コッツウォルズ〜バース〜ロンドンの雑感

  • ハードスケジュール

今日は全行程中、一番多忙な日。
理由は本来昨日の予定に入っていた街を1つ先延ばしした為。
コッツウォルズ地方に秘宝の1つ、カッスル・クームだ。
グロースターからバースに向かう途中だと言う。
それもそんなに長居する所では無い。
と言う事で先延ばしになった。
でも効率的に回るにはこの方が利口だ。
No problem!のはずだった。
ここの朝食は7:00から。
出発は7:40である。
そそくさと食事を済ませて部屋に戻る。
歯磨きからトイレまで済ますのに戦争だ。
「おとーさん!まだ?」
「もう一搾りだ!」
「お〜い。時間が無いぞ」
「集中出来ないから話し掛けないでよ」
我が家の朝の戦争の光景だ。

  • 常習犯

そんなドタバタでも必ず時間は間に合わせる。
にも拘わらず、平気で10分〜20分も遅れる輩がいる。
いつでも傾向は同じ。
必ず遅れる常習犯がいる。
多分、確信犯だ。
今回もエジンバラで遅刻した英語ペラペラ夫婦である。
皆、大変な思いで時間を合わせているのに・・・。
全員の前で土下座モノである。
ひょっとして時間感覚もペラペラか?
と、やっかみ半分で思う小市民だ。

  • カッスル・クーム(Castle Combe)

「全英一古い街並みが保存されている村コンテスト」入賞の村。
正に古い絵画を切り取った様な景色だ。
しかも朝一番、誰も居ない貸切状態。
天気も回復し、飴色のライムストーンの街並みを見る事が出来た。
色とりどりの花が飾られ、ブドウのツルが軒先をつたっている。
素晴らしい街並みだった。
これぞコッツウォルズ

  • バース

バス(風呂)の語源になった街だと言う。
2000年前のローマ時代の浴場跡があり、世界遺産だ。
17〜18世紀には温泉リゾッチャとして栄えた。
ジョージアンスタイルの家が並び、こちらも世界遺産だ。
イタリア・フィレンツェのベッキオ橋と同じ形式のパルトニー橋がある。
橋の上のにお店が並んで賑わっている。
スルーガイドのおばさんが同乗し、市内観光へ。
おばさん第一声「What a lovery day!」
イギリス人は「lovery」と言う言葉がが好きな様だ。
あちこちで良く聞く。

  • 「ローマ浴場博物館」(Roman Baths Museum)

いやあ、良く出来ている。
2000年前の代物とは思えないくらいだ。
入浴は出来ないが現実に温泉が湧き、中は凄い熱気だ。
ほとんどサウナ状態で、観光も汗みどろだ。
ここも日本語オーディオガイドがあった。
レシーバーで自分の興味のある部分だけ解説を聞ける。
そして出口直前にトイレがある。
用を足して気持ちが落ち着いたところに売店が待っている。
実に良く出来ていて感心する。
果たして目論見通り、友人の土産お買い上げ。
上手い!

  • 「ロイヤル・クレッセント」(Royal Crecent)

18世紀の上流階級の為の30棟のテラスハウス
ジョージアンスタイルで地下1階・地上4階建て。
三日月形(クレッセント)に連なっている。
建物の前は豪華な花壇と「エバーグリーン」だ。
バースの街並みを作ったジョン・ウッド父子の息子の作品とか。
完成までに7年を費やし、現在はマンション兼ホテルだと言う。
スルーガイドのおばさん曰く、昨年1件売買があったそうだ。
お値段は約8億円で即日契約されたとか。
又、去年は建物前の芝生斜面を利用してコンサートがあったそうだ。
何と3大テノールを呼んでしまったそうだ。
すんごいねえ・・・。

  • 「ストアーヘッド庭園」(Stourhead)

