グルメのことⅢ

  • 大荒れ

異常気象である。
12月なのに台風27号が来たり、低気圧が暴れたり・・・。
この辺りも昨晩から大荒れでもの凄い風が吹きまくった。
ベランダを見ると大変な事になっていた。
植木はひっくり返り、ゴミが吹き飛ばされて散乱している。
千葉県では風速47mの風が吹いたとか・・・。
気温はぐんぐん上がって25度を超えた。
おかしい。
天気は良いが朝から強風が吹き続け、とてもテニスは出来ない。
嫁さんと今日の段取りを協議した。

  • 多忙

流石に師走だ。
結構多忙である。
まずはベランダの片付け。
散乱したゴミもちゃんと分別しなきゃ。
次に大晦日に備えて蕎麦打ちの練習もしなきゃ。
「まおさん」も行かなきゃ。
先日買ったジャケットに合わせてスラックスも買いに行かなきゃ。
そろそろファンヒーターを使うので灯油も買ってこなきゃ。
嫁さんが洗剤の補充をしなきゃ、とか言ってる。
まだ新聞も読んで無い。
そろそろ歳暮の手配もしなきゃ。
故郷のオフクロの誕生日も間近だ。
年賀状の版画も彫らなきゃ。
住所録も整理しなきゃいかん。
なかなか多忙だ。

  • 蕎麦

随分久し振りに蕎麦を打った。
蕎麦そのものはまずまずの打ちあがりだったが蕎麦粉がイマイチだった。
前から気になっていたこの街の米屋で買ったヤツだ。
時季になると「新蕎麦粉入荷しました」と張り紙が出る。
気になる。
先日思わず道路っ傍にクルマを駐めてしまった。
嫁さんが物色しに行った。
「おじさん、この蕎麦粉は何処の産?」
「どこだか知らねえが、ウチはいつもコレで蕎麦打ってるよ」
「・・・・・」
嫁さん迷った挙句、引っ込みがつかなくなり購入。
練習用だから「ま、いっか」みたいな・・・。
期待はしてなかったが、果たして全然美味くなかった。
蕎麦湯も蕎麦の香りがしなかった。
大晦日は故郷に年越し蕎麦を届けると大見栄を切ってある。
その為、嫁さんが北海道で仕入れて来た蕎麦粉を温存したのだ。
手間ひまを考えたら蕎麦粉は吟味すべきと言う良い教訓だった。

  • スラックス

2週間ほど前に冬物のジャケットを買いに行った。
大手量販店「A山」だ。
何だかんだスタッフとやり取りしていて感心した。
外食産業同様、見事な教育がされている。
居振舞い、言葉遣い、応対がきっちりしていて好感が持てる。
マニュアル通りだとは思うが玄関の外まで見送りに来る。
結局、3着も買ってしまった。
ついついオジサンは無難なデザインを選ぼうとする。
嫁さんは永遠の少女らしく、イマ風の3つボタンとかを選ぶ。
すったもんだの挙句、選んだヤツに「保険」と「冒険」を加えて3着に。
帰宅後、手持ちのスラックスを引っ張り出した。
ラフな恰好に慣れてしまった身体はなかなかフィットしない。
「スラックスがみんな縮んじゃったみたいだなあ・・・」
「・・・・・一緒に買って来りゃ良かったわね」
ってな訳で買いに行った。
嫁さんいわく「スタッフの感じが良かったからあそこで良いじゃん」
企業戦略は見事に成功している。
今回も同様だった。
スタッフは行き届いていてとても心地良い。
永遠の少女はまたまた「ノータックスラックス」とかを選んで来る。
結局、最初に選んだヤツに「保険」と「冒険」を加えて3本購入。
良いお客さんだ。

  • 洋食屋

多忙な1日だった。
灯油をタンクに入れて一息ついたら18:00だ。
嫁さんの顔には「支度はイヤだ」とくっきり書いてある。
「どっかにメシ喰いに行こうか・・・」
とは言ってはみたもののいつも通りアタマの中は真っ白。
もう思いつくレパートリーが無い。
ところが流石は嫁さん、ちゃんとプランが出来ていた。
JR駅ビルの洋食屋のオムライスが評判だと言う。
盲従である。

  • 本格派

JR駅ビルに今年始めに出来たばかりの店だ。
「Tちばな亭」と言う横浜の老舗が出店した。
ちょくちょく会社の連中と前は通っていたがやっぱりメンツが違う。
オジサン達は居酒屋で焼酎である。
当店も例に漏れずスタッフの応対の良さに感心した。
若いんだけどホントに良く出来てる。
店はイギリスのパブ風の造りで落ち着ける。
一応、限界はあるものの分煙がされている。
食器類も凝っていてい〜感じだ。
何は無くともまずはビール。
メニューを見ると「キリンドラフト中ジョッキ」と書いてある。
「キリンドラフトって発泡酒じゃ無かったっけ?」と訊いてみた。
「いえ、発泡酒ではありませんが、ビールより若干アルコールが高めで・・・」
半信半疑ながらとりあえずオーダー。
やっぱりちょっと物足りない。
やっぱりアサヒスーパードライが一番好みである。
つまみを数品オーダー。
「鴨のサラダ」「ジャーマンポテト」「イタリア風揚げ春巻き」は想像がつく。
「トマト・ガリ・冷シャブのミルフィユ」は何だか興味をそそる。
美味しかった。
丁寧で上品で1品1品が人間味を感じる。
「イタリア風揚げ春巻き」は具がスパゲティと言うジョークらしい。
勝手にバジル風味のナスや挽肉のトマトソースなんかを想像してた。
ちょっとがっくり・・・。
「・・・ミルフィユ」はえも言われぬ不思議な取り合わせで美味しい。
なかなか本格的だ。

  • 仕上げ

当店のウリは「オムライス」と「カツサンド」だそうだ。
ビールもお代わりして結構つまみも喰った。
嫁さんと「オムライス」1つずつは無謀だろうと考えた。
「オムライスとカニクリームコロッケ」のプレートを発見。
これを半分ずつ喰う事にした。
久々に感激した。
これは美味い!
チキンライスも上品で美味しい。
卵焼きも美味い。
何より感激したのはデミグラスソースの美味さ。
こんなにちゃんとしたソースは久しくお会いして無かった気がする。
コロッケも美味かった。
トロトロクリームにカニの香りが芳ばしい。
デザートに「濃厚プリン」をオーダー。
これも期待を裏切らなかった。
プディングはちょっと重たいけどカラメルソースが美味い。
食後に「ピーチ茶」と言うのをサーブしてくれた。
桃の香りがする変わった紅茶だ。
いやあ〜、美味かった。
こんな店があったなんて。
今日は凄く得した気がする。