まおの食欲の雑感12

  • 治療開始

抗がん剤治療が始まった。
昨日はクルマ通勤。
ベルサッサで帰宅して病院へ。
いつもイモ洗い状態なのにやけに空いてた。
雨もひどいので、お坊ちゃまを抱っこして家族全員で病院に入った。
全員で2人と1匹だけど・・・。
嫁さんが電話してあったので「お待ちしてました」状態。
でも「ドクター・F沢」は不在だった。
それで空いてたんだ・・・。
若げな女医さんが待っていた。
投薬前に前処置をして、10分ほど待ってくれと言う。
何か異常が出ないか様子を見るんだと言う。
それはそれで有難い・・・。
が、やっぱ危険なクスリなのか?と不安にもなる。
臀部に筋注する。
珍しく、お坊ちゃまが小さく「きゃいん」とか言ってる。
嫁さんが傍にいない方が良い、と言う。
顔が見えると甘えるんだそうだ。
いつも嫁さんはドクターに処置を任せて顔を隠すんだとか・・・。
するとお坊ちゃまはまったく動じないそうだ。
ドクターも感心するくらいおとなしいとか。
普通は注射すると半狂乱の犬も結構いるらしい。
「まおちゃんはおとなしくて偉いねえ・・・」
お坊ちゃまはドクター・スタッフにえらく評判が良い。
誰に似たんだか、ええカッコしいじゃん。

抗がん剤注射が終わって、やはり10分程度待ってくれと言う。
何事も無い事を確認してから帰れと言うことらしい。
待つ間、いろいろ聞きたい。
今日のクスリはナニモノか?
「L-アスパラキナーゼ」と言う比較的弱いクスリだそうだ。
現在飲ませているステロイドはどうするか?
一旦、休んでおいた方が良いかも・・・と言う事だった。
この後の治療計画は?
明日、「オンコビン」と言うクスリを点滴静注する。
更に1週間後に次の別な抗がん剤を投与する。
現在、当院で一番奏効している多剤併用投与だそうだ。
女医さんに訊いてみた。
「明日静注するクスリってどんなのですか?」
女医さん、おたおたしてる。
「え〜っと、細胞がですね・・・、こう、何て言えばいいかな・・・・」
「ふんふん・・・」
「あの、細胞が増える時にですね・・・こう糸が・・・ごめんなさい」
「あっ、いえ、別にいいんです」
真面目なセンセイなんだなあ・・・。
別に作機序まで事細かに説明してもらう積りは無かったんだけど・・・。
クスリの名前だけ訊いておいてば良かった。
後でNETで調べようと思っただけなんだけど・・・。

一般名「ビンクリスチン」
塩野義製薬のクスリだった。
植物産生アルカロイドで、「RNA」の合成阻害作用があると言われてる。
と書いてあった。
女医さん、これを説明しようとしてたのか・・・。
RNA」って一般小市民に何て言ったら伝わるかしら・・・?みたいな。
きっといいヒトなんだ。
悪い事しちゃったなあ・・・。
大丈夫なのだ。
今やNET社会。
昔だったら分かんないコトバが出て来ると凍った。
何を調べれば良いかが分からなかった。
今はホントに便利になった。
「検索」は鵜呑みには出来ないまでも調べる方向だけは分かる。
この効用はすごいと思う。
ついでにいろいろ調べてみた。
犬の「リンパ肉腫」は結構多いらしい。
治療法はいろいろ書かれていたが、やはり「ドクター・F沢」の説明通り。
多剤併用の化学療法が一番高い寛解率が得られるとされていた。

  • 副作用

人間も抗がん剤治療はダメージが大きい。
髪の毛が抜けてしまったり、吐き気が止まらなかったり・・・。
犬だからそれが無いと言う保証は無いだろうな・・・。
「ドクター・F沢」は一過性の食欲不振はある、と言っていた。
一過性なら・・・と思うのが人情だ。
今日は嫁さんが1人で治療に行って来た。
一旦お坊ちゃまを預けて点滴静注。
4時間後に引き取りに行った。
嫁さんは忙しい中、2回も時間を割かれてぶーぶー言ってる。
これから毎週、抗がん剤投与があるだろう。
嫁さんは忙しい。
良い考えがある!
オヤジが毎週1日休みを取る。
泣く泣く仕事を休んで、お坊ちゃまの病院通いの日の当てる。
いや、嬉し泣きじゃ無いってば・・・。
「こ〜の、仕事っきりゃあがあ〜!」(仕事嫌いが!の沼津弁)
結局、土曜日の治療にしてもらう様に交渉する事になった。
残念!
最初はちょっと胃腸障害があるだろうな・・・。
嘔吐・下痢は避けられないだろう。
ま、一過性と信じよう。
その後に期待だ。
願わくば普通に暮らせる状態になって欲しい。
ばりばりメシ喰って、更によこせとおねだりするフツーのまおに・・・。