。
「ゴネ男」のセリフがふるってる。
駐車違反が圧倒的に多いようだが・・・。
「邪魔にならない所を選んだ。誰にも迷惑はかけていない」
「腹が痛くなってクルマを止めたんだ。緊急避難だ」
ぐちゃぐちゃ言わせないで、ソク「公務執行妨害」で逮捕しちゃえって。
「トイレに行ったら紙が無くって出られなかったんだ」
え〜い、この、じちなし!んこたれ!
問答無用で逮捕だ。

  • 「役得」

警察の権威が落ちた。
多分、相次ぐ不祥事発覚も影響してるんだろう。
身内の交通違反はすべてもみ消し。
でも、これは昔から常識だったじゃん。
ま、社員割引みたいなモンで・・・。
昔は国鉄職員の家族はみんな汽車賃タダだったじゃん。
それって「役得」ってヤツだべ。
でも「役得」はみんなに広げちゃいけない。
「役得」じゃ無くなっちゃう。
何時の間にか体質が変わっちゃったのかな?
多分、得してる意識が無いからボロボロ外に漏れるんだろう。
もっと身内に甘く、外には厳しくしないと・・・。
ヘンに市民に甘い顔しない方がいいって。
みんながなめちゃう。
悪人が開き直っちゃう。
結果的に権威が保てなくなっちゃうじゃん。
逆らったらソク逮捕。
これにかぎる。

  • 「行っ得」

人間の質が落ちてるのも間違いない。
警察の権威失墜と相俟って交通マナーはめっちゃ悪化してる。
何が起きるかわからない。
性善説で歩いてたら命が幾つあっても足りない。
周りは一切信用しちゃいけない。
信号が何色だろうと関係ない。
歩道は歩行者しか通らないと思ったら大間違い。
何せショッピングアーケードでもひき殺される時代だ。
自分の身は自分で守るっきゃない。
徒歩通勤していて、最近のドライバーのある共通点に気づいた。
それは「1cmでも前へ!」
大変、前向きなドライバーが多い。
交差点の先が詰まっていてもとりあえず前に行っとく。
当然、対向車の右折なんかさせるもんか。
信号が変わっちゃったら、横方向のクルマが待ってりゃいい。
信号の変わり際は早いもん勝ちだ。
信号が赤に変わって両横が動き出してもとにかく先に行っとく。
ここで止まったら損だ。
他のクルマはオレが通るまで待ってりゃいいんだ。
だいたい右折車ってのはうっとおしい。
先が詰まっていて、対向車が右折しようとしてても先に行っとく。
車間距離を空けちゃ損だ。
右折車は、オレの後でクルマが切れるまで待ってりゃいい。
よく見かけるのは、この結果で両方向とも右折車が詰まってる姿。
パラドックスだ。
しばらくして原因に気づいてバックしてスキマを開けたりして・・・。
ば〜か!
なかなか今の風潮の中でクルマを転がすのはしんどいよなあ・・・。
我々のようなオールドドライバーは追突されるかも・・・。

  • 「逃げ得」

もう半年くらい経つかな?
通勤路の「N崎屋」そばの交差点に突然、花が置かれた。
ひき逃げだという。
それも3台にひかれたらしい。
防犯カメラに写ったクルマの写真が出回ってた。
でも犯人が捕まったとは聞いて無い。
ヒトを殺してもヌケヌケと生きていける輩が増えたんだなあ・・・。
やっぱ仕組みがおかしい。
どうも最近、ヤにひき逃げが多くなったと思ってた。
2台も3台もひき逃げされた話もよく聞く。
単純に人間の質が落ちたのかと思っていた。
ところが違った。
合理的な理由があった。
要するに逃げた方がトクだから・・・。
酔っ払いの現行犯より、ひき逃げの方が罪が軽いんだとか・・・。
酔いを醒ましてから自首した方がトク。
捕まらなきゃ完全な「逃げ得」
これが常識になってるそうだ。
ふえ〜っ。
その場で救急車を呼べば助かったかもしれないヒトが死ぬ・・・。
仕組みがおかしい。
こんなの殺人罪だろうに・・・。
逃げたヤツなんか問答無用で焼却炉に放り込めばいいのに・・・。

  • 「放っ得」

これも仕組みの問題なのかな・・・。
業者と車検場とそのスジのヒトビトの癒着の構図だとか・・・。
明らかに昔と違う。
昔はマフラーを改造したクルマなんて車検は通らなかった。
それどころか街を走っていたら「整備不良」でソク没収。
昔の警察は毅然としてたね。
今はどうなっちゃったんだろう?
街を走る自家用車の3割くらいは騒音車だ。
やかましい、なんてモンじゃない。
あまりのやかましさにアタマに血が昇る。
歩道を歩いていて、思わず石を投げたくなる。
出来ることなら・・・。
運転してるヤツの耳にマフラーを当てて思いっきりアクセル踏みたい。
出来たらさぞ気持いいだろうなあ・・・。
っと思ってたらやっぱ同じ気持のヒトがいた。
調布市の団地でキレたヒトがいた。
18歳の暴走族のガキに包丁で切りつけた。
事前に何度か警察にも通報したらしい。
最近は警察も何もしないんだよなあ・・・。
そのまま「放っとく」
触らぬカビに祟りなしか・・・。
警察がホンキじゃ無いのが諸悪の根源なだよなあ・・・。
このヒトはもちろん逮捕された。
でも、きっとその日は団地中で祝杯をあげたに違いない。
多分、そのヒトは団地の英雄だ。