通勤路の雑感Ⅴ

流石にこの時期は徒歩通勤に爽快感は無い。
朝はかなり寒くマフラー・手袋・コートで完全武装。
んでもって早く暖まろうと思って超早足で歩く。
通常40分コースを35分くらいで歩いてしまう。
競歩みたいなモンだ。
でも上には上があるモンでそれを追い抜いて行くヒトがいる。
もう競歩と言うより小走りのかき揚げだ。
その常軌を逸したペースは無視して自分流のハイペースで歩く。
20分も歩くと全身が暖まる。
じわっと汗ばんで来るので今度はマフラー・手袋を外してコートのポッケに。
次にネクタイを外してコート・ジャケットの前をはだけて歩く。
さぞかし季節感の無いヤツに見えるだろうな。

  • 暗がり

帰りは帰りで又いろいろある。
なんせまだまだ日が短い。
会社が終わる頃にはもう真っ暗である。
会社を出て総合公園沿いの歩道を歩くが兎に角暗い。
この時期だけはなるべくクルマのヘッドライトが届く車道寄りを歩いている。
オヤジ狩りとかも心配だが何しろチャリンコが怖い。
無灯火のチャリンコが多くてほとんど見えない。
テキは見えるのかどうか知らないがビュンビュン飛ばして来る。
閑人(ヒマジン)としては無灯火率を知りたくなった。
2日間でカウントしてみた。
会社を出てから家に着くまでにすれ違ったチャリンコを数えた。
結果、すれ違った総数124台。
内無灯火のチャリンコ74台。
率にして59.7%だった。

ある本で読んだ。
ニューヨークはかつてトンでも無い犯罪都市だった。
警察が躍起になって凶悪犯罪を取り締まろうとしたが効果が無かった。
ところが発想を変えて街や地下鉄の落書きを消す事からやり直す事になった。
こまめに落書きを消す努力が続けられこれが奏功した。
凶悪犯罪は激減したと言う。
落書きは大した問題じゃ無い・・・が犯罪のドミノを生む。
なるほど。
無灯火のチャリンコが60%も居て、ひき逃げのクルマが急増してるのかも・・・。
タバコのポイ捨てする輩はテレビやエアコンを川に投げ捨てるかも・・・。
挨拶も躾けてもらえなかった輩はオタク・変態・幼児誘拐・殺人に突き進むかも・・・。
ウソを言う事に慣れた輩は振り込め詐欺くらい朝メシ前かも・・・。
万引きを繰り返していた輩は強盗殺人も平気になるかも・・・。
子どもを虐待する輩は飲み屋で口論して相手を刺し殺すかも・・・。
考えれば可能性は限りなくありそうだ。
理屈は何と無く納得出来るんだけど・・・。
キッカケは・・・フジテレビ・・・じゃ無くて大変だ。
無灯火のチャリンコに「電気を点けましょう」と言えるか?
タバコのポイ捨てを注意出来るか?
・・・ヘタしたら殺されちゃう・・・。
子どもの躾けに至っては全くのブラックボックスだ。
ニューヨークで「落書きを消そう」と言い出したヒトは偉大だ。