ユートピアのことⅤ

  • 年次調査

もうそろそろかな〜っ。
そろそろ発表になるかな〜っ。
何の発表か?
それは犯罪件数です。
それも今、話題の郵政公社内の犯罪。
ま、大半は「着服」
さすがに誘拐や殺人などは出てなかった。
3月に1度、報道された。
昨年度分はまだ2月までの集計だったが過去10年分。

【最近の郵政公社内の犯罪件数(送致職員数・被害金額)】

95年度   152人   10億9,175万円
96年度   156人    3億9,444万円
97年度   129人    9億7,760万円
98年度   137人    4億9,231万円
99年度   162人    8億1,390万円
00年度   148人    8億9,121万円
01年度   114人    8億0,619万円
02年度   136人   13億9,320万円
03年度   133人    7億4,921万円
04年度   103人   15億9,000万円(2月まで)

もちろん、たまたま運悪く発覚しちゃった事件だけ。
発覚しない分は何倍か、何十倍かわからない。
発覚した分だけでも、減る気配はまったく見えない。
未回収のカネは損益として償却処理。
犯人が刑務所に収監されると、もう債権回収は難しいとか・・・。
04年度も9億円は未回収だそうだ。
それっくらい、当たり前の感覚なんだろうなあ・・・。
罪悪感とか、感じてないんだろうなあ・・・。
ヤバイと思えば、あえてそんなリスクは犯さないべ。
せっかく合法的に十分オイシイ思いが出来るんだから・・・。
黙って居るだけでユートピアなんだから・・・。

  • 犯罪手口

多い手口は特定郵便局で自分ちの金庫からカネを盗むこと。
もっともお手軽。
そもそも盗んでるという感覚があるかどうか・・・。
去年の8月に逮捕された大阪の特定郵便局長
金庫から出して着服した現金が7,900万円だって。
翌、9月には千葉の特定郵便局長が逮捕されたそうだ。
ダイレクトメールなどの料金別納郵便の郵便料を着服。
何とその額は10億円だって。
伝票や領収書を発行しなかった。
持ち込まれた郵便物は自分で集配車に積み込んだ。
ふえ〜っ。
たったそれだけの手口で10億円も着服出来るんだ。
ほかにもいろんな手口がある。
他人の郵便貯金を自分の口座に振り込む。
保管中の現金書留を盗む。
切手や収入印紙を金券ショップで換金する。
こんなのは日常チャメシゴトだろうな。
要するにやろうと思えば何でも出来る環境なんだ。
そりゃそうだなあ・・・。
社会保険庁と同じでカネを扱うユートピアは始末が悪いよなあ・・・。
甘い汁のケタが違う。

  • そう言えば

思い出した。
まだ札幌にいた頃のこと。
かつての上司だったヒトが事業所長に昇格した。
事業所の場所は広島だった。
お祝いと言ってもほいほいと行ける距離じゃない。
とりあえず電話でお祝いを伝えた。
んで、後から現金書留でお祝い金を送った。
でもその後、ウンともスンとも言って来ない。
おっかしいなあ〜。
そんな不義理なヒトじゃないよなあ〜。
むしろ義理堅いヒトなのになあ〜って思ってた。
何か事故でもあったかなあ・・・?
「弘法も木から落ちる」で、ついお礼を言い忘れちゃったかなあ?
まだ純朴な小市民だったので疑う事を知らなかった。
まっさか「郵便局に間違いは無い」
という大きな間違いに気づかなかった。

  • 「監査室」

郵政公社には「監査室」があるらしい。
得意の「コンプライアンス法令遵守)・マニュアル」も配った。
この「コンプライアンス・マニュアル」を配ったって話はあっちこちで聞く。
MHK、目つぶし自動車、雷印乳業、カネポウ・・・。
取ってつけたように、そんなモノ配る方が怪しい。
それまで何の教育も無かったことの証になっちゃう。
アフター・フェスティバルじゃん。
「監査室」は全国の各支店にあるという。
その役割は文字通り監査。
最近は頻繁に抜き打ち検査をしてるそうだ。
個人犯罪は防止しようということらしい。
でも、どう考えても他のユートピアとDNAが違うとは思えない。
オイシイ思いは、組織ぐるみで共有しなきゃ・・・。
何となく監査風景が目に浮かぶ。
「え〜、明日は抜き打ち監査です。ちゃんと準備しておくように」
「え〜、今夜はふぐ屋で監査の慰労会を開きます」
・・・ありそう・・・。
「郵政監察官制度」というのがあるらしい。
政府は公社が民営化されたら廃止しようと検討してるとか・・・。
公社の間は容認して、民営化したら廃止する制度ってなに?
ど〜ゆ〜こと?
ホントは要らないんだけど・・・ってこと?
いずれにしても動かない水は腐る。
ジュンちゃん、頑張らなきゃ!