住宅事情の雑感Ⅷ

  • 「建てもの探訪」

毎週末、テレビでオタク拝見みたいな番組をやってる。
10チャンネルだったかな。
何とか言う俳優が自慢のお宅を取材する例のヤツだ。
あれこれ誉め言葉を並べながら得意げなオーナーに説明してもらう。
これは拘りの調度品で・・・とか、風呂だけは譲れなかった・・・とか。
あんまりフツーっぽい家では番組が成り立たない。
やはり全て注文建築である。
大きさも我々庶民感覚では無いのが多い。
坪単価も高めで建築費3、000万円くらいのはザラに出て来る。
あんまり現実的じゃ無い。
これを見るのが我が家の週末の定番になっている。

  • ウサ晴らし

ふと気がついた。
我々夫婦の会話はこの番組を見ながら結構盛り上がる。
「このベッドはセンス悪いねえ」
「何だか成金趣味だねえ」
「コンクリートの打ちっ放しは冷たいよね」
「使い難そうな台所だこと」
「床を大理石にするならやっぱ土足だべ」
「カネかけてる割にはぶしょったいねえ」
言いたい放題である。
仕舞いにゃ「良く、こんなにカネ掛けられるよなあ」
「よっぽど悪い事でもしてんじゃ無いか?」
ほとんど言いがかりである。
最後のセリフは決まっている。
「こんな家だったら要らない」である。
持てない夫婦の絶好のウサ晴らしとなっている。

  • 建て売り

この近所に幾つか建て売りがある。
毎週広告に出ている。
流石に売れ残りはお馴染みの顔ぶれになって来た。
「M浜町」の土地18坪の木造3階建て、3千万円。
「Y重咲町」の土地28坪の木造2階建て、5千万円なり。
いずれもウナギの寝床で北向き。
南側にはでっかい家が迫っている。
日当たりはほとんど期待出来ないんじゃないかな。
JR駅の南側は人気がある。
少しくらい日が当たらなくても売れると言う判断なんだろう。
いくら何でも・・・と言う気がしなくも無い。
人間の生活を無視してる様に見える。
「M浜町」の物件なんてウナギが縦になって寝るような・・・。
ま、他に選択肢があるなら絶対に買わないと思うけど・・・。
「こんな家だったら要らない」
持てない夫婦のウサ晴らしパートⅡである。