同じイギリス周遊でも日通旅行は一ひねりがある。
ここもそのひねりの1つだ。
周囲4kmの大きな池を中心とした庭園。
元々は貴族の庭だったそうだ。
イギリスの金持ちはスケールが違う。
何かの記事で今から130年前のイギリスの土地の話を読んだ。
何と国土の80%を7,000人で所有していたそうだ。
イギリスの階級社会の根深さが窺がえる。
現在、ここははナショナルトラストが管理しているそうだ。
イギリス一番の土地持ちだと言う。
イギリスも税金が高いそうだ。
貴族も歴代の豪邸・領地を維持するのは大変。
と言う事でナショナルトラストに寄付して管理を任せる。
でもそのまま住み続ける事は可能だそうだ。
もしくは貴族自らが一般公開して入場料収入で維持する。
ここは前者の例らしい。
まずは庭園入口のレストランで昼食。
例によって例のメンバーだけがビールを抱えている。
料理はセロリスープ、サバのスモーク・サラダ・サフランライス添え。
デザートは無かったが、紅茶がサーブされた。
公園内レストラン・ランチセットと言った風情かな。
味は「ホシ2つです」くらい。
食事の後はフリータイム。
広い庭園内を散策する。
1周4kmだからゆっくり歩くと約1時間の散策だ。
天気は最高、森林浴しながら歩き始める。
巨木が遊歩道を覆い、木漏れ日が気持ち良い。
30分ほど歩いた頃、嫁さんがトイレに行きたいと言い出した。
ここは池の丁度反対側。
おいおい。
ここからは景色どころでは無い。
必死の形相で急ぎ足だ。
「これだけ森が深いからどっか茂みで済ませれば」
「ヒトゴトだと思って冗談じゃ無いわよ」
元のレストランまで競歩だ。
道中、何人か同行メンバーとすれ違う。
そのスピードに怪訝そうな顔だ。
汗びっしょりでレストランに到着。
「あ〜、死ぬかと思った。ビール飲んでから30分後は危険なのよねえ」
「てんめえ、分かってたらそんなにガブガブ飲むなよ」
又1つ、忘れられないトイレの想い出が出来た。

世界7不思議の1つとか。
世界遺産にも登録されている。
何も無い草原にポツンとあるサークルを想像していた。
予想外に見事な観光地だった。
立派な駐車場、トイレ、売店が造られていた。
ここも日本語オーディオホンが用意されていて解説を聞ける。
駐車場からトンネルを通ってストーンヘンジに行く。
ストーンヘンジからは売店・トイレなどが一切見えない。
見渡す限りの草原と小さな農道が見えるだけ。
仕組みの上手さに感心した。
ナニモノか分からないが何かを感じさせる代物だ。
何となく絵になる。

  • 大都会ロンドン

いよいよロンドン入りだ。
明日からのフリータイムの為に、トモコさんからいろいろ解説がある。
「いよいよカントリーサイドともお別れです。残念ですね」
「ロンドンの人ごみを見たら、戻りたいと思うかもしれませんよ」
まずは緊急連絡先と交通手段だ。
トモコさんの持ってるケータイの番号を教えてくれる。
「この電話は日本経由でかかって来ます。高いのでかけない方が良いです」
ホテルはロンドン中心部まで交通至便らしい。
バスが£1(約220円)、地下鉄が£2(約440円)だそうだ。
タクシーでもチップ込みで£10(約2,200円)はかからないとか。
イギリスのタクシーは国家資格が必要なんだそうだ。
ドライバーは全ての道路を知っているとか。
ひと通り全部乗ってみたいのが人情。
でも行きたい所も沢山ある。
成り行きだ。

ホテルはサッカーのチェルシーの本拠地にあった。
スタジアムに隣接して3棟のホテル、4軒のレストランがある。
ホテルの向いにパブもあるし、バス停も地下鉄駅も近い。
スーパーも近くにある。
これは便利だ。
流石、都会のホテルは近代的な造りで部屋にはエアコンが入っていた。
その代わり窓は開かない。
久々にエアコンの風に当った気がする。
今日の夕食はホテルのメインレストラン。
日本人女性スタッフもいた。
ここはビールもサーブ形式なのでいつもと違ってじっと待つ。
「サーブ式なのでビール代プラス20ペンス置いといて下さい」とトモコさん。
ビールは£3なので£3.2(約700円)である。
良いお値段だ。
料理はブロッコリスープ、ローストチキン野菜添え、アップルパイだった。
スープが配られたがビールは来ない。
手持ち無沙汰でスープだけ飲み始める。
何じゃこりゃ?
ドしょっぱい。
ノドに滲みるしょっぱさで、とっても飲めない。
都会のレストランは日本人ツアー向けに作って無い様だ。
待てど暮らせどビールが来ない。
メインが配られてからやっと来た。
飲んべ4人のテーブルは当然既に不機嫌である。
「ホシ1つ半です」今回の最低得点だ。

  • スーパー探索

地下鉄駅に大きなスーパーがあった。
探索に出掛ける。
またまた、ビールとミネラルウォーターを購入。
今夜は何不自由無く、湯上りビールを堪能。
明日はロンドン市内観光とフリータイムだ。