ビストロ「M」のことⅥ

  • 台風一過

昔から台風一過はバカっ晴れと相場は決まっていた。
はずだったのに抜けるような曇天だ。
時折、細かいミストサウナみたいな雨が混じる。
イヤ〜な天気である。
こんな日はテニスに限る。
テニスコートは悲惨な事になっていた。
昨日の台風で付近の小川が氾濫、コートも冠水したらしい。
朝からずっと掃除していたらしいが、完全には終わっていない。
コート全体に泥がうっすらと浮いて何だかドブ臭い。
でも、やっぱ止めた、とはとっても言い難い。
取り合えずレンタル。

  • 掴みかけ

嫁さんが生みの苦しみにはまっている。
この街に来て、このテニスクラブに来てからテニスが変わった。
てゆ〜かあ、テニスそのものがどんどん変わっている。
付いて行くのが大変だ。
嫁さんは今、新しいテニスを掴みかけだ。
ホントはこう言う時には週に2〜3回集中的に打てば良いんだけど。
打てないまでも素振りやイメージトレーニングすれば良いんだけど。
そんな気は毛頭無い。
テニスコートを出て、3歩でテニスの事は忘れる。
切り替えの早さが信条である。

  • ハードトレーニング

それでも何でもテニスはハードだ。
1時間も打てばボロボロである。
現在のテーマは「軸をブラさない」「腕を大きく振る」である。
何だかゴルフでも野球でも同じ事を聞く。
「タマ打ちごと」って共通なのかな?
普通ならアドバイスは禁句。
でも今は掴みかけなので取り合えず聞く。
真面目な生徒のフリをしてる。
テニスは真面目に1時間打ったら死ぬほど疲れる。
ビールが美味いぞ〜。

  • 秋の便り

今日はビストロ「M」
まずはいつものスーパードライ
汗をかいた後のビールはこたえられない。
「ちっくしょ〜」とか言いながらノドを潤す。
何でも北海道から新ジャガが届いたと言う。
あ〜秋の便りだ。
突き出し代わりに新鮮なジャガイモをジャガバタでいただく。
やっぱ、全然違う。
このホクホク感、シンプルなちょい塩とバターが良く合う。
北海道にいた頃を思い出す。
現地では驚くほど安い。
ダンボール1箱で500円程度だ。
これを内地に送ると3,000円になる。
何せ重いし・・・。

  • 関東下町風

今日のシェフは下町風で攻めて来た。
鉄板焼きメニューだ。
まずは具沢山のお好み焼きを焼いてくれる。
関東風である。
相変わらず拘りの具材だ。
シャキシャキのキャベツをどっさり。
プリプリのイカとむきエビ。
香ばしい桜えびは静岡県由比から取り寄せた逸品。
特製ソースが焼けて何とも言えない良い香りだ。
うんめえ〜。
いつもの事だがビールが進んでしまう。
次にシェフは極太特製ヤキソバを焼いてくれる。
何だか見た事が無いパスタの様な太麺だ。
こちらも地元産新鮮野菜がどっさり。
仕上げに四国の四万十川から取り寄せた青海苔を振る。
いやあ〜たまらん香ばしさだ。
椀物は下町の庶民的にダイコンの味噌汁。
しっかりしたサバ節のダシ。
上品過ぎない合わせ味噌にぴったし。
美味い。

  • きざみ生姜

お好み焼きとヤキソバにはきざみ生姜が良く合う。
シェフはこのきざみ生姜にも拘りがある。
静岡県富士市で作られる生姜が最高だと言う。
時々静岡県まで仕入れに行くらしい。
この辺りの市場ではお目に掛かった事が無いそうだ。
見た目は似た様な生姜を食べた事はあるが、確かに全然違う。
断然比較にならないくらい美味い。
いやあ〜、またまた大満足だった。