住宅事情の雑感Ⅹ

ずっと前から気になっていた。
新聞・雑誌にはちょろちょろ登場するが姿が良く見えない。
画期的な制度の様に書かれてはいるんだけど・・・。
要するに高齢者が自分の持ち家を担保に生活資金を借り入れる制度。
住宅ローンとは違って毎月の返済なんかはしない。
自分が死んだ時に持ち家を処分して精算する。
但し、マンションは対象にならないそうだ。
「立つ鳥跡を濁さず」と言うか・・・。
「トラは死んで皮も残さず」と言うか・・・。
ちょっと聞くと我々みたいに子どもの無い夫婦には理想的に思えてしまう。
それならちょっと無理しても家を持つべきかと思う。

「カメは・・・ノロイ・・・」
道理で随分昔から耳に残ってると思った。
この制度は1981年に武蔵野市で始まったそうだ。
以来、バブル崩壊で地価が暴落して普及は遅々として進んでなかった。
それでも厚労省が取り組んでいる事にはなっているらしい。
「長期生活支援資金貸付制度」と言う名前で設立されている。
窓口は市町村の社会福祉協議会なんだとか・・・。
2004年1月現在では35の協議会で93件の利用者があるそうだ。
ってゆ〜か〜、20数年も経って数えられる件数なんだ・・・。
流石はお役所仕事。
まごまごしてるいとに(内に)、死んじまわあ〜。

  • 条件とリスク

よくよく見ると条件もいろいろある。

不動産は単独所有で抵当権の無い一軒家。
不動産に担保権を登記し推定相続人から連帯保証人を1名選任。
配偶者・親意外の同居人は不可。
世帯全員が65歳以上で市町村民税の非課税世帯。
貸付け限度額は土地評価額の70%程度で月額30万円以内。
貸付金利は年利3%か長プラのいずれか低い方。

なかなか簡単では無さそうだ。
しかもリスクが無い訳では無い。
万一、生きている内に資金ショートしたら大問題。
可能性は十分ある。

    1. 不動産評価額の下落リスク・・・これからガラガラ社会になると言われている・・・。
    2. 金利上昇リスク・・・3%の上限は決められているが物価も上がるだしょうねえ・・・。
    3. 想定外の長生きリスク・・・長生きがリスクだなんて寂しいモンだけど・・・。

ある雑誌記事いわく。
こんなリスクがあるので貸付期間終了後の事も考えておくべきである。
また、相続人となる子どもと良く話し合った方が良い。
てんめえ〜・・・。